第五話 地球人支配んと計画(脚本)
〇空
遥か上空にて──
〇白
シハイント「流石は我が妹だなー・・・ だなー・・・ だなー・・・」
〇白
シハイント「我をこんなにも吹き飛ばすとはー・・・ とはー・・・ とはー・・・」
〇空
シハイント「強くなったな。クゥよ」
シハイント「さて──」
シハイント「ドミネイター、転送しろ」
〇宇宙ステーション
宇宙ステーション
──度美音板(ドミネイター)
OSAが打ち上げた小規模人工天体であり、
シハイントの本拠地でもある。
〇謎の施設の中枢
シハイント「ふむ、転送装置に異常なし。 流石はアイダ博士というべきか」
〇近未来の通路
〇研究機関の会議室
シハイント「アイダ、聞こえるか?」
アイダ「──聞こえません」
シハイント「聞こえているよね?」
シハイント「これから我は例の計画を実行する」
〇雷
シハイント「"地球人支配んと計画"をな!」
〇研究機関の会議室
シハイント「だが、その為にはクーネルア達の行動を 制限しなければならない」
シハイント「お前は今からクーネルアを捕縛しろ。 奴の従属人間と合流させないようにな」
アイダ「──もう行動に移ってる」
アイダ「あの子の新人従属人間に足止めさせてる。 もう直、私も合流する」
シハイント「しっはっは! 抜かりが無いな!」
シハイント「流石は最恐にして最強の刺客だ──と、 賞賛に値するよ」
アイダ「──その二つ名で呼ばれるのは嫌い」
アイダ「やっぱり止めようかな。つーん」
シハイント「待て待て待て! なんでそんなに拗ねてるんだ?」
アイダ「デリカシーに欠けてるから」
シハイント「わ、分かった。我が悪かった・・・すまぬ」
シハイント「だからその、 任務を続行してくれると嬉しいのだが」
アイダ「──まかんろんビッグサイズで、手を打つ」
シハイント「あの不揃い品の甘菓子だな? ちゃんと買っといてやるよ」
アイダ「ビッグサイズじゃないとイヤ」
シハイント「分かった分かった。 袋に『BIGサイズ』と書いてあるやつな?」
アイダ「約束。楽しみにしてる」
アイダ「P.S.キスマーク」
シハイント「ふぅ。世話の焼ける──と、愚痴を零そうか」
〇黒背景
シハイント「それにしても──」
シハイント「内優 深智人──か。興味深い」
シハイント「湖澄区学園高等部二学年。 宇宙研究部所属・・・」
シハイント「我が妹クーネルアに接触し、 従属人間になった地球人・・・」
〇研究機関の会議室
シハイント「あのクゥが従属光線を使い、 従属人間にする程にお気に入りなのか」
シハイント「いずれは、 "従属の先"にまで到達するやも知れんな」
シハイント「益々興味が湧いてきたな──と、 高揚感を語ろうか」
〇宇宙ステーション
シハイント「どれ、高みの見物をさせてもらおうか!」
シハイント「しーっはっはっはあーーっ!!」
〇明るい廊下
湖澄区学園・一学年廊下
クゥ「はぁ、はぁ」
クゥ(おかしいのです)
クゥ(廊下が大変長く感じるのです)
クゥ(それに──)
クゥ(やはり、通じない──)
〇黒
〇明るい廊下
クゥ「危なかったのです・・・」
サウザンド・クレイン「ぜぇ、ぜぇ。 逃げてもムダッスよ!」
クゥ「チヅルさん! 貴方とは戦いたくないのです!」
クゥ「それに、この廊下──なんだか変なのです」
サウザンド・クレイン「・・・・・・」
クゥ「先が永遠と続いてるし・・・」
クゥ「テレパシーを送っているのですが、 何故か遮断されているのです」
サウザンド・クレイン「・・・そうッスね」
サウザンド・クレイン「確かに、 こっちにとっても不便ッスけれど──」
サウザンド・クレイン「想定の範囲内ッス!」
サウザンド・クレイン「千舞ノ羽根-サウザンド・フェザー!」
クゥ「やめて下さい、なのです!」
サウザンド・クレイン「アタシの技が・・・!」
〇黒
下がりなさい
〇明るい廊下
アイダ「待たせたわね」
〇野球のグラウンド
湖澄区学園・運動場
めるか「じぃじ〜! がんばえ〜!」
「Go! Go! じぃ! じぃ!」
ミチト(──何この状況)
ミチト(ゲートボールでもやるんだろうか?)
キキョウ「皆さん元気が良いですねえ。 応援のほう、よろしくお願いしますね!」
キキョウ「さあ、宇宙くん! 実はワシも貴方の従属変身に興味があります」
キキョウ「先にワシからお見せしましょう。 しかと目に焼き付けて下さいね」
ミチト「誰が宇宙だ」
キキョウ「じゅううぞおぉくうぅ! へえんんっしいぃいんんぅ!」
カメルツ「防壁の亀甲士(きっこうし)──」
カメルツ「カア〜メエ〜ルウゥ〜ツウゥ〜ゥァ!!」
ミチト「えっ、ちょ、待てって」
カメルツ「今度は貴方の番ですぞ?」
めるか「お兄ちゃんがんばえ〜!」
ミチト「いや──それが、な?」
ミチト「変身の仕方、知らねえんだわ」
「ええぇぇえ〜っ!?」
〇惑星
☆おまけクゥかん・その5☆
ミチト「あ、待って。 今何か思い出しそうになった」
ミチト「え〜っと、あれ? 何だったっけ?」
ミチト「はっ! そうだ、アレだよ! アレアレ!」
ミチト「なあんだ! アレだったのかあ! あースッキリ!」
めるか「お兄ちゃんが アレリーマンになっちゃった・・・」
キキョウ「お恥ずかしながら、 ワシにも経験があります」
めるか「じぃじもアレリーマンだったの!?」
キキョウ「痒いところに手が届かないような、 あのもどかしい感覚・・・」
キキョウ「宇宙くんの気持ち、分かりますぞ」
ミチト「誰が宇宙だ!」
ミチト(──アレ、何を思い出したんだっけ? (無限ループ))
サウザンド・クレイン「アイダさん、 アタシの技をどうやって防いだんスか?」
アイダ「弾かせたのよ。 ──羽根一枚一枚を、ね」
サウザンド・クレイン「凄いッス! カッコイイッス〜!」
アイダ「そ、そうかしら?」
「トゥ・ビィ・コンティニュード!(ッス!)」
クゥ「クゥが締め括りたかったのです・・・!」
明けましておめでとうございます。
久々の更新。
取りあえず一言を。
シハイントのネーミングセンス無さすぎだろ!