アルカイック✛スレイヤー〜死語退散!!〜

ゆきんこ

第3話 昔アムラー今オバタリアン(脚本)

アルカイック✛スレイヤー〜死語退散!!〜

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〇雲の上
  ──違和感を覚えるのだ

〇諜報機関
  まるで我々の行動が常に監視され、
  敵に情報が筒抜けになっているかのような

〇洋館の玄関ホール
創造主「実に気持ちが悪い」
創造主「アルカイック(死語)が管理できないほどに氾濫するなど、前代未聞の事態ぢゃ」
創造主「アルカイック管理局よ。 アルカスレイヤーの育成はどうなっておるのだ」
管理局長「はい、主よ。 特殊な任務ですので、適性検査に合格する者が少ないのが現状ですが」
管理局長「少しずつ、アルカイックを駆逐する準備はできています」
管理局長「アルカスレイヤーがアルカマスターに昇格すれば、」
管理局長「1年分の怨念化したアルカイックたちを1日で消去できるでしょう」
創造主「最後のアルカマスターが昇天してから」
創造主「破壊者はかつてない速さで流行り言葉を作り出し、アルカイックの怨念を高めている」
創造主「しかもここ最近は、現世への影響が著しく、人間に憑依する力を持つ者まで現れているとか」
創造主「どうも、アルカイックに手を焼いているという我々の情報が、漏れている気がしてならんのだ」
管理局長「まさか、管理局にスパイが居るとでも!?」

〇大広間
アルカケアラー「名もなき同志よ、久しぶりだな」
アルカケアラー「スレイヤーの育成はどうだ? 1人当選したって聞いたぜ」
天使「タイムイズマネー 無駄な話しはしたくない」
アルカケアラー「相変わらずツレない奴。 一匹狼もいいが、気をつけろよ」
アルカケアラー「『破壊者』に情報を流す、 スパイに間違えられないようにな」
天使「スパイなんて、時間の無駄だ。 失礼する」
アルカケアラー「チクショー!」
アルカケアラー「イケメンにばっかり運が来やがる!」
アルカケアラー「俺にも有望なアルカスレイヤーの魂が、手に入らないかなあ・・・!」

〇おしゃれなリビングダイニング
ミサ「ママ、ご機嫌だね!髪染めた?」
ミサの母親「ちょっと昔を思い出してね! ママ、アムラーだったのよ」
  死語を確認しました。
  『アムラー』
  サーチして下さい。
ミサ「気になるからサーチするか」
  90年代を代表する日本の歌姫、安室奈美恵のBガールファッションを模倣した人のこと。
  主に厚底ロングブーツにマイクロミニを履く、ストレートロングヘアの女子を指す。
ミサ(量産型女子だったってことかな?)
ミサの母親「夕方から同窓会に行くから、帰りは遅くなるけど、天使さんが居るから心配ないわね」
ミサ「パパは出張中で、一つ屋根の下で若い男女が夜を過ごして、何が大丈夫なわけ?」
ミサの母親「ママをKYみたいに言わないで〜」
  アルカイックを確認しました。
  『KY』
  サーチして下さい。
ミサ「もうっ!世の中死語多すぎ」
天使「だから君がスレイヤーとしての任務を果たせば、煩わしさも消え、生き返ることも可能になる」
ミサ「そんなこと言ったって、この前みたいに人間に憑依してたら捜せないよ」
天使「君の言うことにも一理ある」
  『アップデート』確認しました。
  アルカイック発生地点の『追跡機能』が付与されます。
天使「『マップ検索アプリ』から、アルカイックの発生地点が抽出される」
ミサ「余計な機能の付与!? ・・・詰んだ!」

〇セルリアンタワー東急ホテル

〇豪華な部屋
ミサの母親「亜由!」
亜由(あゆ)「美紗子!? あらまあ、全体的に、ずいぶんふくよかになったわね!」
亜由(あゆ)「全然分からなかったわ!」
ミサの母親「あなたは相変わらず細くて、貧相なまな板胸なのね〜!」
ミサの母親「すぐに分かったわよ!」
(嫌味な女!ムカつく〜!!)
  オバタリアン!
  オバタリアン!

