第2話 ハラタイラさんを攻略せよ!(脚本)
〇学校の校舎
どこだ
〇学校の廊下
どこに居る
〇教室
この学校に、
怨念化したアルカイックが潜んている!
鎌田(かまだ)先生「今日のHRでは生徒会役員を決める。 立候補したい人はいるか〜?」
鎌田(かまだ)先生「居なければ投票してもらうぞ〜」
ミサ「投票とか、待てムリ。 いつも同じ人しか推されてないしー」
フトシ「安心しろ。 間違っても、ミサには1票も入らないから」
ミサ「うざっ。 分かってっしー」
ミサ「だいたい、みんな安定の優子ちゃん推しでしょ?」
フトシ「まあな! 投票するまでもないかあ!?」
優子(ゆうこ)「あ・・・」
フトシ「優子もどうせ同じ結果ならいーよな?」
優子(ゆうこ)「うん・・・ハイ」
鎌田(かまだ)先生「じゃ、真下さんが候補ってことで決まりな!」
〇モヤモヤ
ハラタイラさんに三千点・・・
ハラタイラさんに三千点・・・
〇学校の廊下
ミサ「ハア・・・ 学校嫌いだけど、帰ったらまた天使がアルカイック捜せって言ってくるしな〜」
ミサ「帰りたいのに帰れない・・・」
死語を確認しました。
『帰りたいのに帰れない』
サーチして確認してください。
ミサ「うざっ! 死語のつもりで言ってないから!!」
たまたま言ってしまった死語を確認するだけでもLEVELは上がり、怨念化したアルカイックに遭遇した時には役立ちます。
ミサ「知らんけど」
ミサ「このアルカスマホ、家に置いてくれば良かったな〜」
後藤田(ごとうだ)「あっ!神威 またカラーコンタクト着けているな!? 職員室まで来い!」
ミサ「風紀の後藤田だ〜!アセアセ」
ミサ「逃げよう!」
〇生徒会室
ミサ「ハア、ハア 死んでるのに、息キレる」
ミサ「しんど!」
優子(ゆうこ)「神威さん!」
優子(ゆうこ)「どっ、どうしたの?」
ミサ「やばたんなアタオカ教師に、あおり運転ばりにつけ狙われているの!」
ミサ「ミサを、匿って!」
優子(ゆうこ)「──いいわよ。 生徒会室のカギ閉めるから、安心して」
優子(ゆうこ)「これで誰も、入ってこれないね!」
〇モヤモヤ
〇生徒会室
優子(ゆうこ)「ねえ、神威さん。 待ち時間でクイズしない?」
優子(ゆうこ)「第一問! 世界の真ん中にあるもの、なーんだ」
ミサ「優子ちゃん、唐突すぎじゃね? そんなキャラだった??」
ミサ「世界の真ん中・・・日本?」
ミサ「あっ、(察し)アメリカかな!」
優子(ゆうこ)「せかいの真ん中なので、『か』の文字、つまり蚊です!」
優子(ゆうこ)「マイナス1ポイント!」
ミサ「ぴえん!マイナスポイント?」
ミサ(あれ? 何か肩がすっごく重い・・・)
優子(ゆうこ)「第2問!かつて最高視聴率40.8%を記録した昭和のクイズ番組はクイズダービーで・す・が、」
優子(ゆうこ)「その司会者は誰でしょうか?」
優子(ゆうこ)「3択だよ」
優子(ゆうこ)「1 柳生 博 2 大橋 巨泉 3 関口 宏」
ミサ「エグエグ!」
ミサ「昭和のことなんか、分からないよ!」
ミサ「とりま3択だから、適当に・・・3番!」
優子(ゆうこ)「残念! 答えは2番でした〜! またマイナスドン!さらに倍!!」
ミサ「くっ! 何かに押さえつけられているようなプレッシャーを感じる!」
ミサ「動けない・・・これは一体・・・!?」
優子(ゆうこ)「次が最終問題よ。 これに答えられなかったら、命はない」
ミサ「おかしい・・・こんなこと、優子ちゃんは言わない!」
第3問 ハラタイラさんに三千点とは?
