さいごのネフテとさよならのレドイ

宇野木真帆

7眠:15分以上の外出にはサンカットオイルを塗りましょう。(脚本)

さいごのネフテとさよならのレドイ

宇野木真帆

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〇綺麗なリビング
ネフテ「...。」
ネフテ「...。」
ネフテ「まったくもう。 いつまで待たせれば気がすむのかしら...。」
ネフテ「...。」
ネフテ「...。」
ネフテ「あーもうっっ!!!!」
ネフテ「まだぁぁぁーー!!!?」
ハウス「はーい!! ちょうど終わったわ!」
ハウス「これで準備はバッチリね、レドイちゃん。」
レドイ「うん。いってくる。」
ハウス(あんまり無理しちゃだめよ。 疲れたらすぐ休むのよ。)
ハウス(ネフテちゃんに振り回されないように。 嫌なことがあったら、ハッキリ言っていいのよ。 あと、それから...)
  ねえーーー!!!
  はーやーくー!!!!
レドイ「ハウス?」
ハウス「あ、ううん。 ええっと、ネフテちゃんと仲良くできると良いわね。」
レドイ「うん!いってきまーす!」
ハウス「あぁ...。」
ハウス「心配事が尽きない...。」

〇黒

〇高級住宅街
ネフテ「まったく! 何時間待たせれば気がすむのよ!!」
レドイ「あれー? そんなにかかったかな?」
ネフテ「そのぐらいって意味よ!!」
ネフテ「何時間も経ってるわけないでしょ!!」
レドイ「なーんだ。よかった。」
ネフテ「うう...。」
ネフテ「頭が痛い...。」
レドイ「ええっ!!」
レドイ「大丈夫!!?」
ネフテ「もういい...。 何も言わないわよ。」
ネフテ「私は何も言わない...。 私は何も言わない...。」
  私が、しっかりするのよ...。
レドイ「ねぇー! いちどおうち帰ろうかー?」
  ...。
レドイ「ネフー!! 待ってー!」

〇黒

〇おしゃれな住宅街
ネフテ「...。」
ネフテ「静かすぎる。」
ネフテ「人間どころか、ロボットにも会わないじゃない。」
レドイ「はあ、はあ。」
レドイ「ネフはやいねー。」
ネフテ「レド、これは一体どういうことなの?」
ネフテ「まるで街全体が眠ってるみたい。」
ネフテ「人間やロボットは?」
レドイ「きゅーみんせかい、っていうんだよ。」
ネフテ「きゅーみん? 何それ?」
レドイ「みんな休んで、ねむってる。」
ネフテ「あぁ、休眠ね。」
ネフテ「そんで、人間やロボットは?」
レドイ「...。」
レドイ「わかんない。」
ネフテ「あぁ...。」
ネフテ「そうよ。悪いのは私よ...。」
ネフテ「帰って、ハウスに聞くわ...。」
ネフテ「それで? 今はどこへ向かっているの?」
レドイ「どこへいこうか?」
ネフテ「...。」
ネフテ「あんた、ちょっとここで待ってなさい。」
  さっきからなんなのよー!!!!
  全く何も進まないじゃなーーい!!!
ネフテ「ふぅ...。」
ネフテ「じゃあ、とりあえず...」
ネフテ「私を拾った場所へ連れて行きなさい。」
レドイ「はーい!」

〇黒

〇砂漠の滑走路
レドイ「はぁ...」
レドイ「はぁ...」
レドイ「ついた...。」
ネフテ「なにここ...。」
ネフテ「ここだけ何もないじゃない。」
レドイ「ネフがいたのはね、もうちょっと先。」
ネフテ「そう。 じゃぁ、そこへ...」
  おや、そこにいらっしゃるのは...
パトロボ「レドイさんでしたか!」
パトロボ「それから、レドイさんのロボットでしたね。」
ネフテ「ネフテよ。 あなたは?」
パトロボ「...。」
パトロボ「パトロール型ロボットですが...。」
ネフテ「...。」
パトロボ(私のことを知らないロボットか...。)
パトロボ「レドイさん。 こちらへはどのようなご用事で?」
パトロボ「大方の調査は終わりましたが、このような場所なので...」
パトロボ「長居をするのは危険かと...。」
レドイ「なにかわかった?」
パトロボ「それが...」
パトロボ「お役に立てず申し訳ないのですが、何も分からず。」
パトロボ「で、ですが、ご心配には及びませんかと...」
パトロボ「レドイさんの危険になるものは、見つかっておりませんので。」
レドイ「なにかわかったら、おしえて。」
レドイ「ネフね、なにもおぼえてないの。」
パトロボ「そうでしたか。 何か分かりましたら、すぐにご連絡致します。」
レドイ「じゃあね。」

〇黒

〇砂漠の滑走路
レドイ「ネフ。」
ネフテ「何も分からなかったのね。」
レドイ「うん。」
ネフテ「案外、耳はいいのよ。」
ネフテ「いろんなことが聞こえるわ。」
レドイ「...。」
ネフテ「あんたは何も心配しなくていいの。」
ネフテ「私は私で進めるんだから。」
ネフテ「レドは、この街を案内してくれるだけでいい。」
ネフテ「わかった?」
レドイ「うん。」
ネフテ「それじゃ帰るわよ。」
ネフテ「なんだかよく分かんないけど、あんた疲れてるみたいだし。」
レドイ「やだ。まだ...」
ネフテ「うっさいわね。」
ネフテ「明日からは好きなだけ振り回してあげるから...」
ネフテ「覚悟しておきなさい。」

次のエピソード:8眠:ハーブは庭で育てています。

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