3眠:ロボットにも余計な感情があるのです。(脚本)
〇綺麗なリビング
ハウス「今日はいい天気ねぇ。」
ハウス「レドイちゃんの筋肉痛は良くなったかしら。」
ダン、ダン...。
ダン、ダン...。
レドイ「ううっ...。 あしがいたい...。」
ハウス「お、おはよう、レドイちゃん。 今日は早いのね。」
レドイ「あの子はおきた?」
ハウス「いいえ。 まだ目覚めないわ。」
レドイ「そっか...。」
ハウス「この家に来てから、二日が経つわね。」
ハウス「セルフプログラムのインストールに、どれくらいの時間が必要なのか分からないけれど...。」
ハウス「もうすぐじゃないかしら。」
ハウス「さっ! せっかく早起きしたのだから、朝食にしないとね!」
〇黒
〇綺麗なリビング
ハウス「レドイちゃん、お待たせしました。」
ハウス「じゃじゃーん!! 今日の朝食は、ハウスの特製ブレッドです!!」
レドイ「うん。」
レドイ「いただきます。」
カチャカチャ...。
ゴクゴク...。
レドイ「ごちそうさま。」
ハウス「美味しかったかしら?」
レドイ「うん。」
ハウス「それなら、おかわりでも...」
レドイ「ごはんたべたら、ねむくなっちゃった...。」
ハウス「...。」
レドイ「おやすみなさいー...。」
ハウス「...。」
ハウス「...。」
ハウス「レドイちゃんが早起きしてくれたの...」
ハウス「嬉しくて、張り切っちゃったな...。」
ハウス「...。」
ハウス「いつものことだけど...」
ハウス「昔はもっと、美味しそうに食べてくれてたのよね...。」
〇黒
〇綺麗なリビング
ハウス「あら、今朝は晴れていたのに、曇ってきちゃったわ。」
ハウス「洗濯物、乾くと良いのだけれど。」
ダン、ダン...。
ダン、ダン...。
ハウス「あら、レドイちゃん。」
ハウス「飲み物なら、ここにあるわよ。」
レドイ「ありがと。」
ゴクゴク...。
ハウス「午前中は何をしていたの?」
レドイ「映画、みてた。」
ハウス「そう、どんな話だったの?」
レドイ「うーん...」
ハウス「...。」
レドイ「...。」
ハウス「...。」
レドイ「あんまりよくおぼえてない。」
ハウス「そう...」
レドイ「...。」
レドイ「さっき、見てきたの。」
レドイ「あの子、まだ起きてなかった。」
ハウス「お寝坊さんで困ったわね。」
レドイ「ねえ、ハウス。」
ハウス「どうしたの、レドイちゃん?」
レドイ「セルフプログラムって、インストールされたら自動でめざめるの?」
レドイ「メインパワーの電源をいれないと起きないんじゃないの?」
レドイ「だって、機械ってそういうものでしょ...?」
ハウス「...。」
ハウス「この世界を支えるロボットは、不測の事態で電源が落ちた時、一定の時間経過で起動するように造られている。」
ハウス「それは、私や、ドクター型ロボット、メッセンジャー型ロボットなど、人間の生活に関わるロボットのことよ。」
ハウス「だから、わからないの。」
ハウス「あの子については、何も。」
ハウス「一体、何の役割のロボットなのか...。」
ハウス「私たちと同じ型であれば、そのうち起動するはずなんだけど。」
ハウス「見た目も全然異なるし...。」
ハウス「ごめんなさいね。 レドイちゃんの役に立てなくて。」
ハウス「でも、レドイちゃんの言うように、メインパワーは探しておいた方が良いかもしれないわ。」
ハウス「私には分からなかったけれど、レドイちゃんなら、見つけられるかもしれない。」
レドイ「うん、さがしてみる。」
ハウス「レドイちゃんのロボット、なんだもんね...。」
ハウス「そろそろ起きてもらわないと困るわよ。」
ハウス「未知のロボットさん...。」