エピソード4 戦闘員だって連絡したい!(脚本)
〇公園の砂場
ここは何の変哲もないとある公園。
だがしかし、今ここで悪の組織による恐ろしい作戦が進められていた!!
戦闘員A「この間ファミレスを追い出されて行きづらくなってしまったな」
戦闘員B「気にする事はねーと思うが、オマエがそういうなら公園でも俺は構わないぜ」
戦闘員B「公園なら金が全くかからないからな!」
戦闘員A「まあそうだな。あと少し大きな声を出しても怒られない」
戦闘員B「そう考えるとここは俺たちにとっての聖域(サンクチュアリ)かもな」
戦闘員A「いやここはまだ我々の支配下ではない」
戦闘員A「だがしかし、いずれ我々悪の組織が世界征服を果たせばそうなる日も近いだろう」
戦闘員B「まったく、Aはクソ真面目だねぇ」
戦闘員A「私は真面目ではない。悪の組織の一員として当然の事を言っているだけだ」
戦闘員B「ハイハイ、で──どうなのよ?」
戦闘員A「どうとは何のことだ?」
戦闘員B「もちろんレッドマーキュリー様との事に決まってるだろう? ロースターさんに教えてもらった事は実戦したのかよ」
戦闘員A「ああ、もちろんやったさ」
戦闘員B「へぇ、でどうだったんだ?」
戦闘員A「・・・・・・」
〇秘密基地のモニタールーム
戦闘員A「ハッ!(両手を広げ、横にステップ)」
レッドマーキュリー「なんじゃ貴様!いきなりとおせんぼなどするでない!」
戦闘員A「イイィ!」
〇公園の砂場
戦闘員A「・・・という感じだった」
戦闘員B「オマエなんか喜んでなかったか?」
戦闘員A「そ、そんな事はない!」
戦闘員B「まあいいか。オマエの気持ちは少し分かるからな」
戦闘員B「戦闘員なんて職業ぶっ飛ばされたりするのが好きじゃねーと出来ねぇ仕事だからな」
戦闘員A「Bよ!わかってくれるか!」
戦闘員B「おうよ!」
ウェイトレス「あっ・・・」
戦闘員A「んっ、貴女は確かファミレスの・・・」
戦闘員B「フッ、どうやら俺に会いたかったようだな」
ウェイトレス(そんな事1ミリも思ってねーよ)
ウェイトレス(ってか、なんでコイツらがここにいるんだよ。ここ仕事場までの近道なのに・・・)
戦闘員A「まあここであったのも何かの縁かもしれない。どうです、悪の組織の理念ついて話でも?」
ウェイトレス(なんだよ、それ。こえーよ)
ウェイトレス「あ、いえ、私はこれから仕事ですので・・・」
戦闘員B「恥ずかしがる事はないんだぜ」
戦闘員B「見ろ、俺の隣が空いてるだろ?」
ウェイトレス(コイツ、マジで殴りたいわ・・・)
戦闘員A「Bよ、仕事へと向かう途中で引き留めるのは良くないぞ」
戦闘員B「まあそれもそうか・・・」
戦闘員B「なら、また今度会いたいから連絡先を教えてくれ」
ウェイトレス「え!?」
ウェイトレス(絶対ッッ、嫌だ!!)
ウェイトレス「あの、私急いでますので!!」
戦闘員A「・・・行ってしまったな」
戦闘員B「ま、いきなり俺に連絡先を聞かれて恥ずかしかったんだろーぜ」
戦闘員A「なるほど。しかし何故いきなり連絡先を?」
戦闘員B「おいおい、それはマジで言ってるのか?」
戦闘員A「本気で言っているが?」
戦闘員B「ったく、Aはまだまだだな」
戦闘員B「女子と距離を詰めるには連絡先を聞いてまずは仲良くならねーとダメだろうが?」
戦闘員A「なるほど。Bはあのウェイトレスと距離を縮めたかったわけか・・・」
戦闘員A「ハッ!?」
戦闘員A「Bよ、まさかオマエあのウェイトレスの事を!?」
戦闘員B「そんなんじゃねーよ」
戦闘員B「俺はただすべての女子が好きで繋がっていたいだけさ」
戦闘員A「そ、そうなのか?私にはその感覚は分からないな・・・」
戦闘員B「そうだろーな。ま、俺の話はいい」
戦闘員B「大事なのはオマエの話だ」
戦闘員A「私の?」
戦闘員B「そーだぜ。オマエ、レッドマーキュリー様の連絡先は知ってるんだろ?」
戦闘員A「もちろんだ。仕事上連絡を取る必要があるからな」
戦闘員B「じゃあ、なんで連絡しないんだよ」
戦闘員A「いや、仕事以外の話をするはダメだろう」
戦闘員B「オマエならそう言うと思ったぜ」
戦闘員B「確かにオマエの言う事は正しい」
戦闘員B「だがな・・・」
戦闘員B「この世の中正しいものが必ずしも正解じゃねぇ」
戦闘員A「どう言う事だ?」
戦闘員B「例えルールを破ったり、レールを外れたとしても手にしたいものがあるなら手を伸ばせって事だ」
戦闘員B「その度胸もねぇのに手を伸ばそうってんなら、それはその程度のもんだろうが」
戦闘員B「オマエは忘れてるんじゃねぇか。俺たちは何者なんだ?」
戦闘員A「・・・!!」
戦闘員A「私は悪の組織の戦闘員Aだ!」
戦闘員B「正解だ。なら常識に囚われてるんじゃねーよ」
戦闘員A「その通りだな、Bよ!」
戦闘員A「私はレッドマーキュリー様に連絡するぞ!」
戦闘員A「うおおおお!!」
戦闘員B「フッ、熱くなりやがって・・・」
戦闘員A「・・・・・・」
戦闘員B「ん?どうしたA?」
戦闘員A「いや、いざ送ろうと思ったら何を送ったらいいかわからなくて・・・」
戦闘員B「ったくしょうがねーな・・・」
2人はこの間1時間くらいかけて練り上げたメッセージをレッドマーキュリー様に送った
舞台をファミレスから公園に変えて、いっそう不審者感が増しましたねw それにしても、やっぱり巻き込まれるウェイトレスさんに憐れみと笑いが。。