「ATM適齢期の向かう場所」は、社会派の作品ですが、とても深い内容でした。家庭を持つ男性たちが、ATMとして扱われることに悩み、家に帰りたくなくなるというストーリーが描かれています。しかし、その中でも、彼らはお互いに支え合っている姿が印象的でした。一人で悩みを抱えるのではなく、誰かと話すことで解決できることもあるんだと思いました。家族や周りの人たちとのコミュニケーションが大切だというメッセージが、心に残りました。

ATM適齢期とは、言い得て妙だけど悲哀に満ちた言葉ですね。最後にはATM本体を廃棄処分！ですもんね。とほほ。帰宅恐怖症やモラハラ妻といった現代用語もセットで頭に浮かびました。既婚男性にとっては受難の時代かもしれません。読者を一旦ほっとさせておいてラストで一気に地獄に突き落とす二段オチの構成もお見事でした。

既婚男性の悲哀が詰まりに詰まって溢れ出てますねw 結婚で何だろう、夫婦って何だろう、そうしみじみ訴えかけられるようなお話ですね。本作を読んだ未婚男性は結婚に失望し、既婚男性は黙って深く頷く姿が想像できます