HIMAHAN-Z(ヒマハンズ)

君乃世界

エピソード7(脚本)

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〇海沿いの街

〇噴水広場
ケイト「あれ? この街って・・・」
「おーい。ケイトー」
  見知らぬ男性が手を振りながらやってくる。
ケイト「?」
???「やっぱりケイトだ。 見た目ですぐにわかったよ」
ケイト「えっと」
???「待ち合わせの時間まで少しあるから、一緒にその辺見て回ろうよ!」
ケイト「君は? どこかで会ったっけ?」
???「重雄だよ」
ケイト「え! 重雄君?」
???「しー。ここでは本名は秘密」
チャック「チャックって呼んでよ」
ケイト「う、うん。チャック」
ケイト「でも、どうしたのその姿?」
チャック「ん? 何が?」
ケイト「だって、全然別人じゃない」
チャック「何言ってんの。 ここは願望を叶えられる世界だよ?」
チャック「せっかくならハンサムになって、可愛い子とデートでもしたいじゃない」
チャック「ケイトもどう?」
ケイト「僕は、そういうのは遠慮しておくよ」
チャック「ほら、周りを見てごらんよ」
ケイト「みんな、現実とは違う姿なの?」
チャック「きっとね」
ケイト「この中から姉さんを・・・」
チャック「ん? 何か言った?」
ケイト「・・・・・・」
チャック「どうかしたの?」
ケイト「チャック、ごめん」
チャック「どうして謝るの?」
ケイト「僕、ずっと嘘ついてた・・・7年間も」
チャック「嘘?」
ケイト「僕の姉さんは、留学なんてしてないんだ」
ケイト「ずっと・・・ずっと病院にいるんだ」
チャック「病院? なんで?」
ケイト「意識不明なんだ。 HIMAHAN-Zの開発中に起きた事故が原因で」
チャック「え! そんなことがあったの!?︎」
ケイト「・・・うん」
ケイト「でもね、この世界のどこかにいる姉さんを見つければ、意識を取り戻せるかもしれないんだ」
チャック「なんで黙ってたんだよ!」
ケイト「ごめん。理由があって公にできなかったんだ」
ケイト「でも、重雄君にだけは本当のことをちゃんと言っておきたくて」
チャック「じゃあ、あんなに怖がってたケイトがHIMAHAN-Zにログインしたのって」
ケイト「姉さんを助けるため」
チャック「・・・・・・」
ケイト「ごめん・・・ずっと黙ってて」
チャック「うぅ・・・」
ケイト「重雄君?」
チャック「うっ、うっ、ごめんってなんだよ。 ごめんって」
ケイト「・・・・・・」
チャック「謝るのはむしろ僕の方じゃないか」
ケイト「?」
チャック「ケイト、ずっと一人で抱え込んでたんだね」
ケイト「重雄君・・・」
チャック「気付いてあげられなくてごめん」
ケイト「重雄君はいつも僕を助けてくれるよ。 僕がそれでどれだけ救われてるか」
チャック「コラ! 何度も重雄って呼ぶな! ここではチャック」
ケイト「あ、ごめん」
チャック「よし。じゃあ、行こう」
ケイト「行こうって、どこに?」
チャック「どこって、お姉さんを探しに行くに決まってるじゃない」
チャック「まだ待ち合わせまで少し時間あるし」

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