〇セルリアンタワー東急ホテル
  アルカイック発生地点に到着しました。
  案内を終了します。
ミサ「ここ・・・? ママが同窓会に行ったホテルかも!?」
天使「かなり強い怨念がホテルを包みこんでいるぞ!」
天使「美紗子が、危ない!」

〇豪華な部屋
  オバタリアン!
  オバタリアン!
ミサ「みんな同じ顔のババアになってる!」
  怨念化したアルカイック
  『オバタリアン』を確認しました。
  サーチして下さい。
ミサ「ひ、ヒィィ!」
  『オバサン』とホラー映画『バタリアン』から作られた造語。自己中心的で物怖じしない中年女性の風刺的な言葉。
ミサ「多すぎて、どれがママか分からないし、 キショい!!」
  ハア!?
  誰ニムカッテイッテンノヨ。
  尻ノ青イ小娘ガ!
  スマホ代も支払イデキナイクセ二、馬鹿モ休ミ休ミイイナサイ!
  親ノスネカジッテイキテイルクセニ、私タチニハムカウナンテ、百億年ハヤイワ!!
ミサ「同じ顔のババアたちからの、一斉口撃ビーム!! めちゃくちゃ責められる!!」
ミサ「くうっ・・・今回はなんつーか、精神的ダメージの方ががデカイ気がする!!」
ミサ「そうだ!オバタリアンの弱点を検索しよう!」
ミサ「喰らえ!ミサの神タップ!!」
ミサ「これだ!!」

〇豪華な部屋
天使「私を囮にするだと!?」
ミサ「悪いけど、オバタリアンの弱点がイケメンなんだよね!」
ミサ「そのイケメン力で、オバタリアンを人間から引き離して!」
天使「愚策ではあるが、時間が無い。 やってみよう」
天使「こんな綺麗な方たちの同窓会だなんて、モデルさんの養成学校ですか?」
天使「エッ、お子さんが居るようには見えませんでした! みなさん肌もツヤツヤで、素敵です!」
天使「ところで素敵なレディたち、つまらない恨みは捨てて、人間から離れていただけませんか?」
  イケメン♥イケメン♥
オバタリアン「パパの若い頃にソックリよ・・・」
ミサ「ママに戻った!」
  グガガガ!シマッタ!!
天使「今だ!!」
ミサ「みんな、まとめてぶったKILL!!」
  アルカソードに延長機能追加。
  一振りで10体のアルカイックを昇天できるようになりました。
ミサ「死語退散!!」

〇モヤモヤ
  ショウテンサセテクレテアリガトウ・・・
  タダ、コレダケハオボエテイテネ
  あなたもいつの日にか、
  オバタリアンになっていることを・・・

〇おしゃれなリビングダイニング
ミサの母親「うん・・・」
ミサの母親「え?家!?」
ミサ「ママったら、飲みすぎだよ!」
ミサ「帰ってくるなり、居間で寝ちゃうなんて! よっぽど同窓会が楽しかったんだね!?」
ミサの母親「フフ。ある意味楽しかったかもね」
ミサの母親「でもやっぱり、思い出は心の中に閉まっていたほうがキレイな時もあるわね」

〇諜報機関
?「誰か・・・いるのか?」
?「もうここに来ていたなら、明かりを点けなさい」

〇諜報機関
?「今日はどんな情報があるのかな?」
?「アルカケアラーくん」
  Fin

次のエピソード:第4話 飲みにケーションはパワハラか!?

コメント

  • 創造主に破壊者、、、どんどんスケールが大きくなってきますね。
    安定のストーリーとワードチョイスに笑ってしまいました。オバタリアンは、私には「地上最強の生物」という記憶が刻まれているので、大量発生したら恐怖以外の何物でもないですねw

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