〇黒
真守「人生をうまく生きるコツは とっても簡単だ」
真守「それは」

〇黒
　　【加害者側】になること

〇散らかった職員室
　　だから
上司「おいっ！この作業に何時間かける気だ!!この役立たずめっ!!」
上司「昼飯なんて食わずに働けよ。お前はノロマなんだから。いいな？」

〇居酒屋の座敷席
上司「おいもっと吞め!!苦手なんて嘘ついて逃げられると思ってんじゃねーぞ」
上司「ほらっ！イッキに吞めっ!!」

〇結婚式場のレストラン
司会「新郎新婦の出会いは10年前。 ２人は大学時代に知り合いました」
司会「新郎は会社では仕事のできる優秀な上司と、部下からの信頼も厚く──」

〇屋上の隅
上司「何だ。急にこんな所に呼び出し──」
上司「ぐぁあっ!!!!!!」

〇黒
　　殴ったら、
　　加害者側になったら
真守「こんなにもスッキリした」

〇屋上の隅
※※※「真守。俺さ」

〇オタクの部屋
真守「痛てっ!!」
真守「くそ。この本が落ちてきやがったのか」
真守「こんな所で寝てたからか、最悪の夢を見ちまったぜ」
真守「・・・さて。 昨日来てたメールの返信しないとな」

〇黒
　　Mission４ メールの返信をしろ

〇オタクの部屋
真守「昨日は文章が長くてそのまま寝ちまったけど、ちゃんと読むか」
真守「なになに・・・」

〇SNSの画面
CMキャラ「予選通過にあたり、必ず下記内容をご確認の上、ご返信をお願い致します」
CMキャラ「また、期限内までにご返信の確認が取れない場合には」
CMキャラ「選考対象外となりますのでご注意ください」
CMキャラ「尚、第三者、他の媒体への口外が発覚した場合にも」
CMキャラ「取り消しの対象となりますのでご注意下さい」
CMキャラ「その１ 本コンテストは──」

〇オタクの部屋
真守「げっ！こんなめんどクセーのかよ!?」
真守「つまり、返信しねーと落とす。人に言っても落とすってことね。はいはい」
真守「確認事項もなげーなー」
真守「これ全部にチェックしないといけねーのかよ。とりあえず適当に読み流すか」

〇SNSの画面
CMキャラ「本作品は、他のコンテストなどへの応募作ではなく──」
CMキャラ「本作品は、第三者の著作権や所有権が害しておらず──」
CMキャラ「本作品は、投稿者本人が作成したものであり──」

〇オタクの部屋
真守「・・・」
真守「これにチェックしないと、進めないんだろ」
真守「バレなきゃいいんだ、こんなの。 20人しか見てない様な作品だ」
真守「寧ろ、そいつの作品はすごいってことを証明してやった様なもんだろ！」
真守「問題ない。問題ないって」
真守「大丈夫・・・」

〇屋上の隅
※※※「真守、俺もう無理かも」
※※※「これ以上は耐えられそうにないんだ。 ごめんな・・・」

〇オタクの部屋
真守（何でこんな時にあいつのこと思い出しちまうんだ・・・）
真守「関係ないっ!!」
真守「もう、２度とあんな思いはしたくないんだよ」
真守「次こそ、俺は──」

〇屋上の隅
※※※「じゃあな、真守」

〇黒
　　Mission ４　メールを返信しろ　クリア
　　Mission ３　継続中

〇オタクの部屋
真守「・・・」
真守「もう後戻りは出来ない。 この後に予選通過作品が発表される」
真守「そこから読者投票と審査員投票。 全部で20作位だったか」
真守「ここが１番の鬼門だな。 バレないだろうけど、大丈夫だろ」
真守「何せ俺はSNSを公開アカでやってない！つまり炎上しても怖くないんだよ」
真守「あぁいうのはクソリプ来まくったり、今までの呟きとかを晒されるのが怖いんだろ？」
真守「炎上して鍵に籠るんじゃなく、最初から鍵垢ならその心配もねーし」
真守「炎上なんて・・・」

〇オタクの部屋
　　数日後
真守「・・・」
真守「なんだよコレ」

〇黒
　　Mission ５　炎上を潜り抜けろ