えっ、私が選ばれた!?チアフルスマイル登場(脚本)
〇闇の要塞
ここは、チアフルキングダム。闇の組織、ダークランドの襲撃を受けていた。
クライ「ハッハッハ、もはやここまでだな!!」
ダークネス「これでチアフルキングダムもわが手に入った!」
マッドネス「世界は我々の手の中に!」
バッド「しかもプリンセスを人質にとることにも成功した!」
ハートフル「えーん!お兄様ー!」
グレートフル「僕らの王国が!」
ジョイフル「こんなにめちゃくちゃに!」
ジョイン「しかも、愛すべき姫までさらわれたんですよ!」
ファイン「これは一大事!」
ジョイフル「よし、俺らで人間の世界へ行くか!」
グレートフル「それしか方法はないな、兄さん!」
ファイン「人間の世界?」
ジョイン「でも私たちに気づかれないようにするには?」
ジョイフル「一般人に成りすますしかない。とにかく行くしかないね」
グレートフル「そうだね。行こう!父上、母上までもが襲撃されたのだから!」
ファイン「ワープを出すわね!」
「行こう、人間界へ!」
「うん!」
4人は、人間界へと出発した。チアフルキングダムを救うべく。
〇教室
私、春野桃子。今日から小学6年生!
春野桃子(樹君と同じクラスでよかった)
大久保樹「おはよう、桃子!また同じクラスでよかったな!」
春野桃子「そうだね!」
大久保樹「この前の花見の時、俺心の中で祈ったんだ。桃子と一緒のクラスであってほしいと」
春野桃子「実は、私もよ」
この子は樹君。家が隣で、赤ちゃんの頃からの幼馴染なの。なんでも、私のパパと樹君のパパが親友なんだって。
山下俊樹「そっか、僕だって同じクラスさ!」
やがて、チャイムが鳴った。
夏木藍衣「そろそろ先生が来るわ!」
秋月萌黄「座らないと!」
榎木麻衣「はい、みなさんおはようございます」
担任の榎木先生が入ってきた。
「おはようございます!」
榎木麻衣「今日からこのクラスの担任になりました榎木麻衣です。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
榎木麻衣「それと、今日から私たちのクラスメイトとなる転校生を紹介します。冬元さん、入ってきて」
先生は、チョークで黒板に転校生の名前を書いた。
冬元茜音「初めまして。わたくし、冬元茜音と申します。父の転勤で引っ越してきました」
榎木麻衣「冬元さんは北海道から転校してきました。今日は1学期最初の日です。仲良くしてあげてね」
春野桃子「よろしくね、冬元さん」
山下俊樹「僕の隣になるかな?」
大久保樹「いや、俺の隣だって」
榎木麻衣「そこの二人、静かに!」
「すみません」
榎木麻衣「冬元さんはそうね、一番後ろの春野さんの隣に座っていただきます」
冬元茜音「よろしくね」
春野桃子「よろしくね、冬元さん」
榎木麻衣「それでは、この後始業式になります。体育館に移動してください」
この後は始業式。入学式の準備も一緒にした。
〇川に架かる橋
大久保樹「しっかしたまげたよ。まさか転校生がお前の隣だなんてよ」
春野桃子「私もよ」
その時だった。
編集者「参ったなぁ・・・」
春野桃子「どうしたんですか?」
編集者「実は、この辺で一番近いコンビニを探してるんだ。書類をコピーしたくてね」
春野桃子「そのコンビニなら、この橋を渡って左に行き、あの先のアパートのある交差点を右に曲がると見えてきますよ」
編集者「ありがとう。実は、僕は雑誌編集者でね。今日原稿を受け取って、もしものためにコピーを取りたかったんだ」
大久保樹「そうだったんですね。気を付けて下さいね」
編集者「ありがとう」
「どういたしまして」
私は、困ってる人を見ると、黙っていられないの。
〇商店街
商店街の一角。
グレートフル「兄さん、本当にこれで大丈夫なの?商店街の空き家だけど?」
ジョイフル「ああ。雑貨店というのはあくまでカモフラージュ。とにかく今はミラクルマジカルガールを探そうではないか」
ジョイン「でもどうやって?」
ファイン「アイテムは?」
グレートフル「とにかく探しに行こう!」
ジョイフル「ああ。アイテムは、向いてるやつに渡そう」
人間界に逃れた彼らは、さっそくミラクルマジカルガール探しをした。
〇魔王城の部屋
チアフルキングダムを支配した面々は、城の中の会議室にいた。
クライ「チアフルキングダムを征服した以上、次は人間界だな!」
フューリアス「そうですな、ボス」
ダークネス「しかもプリンセスを洗脳させることにも成功!」
ダークプリンセス「私は忠誠を誓うものです」
クライ「我々はこれより人間界へと行くとする」
ダークネス「まずは私から!」
クライ「健闘を祈るぞ」
〇学校の校舎
榎木麻衣「今日は入学式です。皆さん、きちんと新入生を迎えましょうね」
大久保樹「そういえば入学式の時、俺らワッペン付けてもらってたもんな」
春野桃子「今度は私達だね」
榎木麻衣「ではこれから体育館に移動します。新入生を拍手で迎えましょうね」
ダークネス(これはいいチャンスだわ!)
