寵姫は正妃の庇護を求む

香久乃このみ

第二十三話 砦(脚本)

寵姫は正妃の庇護を求む

香久乃このみ

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〇空
  ◆あらすじ◆
  テンセイへの疑惑は解消され、
  ソウビは生き残るために
  魔法の特訓をした。
  私たちは王都へ向かって進軍した。

〇森の中
  森を抜け

〇山中の川
  川を越え

〇洞窟の深部
  迂回し敵の目をかいくぐり

〇草原の道
  チヨミの指揮に従い
  被害を最小限に抑えつつ
  私たちは進んだ。
  途中でチヨミを慕う民
  ヒナツに反感を抱く民を
  新たな仲間に加えながら。

〇城門沿い
チヨミ・アルボル「この砦を抜ければ、王宮は目の前ね」
テンセイ・ユリスディ「う回路はなし。 ここだけは正面から行くしか ありませんな」
チヨミ・アルボル「えぇ。 だけど戦わずに済むかもしれない」
チヨミ・アルボル「ここを守っているのが、 あの人ならば・・・」
ソウビ・アーヌルス(うん、大丈夫なはず)
ソウビ・アーヌルス(この砦はキ・ソコ将軍が守っている。 彼はとても国想いの人で、 アルボル卿とも親交が深い)
ソウビ・アーヌルス(少なくともテンセイルートでは、 ここで戦闘は起こらなかった)
メルク・ポース「ふぅん。 問題なしって感じだな、姫さん」
ソウビ・アーヌルス「え?」
メルク・ポース「その顔、緊張感がほとんど感じられない。むしろ余裕さえうかがえる」
メルク・ポース「ここはチヨミちゃんを 好意的に受け入れてくれる場所と 思っていいのかな?」
ソウビ・アーヌルス「た、多分・・・」
ソウビ・アーヌルス(おぅ、 なんかもう先の展開を知ってる前提に されてる)
ソウビ・アーヌルス(メルク王子、テンセイルートでは あまり関わってないけど、 大雑把なのか懐が広いのか)
ソウビ・アーヌルス(でも私、一周しかプレイしていないし、 隠しシナリオの ヒナツ和解ルートに関しては 殆ど情報持ってないんだよね)
ソウビ・アーヌルス(どのルートも、 主軸となる展開にほとんど差はない らしいけど・・・・・・)
兵士「そこの者ら、止まれ!」
チヨミ・アルボル「!」
ソウビ・アーヌルス(ん? なんか見たことある顔)
兵士「ソウビ様! 良かった、おられた!」
兵士「ささ、こちらへ! そこはあなた様がおられる場所では ございません」
ソウビ・アーヌルス「ぇあ!? ちょ、ちょっと・・・!」
テンセイ・ユリスディ「その人から手を離せ」
兵士「げっ! 騎士団長のテンセイ・ユリスディ・・・!」
兵士「いや、すでにその地位は失ったはずだ」
テンセイ・ユリスディ「ソウビ殿から手を離せと言っている! 聞こえんか!」
兵士「くっ! 敵襲だー――っっ!!」
ソウビ・アーヌルス「!?」
チヨミ・アルボル「しかたない! みんな、戦闘態勢!」
テンセイ・ユリスディ「おおおおお!!」
テンセイ・ユリスディ「ソウビ殿!?」
ソウビ・アーヌルス「テンセイ!」
ソウビ・アーヌルス(人波に分断された!!)
兵士「ソウビ様、 あなた様はこちらでございます!」
ソウビ・アーヌルス(え!? ちょっとなんでなんで!?)
ソウビ・アーヌルス(ここの主はキ・ソコ将軍のはず! ウツラフ村にいた反乱軍の兵たちが、 なぜここに!?)
チヨミ・アルボル「くっ! 私たちはヒナツ王の退位を望む者! あなたたちとは志を同じくするはず!」
チヨミ・アルボル「なぜ私たちを攻撃するの!?」
兵士「我々はヒナツの排除を望むが、 貴様が王になることも認めていない!」
兵士「王座に就くは ラニ様もしくはソウビ様のみ!」
兵士「王位を望む以上、 貴様もまた国に仇なす者とみなす!!」

