〇綺麗なリビング
「うーんと、もうちょっと右ね...」
「こうかな、ハウス？」
「そうそう、それで最後にキュッと...」
「できた！！」
ハウス「レドイちゃん、上手にできたわね！！」
レドイ「うん！ ネフもよろこんでくれるよね！！」
ハウス「そうね！ さっそくネフテちゃんを呼びましょう！」

〇黒

〇綺麗なリビング
ネフテ「わぉ！ これはなかなかの出来栄えね。」
ネフテ「さすがはハウスと言ったところか、レドが頑張ったのか...」
ハウス「私はレドイちゃんにアドバイスしかしてないわ。」
ハウス「作ったのは、正真正銘、レドイちゃんよ。」
レドイ「がんばりました！！」
ネフテ「ふむ。 でも、味の方はどうかしらね...。」
（ドキドキ...。）
ネフテ「それではいただきます。」
（ドキドキ...。）
（ドキドキ...。）
ネフテ「うん！ 美味しいわ！！」
レドイ「やったぁ！！」
ハウス「良かったわね！レドイちゃん！！」
ネフテ「パクパク。 モグモグ...。」
ネフテ「うんうん。 なかなか美味しいものを作るじゃない。」
ハウス「それじゃぁ、みんなで切り分けて食べましょう！！」

〇黒

〇ファンシーな部屋
　　トントン...。
「はーい。」
ネフテ「入るわよ。」
レドイ「あ、ネフだ。」
ネフテ「起き上がらなくていいわ。 寝てなさい。」
ネフテ「さっきのこと、ちょっとお礼に来ただけだから。」
ネフテ「えーっと...」
ネフテ「あ、ありがとうね。」
ネフテ「あんたにしては、上手にできてたわよ。」
レドイ「うん。 ネフがよろこんでくれて、うれしい。」
ネフテ「それで...」
ネフテ「体は大丈夫なわけ？」
レドイ「うん。 あしたにはまた、お出かけできるよ。」
ネフテ「まったく。 ほんとレドは弱っちいんだから...。」
ネフテ「あんたが元気ないと、こっちも調子狂っちゃうのよ。」
レドイ「うん。 ごめん。」
ネフテ「...ばか。」
ネフテ「無理しちゃだめよ。」
ネフテ「早く元気になりなさい。」
レドイ「うん。 わかった。」
レドイ「ネフに心配かけないように、つよくなるよ。」
ネフテ「あんたが言うと、この上なく説得力ないわね。」
ネフテ「そうだったわ。 ターミナルを借りたいんだけどいい？」
レドイ「うん。 そこにあるの使って。」
ネフテ「ありがと。」

〇黒

〇ファンシーな部屋
ネフテ「...。」
　　カチカチ...。
　　カチカチ...。
　　カチカチ...。
　　カチカチ...。
ネフテ「あぁ。 レドが言ってた休眠世界って、小説なのね。」
ネフテ「意外、あんたこんなの読むの。」
レドイ「ちょっと読んでやめちゃったけど。」
レドイ「ねるのすきだから、ねむる話ならよめるかと思ったんだよね。」
ネフテ「安直過ぎよ。」
ネフテ「へー。 この世界を的確に表したような小説が、昔はSFとして描かれていたのね。」
レドイ「ネフはターミナルで本をよんでいるんだね。」
ネフテ「そうよ。 この世界に関係することを、図書館の蔵書から閲覧してるわ。」
ネフテ「少しでもこの世界のことを知っておかないとね。」
レドイ「じつは...」
レドイ「......」
レドイ「.......」
ネフテ「え？ なによ。」
ネフテ「早く言いなさい。」
レドイ「ネフにプレゼントがあるんだ。」
ネフテ「はぁ！？ なにか重大な事でも思い出したのかと思ったわ。」
レドイ「ほんとは夜ごはんの時に、ババーン！っとわたすのもいいかなと思ったんだけど...」
レドイ「このペンダント、あげるね。」
ネフテ「ちょ、ちょっと！ そんな大事なものいいわよ！！」
ネフテ「それはあんたがいつも身に着けているものじゃない！！」
レドイ「うん。 だいじなものだからこそ、いいかなぁって。」
ネフテ「ばかね。」
ネフテ「私はもうレドからもらってるわ。」
ネフテ「これだって、アクセサリーみたいなもんじゃない。」
ネフテ「私にはこれで十分よ。 それはレドが大切に持ってなさい。」
ネフテ「私には”過ぎた物”よ。」
レドイ「そうだったね。 じゃぁ、これは大切にもってる。」
ネフテ「それより、そのペンダントはどうしたの？ それこそ誕生日にもらったとか？」
レドイ「これはね、ひろったんだよ。」
レドイ「むかし、ひみつきちでね。」
ネフテ「ひみつきち...」
ネフテ「それ、ちょっと気になるわね。」
ネフテ「明日はそこに行くわよ。」
レドイ「お、おぼえてるかな...」
ネフテ「明日までに思い出しておきなさい。」
レドイ「えー...」
ネフテ「私も今日は徹夜で図書館の本を閲覧するんだから、レドも頑張りなさい。」
レドイ「ネフもか！ じゃぁわたしもがんばるぞ！」