怨念化したアルカイックを確認しました。
『ハラタイラさんに三千点』
サーチしてください。
ミサ「スマホがポケットから出せない!」
ミサ「やばたにえん!」
〇生徒会室
天使「待たせたな」
ミサ「て、天使!どうしてここに!?」
天使「アルカスマホが緊急事態の発信をした時に、私が位置検索できる」
天使「定刻通りに下校していれば、ピンチにはならなかったはず」
天使「次からは、なる早で帰りたまえ」
ミサ(キュンです!)
天使「もう、体は動くはずだ。 今のうちにサーチしなさい」
ミサ「あ、そうだった!」
ハラタイラさんに三千点。
出場者がクイズ解答者を競馬の馬に見立て、持ち点を賭けてクイズの正解を予想する昭和のクイズ番組がクイズダービー。
ハラタイラさんはレギュラークイズ解答者であり、漫画家。
秀才で、手堅くポイントを稼ぎたい出場者の厚い信頼を得ていた。
よって最終問題になると、優勝するために高額ポイントをハラタイラさんに賭けて一発逆転を狙う出場者は
ハラタイラさんに三千点!もしくはハラタイラさんに全部!と叫んだことで流行語になった。
天使「話し言葉系のアルカイックだな」
ミサ「意味は分かったけど、優子ちゃんて怨念化したアルカイックなの?」
ミサ「斬っても大丈夫そ?」
天使「優子はアルカイックに憑依されているだけだ」
天使「優子を斬れば、アルカイックは昇天するが、優子の魂も斬れてしまうので、優子は死ぬ」
ミサ「それはダメでしょ!」
ミサ「どど、どーしよ!」
〇モヤモヤ
イツモイツモ、私バカリ、生徒会役員ヤラサレル!
タマニハ私ダッテ、放課後二街プラシタリ、カラオケイッタリ遊ビタイ!
ミサ「クッ!アルカソード!!」
ミサ「攻撃を食い止めることしかできないの!?」
ミサ「天使! バディなんだから、助けてっ!!」
〇生徒会室
天使「優子の魂をアルカイックから引き離そう!」
天使「優子の恨みがアルカイックの怨念と同調しているから、優子の恨みを開放してくれ!」
ミサ「優子ちゃん・・・ホントは生徒会役員なんかやりたくなかったのに、」
ミサ「ミサたちがノリで推したせいで、嫌なことを仕方なくやるハメになったんだよね」
ミサ「ゴメンね!」
ミサ「生徒会役員はミサがやるよ!」
ミサ「なんなら、いつメンと週末に渋谷のショップ巡り行こ! もちろんその後はカラオケるし、」
ミサ「だから、アルカイックとは縁切ってよー!!」
優子(ゆうこ)「カミナリさん・・・!!」
〇モヤモヤ
裏切るつもりか!
優子!!
優子(ゆうこ)「私・・・神威さんを傷つけたくないっ!」
グガガガガガガガガガ!!!!!!
ハラタイラさんに三千点!
ハラタイラさんに三千点!
ミサ「優子ちゃんから離れた!今だ!!」
ミサ「いっくよぉぉぉ!!」
〇白
期待サレルモノノプレッシャーヲ、理解シテクレタヨウダナ・・・
感謝・・・スル。
ウッシッシ・・・ハッパフミフミ
〇渋谷のスクランブル交差点
ミサ「ホントに生徒会役員を変わらなくて良いの?」
優子(ゆうこ)「うん! 気持ちだけで嬉しいよ」
優子(ゆうこ)「やっぱり生徒会役員は私、慣れているし、週末に神・・・ミサが遊んでくれるから、良いの!」
ミサ「へへ・・・ミサも、いつメン増えて嬉しい! ズッショだね!」
フトシ「ミサが生徒会役員になったら、学校がやばたんと思っただけじゃん?」
優子(ゆうこ)「たしかに!(笑)」
ミサ「ひっどーい! 3択クイズだったら正解率高いのに!」
ミサ「3択の女王、竹下景子ばりにゴイスーなんだから!」
「誰それ?」
アルカイックスレイヤーLEVEL2になったので、累計2ポイント。
死語に関わる知識が10アップします。
反面、ニュートレンド知識が10ダウン。
令和のトレンドを10失いました。
こちらは管理者にロックされていますので、スレイヤーには引き継ぎ無しとします。
Fin
ストーリーの面白さとネタの懐かしさで倍楽しませてもらいました。この懐かしネタを、キョトンと読み流すか大笑いするかで、世代がバレそうですよねw