〇城門の下
ソウビ・アーヌルス(強火のアーヌルス家血筋オタク!?)
ソウビ・アーヌルス「やめてよ! チヨミは民に請われて その役目を負おうととしてるだけ!」
ソウビ・アーヌルス「チヨミ自身に 野心があるわけじゃないよ!!」
カニス卿「おぉ、お久しぶりでございます、 ソウビ様」
ソウビ・アーヌルス「カニス卿!? 投獄されたはずじゃ・・・!」
カニス卿「現王に不満を持つ者は 城内にも大勢おりましてな。 その者の手引きでとっくに出ております」
カニス卿「あぁ、少々痩せられましたか? あのようなならず者といては ご苦労も多かったことでしょう」
カニス卿「何とおいたわしい・・・」
カニス卿「フィデリス! フィデリスはおるか!」
フィデリス「おお、何やら騒がしいと思えば」
フィデリス「ソウビ様にこのような場所は ふさわしくございません。 ささ、こちらへ」
ソウビ・アーヌルス「えっ、ちょ・・・!」
ソウビ・アーヌルス(砦の中へぐいぐい引きずり込まれる!)
ソウビ・アーヌルス「キ・ソコ将軍はどこ!?」
ソウビ・アーヌルス「この砦を守っているのは、 あなたたちでなく キ・ソコ将軍のはずだけど!?」
カニス卿「ソウビ様が戻ってきてくださって 実に良かった」
カニス卿「尊き血筋のお方に 王座についていただこうにも、 ラニ様はすっかり民に 嫌われてしまいましてな」
ソウビ・アーヌルス「質問に答えて! キ・ソコ将軍は!?」
フィデリス「その点ソウビ様は、 あの簒奪王を厭い逃げ出したお方。 あの男を憎む民から共感を得られます」
カニス卿「我々はソウビ様を女王にいただき、 新しき国を立て直す所存にございますぞ」
ソウビ・アーヌルス(質問スルーするな!!)
ソウビ・アーヌルス「ねぇ、ここに集まっているのは どういう派閥!? 現王を廃したい人たちだよね?」
ソウビ・アーヌルス「チヨミやあそこにいる人たちは、 私の仲間だよ!」
ソウビ・アーヌルス「みんな、ヒナツを 王位から下ろすために来たんだよ! 攻撃する必要ないでしょ!?」
ソウビ・アーヌルス「今すぐ攻撃をやめて! 目的は一致してるはずだから!」
カニス卿「我々はただ、アーヌルスの血を 次代に繋ぐを望むのみ!」
カニス卿「民に王と望まれているあの女は、 簒奪王と同じく敵にございます!」
ソウビ・アーヌルス(アーヌルス家支持過激派!!)
  私は砦の前をふり返る。
  チヨミが率いる軍勢は、
  人数こそ多いものの村人が中心で、
  武具や武器などがいきわたっていない
  それに対し砦の軍勢は完全装備の上、
  戦闘訓練を受けた兵士だ。
ソウビ・アーヌルス(拮抗? いや、押されてる・・・!)
  テンセイと目が合う。
  重く鋭い剣さばきはいつものままだが、
  こちらが気になって
  集中がやや欠けているように見える。
  他のメンバーもそうだ。
ソウビ・アーヌルス(これってアレかぁ)
ソウビ・アーヌルス(今の私、 キャアキャア言うだけで役に立たず、 人質にされて足手まといになるタイプの ヒロインかぁ)
ソウビ・アーヌルス(乙女ゲーでもユーザーから か~なり嫌われるんだよねぇ・・・)
  私は意識を自分の中に集中させ、
  エネルギーの光弾を
  自分の中で回転させる。
ソウビ・アーヌルス(あの魔法は、確か・・・)
  第二十三話 砦 ──終──
  
  第二十四話に続く

次のエピソード:第二十四話 相応しき者

コメント

  • いけー!!やっちまえー!!(チームソウビ過激派)

  • き、緊迫感スゴイ💦
    ユーヅツ先生のスパルタ訓練の成果や、いかに!

  • 自力で魔法攻撃できるフラグ!

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