20醒:Prayer&Recover(脚本)
〇ファンシーな部屋
「レドは寝てなさいってば!」
「で、でも...」
バタン...。
ネフテ「ちゃんと寝てなきゃだめじゃない!」
レドイ「でも、目が覚めちゃって...」
ネフテ「最近、体力がついてきたからって、まだまだ弱っちいんだから。」
ネフテ「ほら、ベッドに入りなさい。」
レドイ「はーい...」
レドイ「...」
ネフテ「なによ。」
ネフテ「体は疲れてるはずよ。」
レドイ「うん。 体はすごく重い...」
レドイ「でも、頭が動いてて...」
ネフテ「ったく。 レドのくせに。」
ネフテ「で、何を考えていたわけ?」
レドイ「やっぱり、あのハウス型ロボット、ちゃんと治してあげた方がいいんじゃないかって...」
ネフテ「...」
ネフテ「あれは、いいのよ。」
レドイ「え、なんで...」
ネフテ「たぶん内部をいじられてる。」
ネフテ「でなければ、ハウス型ロボットが動かなくなった時点で、あの家は異変を勘づかれて、即アウトよ。」
ネフテ「秘密の部屋まで用意している、ドリーミングプロジェクトの一員が、そんなヘマをするとは思えない。」
レドイ「そっか..」
ネフテ「恐らく科学者が内部をいじってる可能性が高い。だから、あのハウス型ロボットは、他のロボットで直すことができないと思う。」
ネフテ「だったら、このまま眠らせておいてあげた方が、良いこともある。」
ネフテ「というわけ。」
レドイ「治らないの...?」
レドイ「でもさっき、ハウスは...」
ネフテ「レドにこんな事を言うのは厳しいかもしれないけど...」
ネフテ「ハウスの言うことを全部信じちゃだめよ。」
ネフテ「ハウスのことだけじゃない。 私の言うことだって、全部そのまま信じちゃだめ。」
ネフテ「あんたが見たもの、感じたこと、それが真実よ。」
ネフテ「最近、眠くないんでしょ?」
レドイ「うん。」
ネフテ「目覚めてるんだから。 真実は、ちゃんとその目で見なさい。」
レドイ「真実は、その目で...」
ネフテ「そう。 よく思い出してみなさい。」
ネフテ「レドが私を見つけたあの場所。」
〇砂漠の滑走路
〇ファンシーな部屋
ネフテ「いかにも何かありそうなのに、何もないなんてことある?」
レドイ「うん。そうだね。 パトロボからは何の連絡も来てない。」
ネフテ「でしょ?」
ネフテ「ロボットたちが何か企んでるのか、この世界が欺いているのか分からないけれど、」
ネフテ「パトロボの、何もありませんでした。を鵜呑みにしてはダメってことよ。」
レドイ「うん。わかった。」
ネフテ「だから、ろくな調査もできないロボットが、あの家のハウス型ロボットを直せるはずがない、ってなるわけ。」
ネフテ「それにこの世界のロボットを、私は丸っきり信じちゃいない。」
ネフテ「秘匿にされていたハウス型ロボットは、そのまま秘密にしておくのがいいわ。」
ネフテ「この資料は持ってきちゃったけどね。」
レドイ「あ、それね。」
レドイ「ねぇ、ネフ。」
レドイ「これ借りてもいい?」
ネフテ「別にいいけど。無くさないでよ。」
レドイ「ありがとう。」
レドイ「じっくり読んでみたいんだ。」
ネフテ「良い心がけじゃない。」
ネフテ「何か分かったら教えて。」
レドイ「うん。わかった。」