Paleorium~古生物水族館の飼育員~

芝原三恵子

第17話 リベンジ(脚本)

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〇古生物の研究室(3Dプリンタあり)
堺ひろこ「ここで生まれた子たちが大事なら、 生き物を保護しつつ、 わくわくできる演出を提案しなさい」
堺ひろこ「できなければ、クビよ」

〇シックな玄関
生島宗吾「・・・またクビか」
生島宗吾「毎回毎回・・・どうしてこうなるんだ」

〇明るいリビング
生島宗吾「ただいま、帰ったぞ」
生島静枝「おかえりなさい」
生島佳奈「お父さん、おかえりー」
小鳥遊遥「おかえり!」
生島宗吾「ああ・・・って、おい! どうして小鳥遊が家にいるんだ!」
小鳥遊遥「晩ごはん食べにおいで、って誘われたから」
生島静枝「実家からおいしいカニが届いたの。 せっかくだから一緒に食べましょ」
小鳥遊遥「ごちそうになります!」
生島宗吾「・・・いつの間に仲良くなってるんだ」
生島佳奈「自分で家族に紹介しておいて、 それはないんじゃない?」
生島宗吾「それはそうだが、なじみすぎだろう」
生島静枝「お弁当のお礼にって、 時々お花とお菓子を持ってきてくれるのよ」
生島宗吾「見慣れない菓子の箱が置いてあると思ったら、それか・・・こいつにそんな気遣いができるとは思わなかったな」
小鳥遊遥「女性へのお礼には、花とお菓子を必ず添えろ、ってイタリア人の教授が言ってた」
生島佳奈「おー、さすが外国育ちのハルさん」
小鳥遊遥「佳奈ちゃんにも、お土産持ってきたよ」
生島佳奈「やった!」
生島宗吾「ハルさん? 佳奈ちゃん?」
生島佳奈「もー、お父さん驚きすぎ」
生島佳奈「うちは全員が『生島』なんだから、 名前で呼ばないと区別つかないでしょ」
生島佳奈「まあ、 私がハルさんって呼ぶのはノリだけど」
小鳥遊遥「ボクはそっちのほうが嬉しいからいいや」
生島宗吾「・・・・・・」
生島静枝「ほらほら、そんな所でつっ立ってないで、着替えてらっしゃい。 もうすぐごはんができるわよ」
生島宗吾「わかった・・・」

〇明るいリビング
生島宗吾(はあ・・・俺は、家で落ち着いて悩むこともできないのか・・・ん?)
生島佳奈「それでそれで? 次は何を再生するの?」
小鳥遊遥「ふふふふ、ではこちらのタブレットをご覧ください! ハルキゲニアです!」
生島佳奈「わー、何コレ! 本当に生き物なの?」
小鳥遊遥「すごいでしょー」
生島宗吾「小鳥遊! お前は何をやってるんだ!」
生島宗吾「水族館の極秘情報を、 ほいほい部外者に見せるんじゃない!」
小鳥遊遥「特許にかかわる話でもないし、 これくらい大丈夫だよ」
生島宗吾「佳奈がSNSに載せたらどうするんだ」
生島佳奈「そんなことしないよー。ネットリテラシーくらい、ちゃんとわかってるもん」
小鳥遊遥「ねー」
生島宗吾「・・・いやダメだろ」
生島佳奈「ねえねえ、これってどういう生き物なの?」
小鳥遊遥「わかんない!」
生島佳奈「あはははは、マジで?」
小鳥遊遥「どういう生き物かさっぱりわからなさすぎて、『幻想』って名前がつけられたくらいだからねー」
小鳥遊遥「研究が進んで復元図が変わるのはよくある話なんだけど、」
小鳥遊遥「体の上下と前後がひっくり返ったのは、 ハルキゲニアくらいじゃないかな」
生島佳奈「うわー、飼うの大変そう」
小鳥遊遥「だからいいんじゃない」
生島宗吾「待て、 俺はそいつの飼育を許可した覚えはないぞ」
小鳥遊遥「えー、今の生島サンにその権限あるの?」
小鳥遊遥「ひろこサンのクビ宣言をそのまま受けるつもりのくせに」
生島宗吾「黙れ」
生島宗吾「それは家族の前でする話じゃない」
小鳥遊遥「そうかな」
生島佳奈「え、お父さん、また水族館やめちゃうの?」
生島宗吾「それは・・・っ」
小鳥遊遥「ふふふっ。大丈夫だよ、佳奈ちゃん」

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