ジョイフルたちは、さっそく異変に気付いた。
ジョイフル「あれは!」
グレートフル「間違いない!忍び込もう!」
ファイン「それなら、用務員に変身しないと!」
「有難う!」
ジョイン「それじゃ、みんなで侵入よ!」
〇体育館の中
代々木宏「新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。私は、この学校の校長、代々木宏です。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
ダークネス「これはチャンスだわ!それっ!出てきなさい、ディザスター!」
ディザスター「ディザスター!」
代々木宏「おいおい、どうなってんだ!?」
ダークネス「そいつに取りつくのよ!」
代々木宏「しまった!!」
ダークネス「ここを不幸に染めてしまいなさい!」
ジョイフル「嘘だろ!?」
グレートフル「やはり出やがった!」
ダークネス「この勢いで闇に染めてやるのよ!」
榎木麻衣「まずいわ!みんな早く逃げて!」
春野桃子「そんな、どうなってるの?」
大久保樹「とにかく逃げようぜ!」
春野桃子(校長先生が襲われちゃうなんて....)
春野桃子(この光、何かしら?)
ファイン「ん?」
ジョイン「どうしたの?」
グレートフル「おい、そこのお前!」
ジョイフル「お前は特別なんだ!」
「だからこれを受け取って!ミラクルマジカルチェンジパフュームよ!」
春野桃子「これをどうするの?」
ファイン「これを回りながら全身に振りかけて!」
ジョイン「その時に、「ミラクルマジカルチェンジ!」って叫ぶの!ミラクルマジカルガールに変身できるんだから!」
春野桃子「わかったわ!ミラクルマジカルチェーンジ!」
チアフルスマイル「チアフルスマイル、可愛く登場! 私、ミラクルマジカルガール! みんなの笑顔と幸せ、守ってみせる!」
チアフルスマイル「て、一体どうなってるの!?」
グレートフル「話はあとだ。あの化け物を蹴散らせ!」
ディザスター「ディザスター!」
戸惑いながら私は思わず動き回った。なぜか体が軽くなり、自由自在になっていた。
ダークネス「チアフルスマイルだと!? ミラクルマジカルガール登場か!?」
ジョイフル「これを使ってくれ、チアフルスマイル!ミラクルマジカルステッキだ!」
チアフルスマイル「わかったわ!」
「そのステッキを使って、相手に向かってハートを描き、「チアフルスマイルアタック!」と叫ぶの!」
チアフルスマイル「ありがとう!それじゃあ行くわよ!」
私はその化け物に向かって大きなハートをステッキで描き、こう叫んだ。
チアフルスマイル「チアフルスマイルアターック!」
「ミンナハッピー.....」
チアフルスマイル「みんな明るく笑顔♪」
ダークネス「キーッ、覚えてなさい!次はそうはいかないわ!」
代々木宏「はて、私は何を?」
春野桃子「元に戻ったのはよかったけど、なぜ私、チアフルスマイルになったのかな?」
榎木麻衣「春野さん、心配したのよ。何をやってたの」
春野桃子「先生、ごめんなさい」
大久保樹「桃子、心配したんだぜ」
その後、何事もなかったかのように入学式は進んだ。
〇シックなリビング
春野桃子「ただいま、ママ」
春野雫「お帰り、桃子。今日入学式だったそうね」
春野桃子「ちゃんと新しい1年生にワッペン付けたよ」
春野雫「そういえば、体育館で事件があったけど、大丈夫だった?」
春野桃子(私がチアフルスマイルになったなんて言えない.....)
春野桃子「うん、何とか大丈夫だったよ」
春野雫「よかったわ。 そうだ。お昼食べたら、お遣いに行ってきてくれる?ママがおやつにコーヒーゼリー作ってあげるから」
春野桃子「わかったわ。何を買えばいいの?」
春野雫「そうね、メモを書いて渡すから、その通りに買ってきてね。お金も渡すけど、お釣りもちゃんと返すのよ」
春野桃子「オッケー。何かあったら連絡するね」
桃子はお遣いに出かけた。
〇商店街
春野桃子「ママに頼まれた買い物も終わったし、お家に帰ろうっと」
〇リサイクルショップ(看板文字無し)
帰り道、ある店が桃子の目に留まった。
春野桃子「城之内ショップ?いつの間にオープンしてたのかしら?」
桃子はそのお店に入ることに。
〇リサイクルショップの中
ジョイフル「また会ったな。お前、ちょっと話があるんだが、いいかな?ちなみに俺の名前はジョイフルだ」
グレートフル「別に怪しくなんてない。すぐ終わる。ああ、そうだ。僕はグレートフルだ。よろしく」
春野桃子「一体、何のこと?」
ジョイフル「俺たちは、チアフルキングダムから逃れてきた」
春野桃子「チアフルキングダム?」
ジョイフル「俺らのふるさとなんだ」
グレートフル「僕らの王国は人々の幸せと笑顔を奪うダークランドに支配されてしまい、ハートフルという僕らの妹もやつらに連れ去られた」
ジョイフル「俺たちは、このピンチを救うべくここにやってきた。そして、お前が目に留まったんだ」
ファイン「だから、あなたをミラクルマジカルガールに選んだのよ」
ジョイン「さっきのパフュームとステッキは、小さくなってポケットに収納できるの。普段は見えないところに隠し持ってて」
春野桃子「判ったわ。私は、春野桃子。よろしくね」
ファイン「私はファイン」
ジョイン「私はジョインよ」
ジョイフル「それと、俺らのこととミラクルマジカルガールの件は俺たち以外に話すなよ」
グレートフル「あくまで隠れ蓑かつ、一般人に変装してんだ。くれぐれも、周りに言うなよ。ダークランドはさっき見たくいつ出るか判らない」
春野桃子「わかったわ。樹君たちにも黙ってるね」
かくして私は、ミラクルマジカルガールとしての活躍を始めたのだった。本当にうまくいくのかなぁ?



正直タップノベル中でかなり面白い部類だと感じた。是非書き続けてください。
悪と対決することになった春野ちゃん。大丈夫かな。変身してステッキがアイテムになり、悪を退治するストーリーはハラハラドキドキします。
よく考えられた設定で壮大なストーリーになりそうですね。登場人物も多そうで楽しみです。