エピソード1(脚本)
〇ペットショップの店内
もう駄目かもしれないと思ったあの時あるお客が僕の事を見つけてくれた。
斉藤ゆいか「この子にします」
蓮「ワン」
〇クリスマス仕様のリビング
さっきこの家に着いてなかなかいい家だなと思い寛いでいると奴は突然現れた。
斉藤壮太「只今、今日犬が来るんでしょ?もしかしてもう来てる?」
斉藤ゆいか「うん、もう居るわよ〜」
誰か来たと警戒していると騒がしい奴が近寄って来た。そいつはいきなり汚い手で頭を撫でてきた。
そして、奴に思わず強く威嚇をしてみたが全く分かってくれなかった。
〇公園の入り口
奴は俺を散歩に連れて行った。
奴は詰まらなそうに目を閉じながらリードを引っ張ってくる。抗おうとするがそれは無意味だった。
奴は俺がした物をトイレットペーパーで取った。
その後袋にしまった。
奴は俺をお姫様抱っこで運んだ
〇クリスマス仕様のリビング
斉藤ゆいか「散歩どうだった?楽しかった? 蓮ちゃんは偉い子だね・・・」
蓮「ワンワン」
奴との散歩は終わりお母さんに甘えていると
奴が後ろから近づいて来た。
奴は俺に話しかけてきた。
斉藤壮太「俺さぁ、犬より猫派なんだよね〜」
ムカついたので、思いっきり、手を噛んでやった。
斉藤壮太「痛いな。お母さん急に蓮が俺の事噛んできた」
斉藤ゆいか「蓮ちゃんの前で猫派だとか言ったから怒ったんじゃない?」
斉藤壮太「まさか、犬が人間の言葉を理解できる訳ないだろう?」
斉藤ゆいか「いや、分からないよー」
斉藤壮太「まぁ、いいか」
斉藤ゆいか「ココアは入れるからベットに座りなさい」
斉藤壮太「分かった」
奴は、俺を膝の上に乗せた。
俺は勝ち誇った感じで笑っていた。
斉藤壮太「そう言えば、どうしたら蓮ちゃんが俺に懐くだろう?」
斉藤ゆいか「なら一つはいい案があるよ」
斉藤壮太「どんな?」
斉藤ゆいか「それはねぇ、耳をマッサージしたあげると、いいよ」
斉藤壮太「分かった。やってみるよ」
奴は俺の耳を触りながら
斉藤壮太「蓮ちゃん気持ちいだろう?」
と言ってきた。
俺は抗おうとしたが、不覚にも気持ち良過ぎて眠ってしまった。俺は起きると肩に重みを感じた。
奴は寝ている俺に毛布をかけてくれた。
〇クリスマス仕様のリビング
奴は学校と言う場所に行ったらしい。
奴が帰って来るまで俺はお母さんと平和に暮らせる。だが、何か物足りない。
蓮「そうか、奴がいないからか」
ペット飼いたての家族の空気感が伝わってきますね。動物的なマウンティングの様子や、戸惑いながらもコミュニケーションを取ろうとするところとか。これからどんどん家族として仲を深めるのでしょうね。
仲良くなっていく過程が、読んでてうきうきしますね。
来たばかりの動物と慣れていくまでの、楽しいような難しいような、そんな時期が上手く書かれてるなぁと思いました。
子どもと犬との出会いからふたりが仲良くなっていく様子が、犬目線で描かれている様子がおもしろかったです。こうしてだんだん、お互いにかけがいのない存在になっていき、共に成長していくんだろうなぁ。