エピソード1 戦闘員だって恋したい!(脚本)
〇ファミリーレストランの店内
ここは一見何の変哲もないとあるファミリーレストラン。
しかし今ここで悪の組織による恐ろしい作戦が進んでいた!
戦闘員A「戦闘員B。俺はついに決めたぞ」
戦闘員B「ようやくかおせーんだよ」
戦闘員A「俺はレッドマーキュリー様に告白する!」
戦闘員B「ったく・・・」
戦闘員B「言えたじゃねぇかよ」
戦闘員A「俺を笑わないのか、戦闘員B!」
戦闘員B「覚悟を口にした奴を笑えるものかよ」
戦闘員A「戦闘員B・・・!」
戦闘員B「ただわかってるだろうな。レッドマーキュリー様は俺たちの上司・・・つまり幹部怪人だ」
戦闘員A「もちろんだ。それは承知している」
戦闘員B「勝ち目のない戦いになるぜ・・・」
戦闘員A「ふっ、勝ち目のない戦いならばいつもやっているさ」
戦闘員A「だがな、Bよ。俺は負けると思っていつも戦ってはいない」
戦闘員A「俺はいつでも全力で戦っているんだ!」
戦闘員A「だからこそ俺は負けられる!負けられる強さがあるからこそ挑んでいけるのだ!」
ウェイトレス「あの、お客様。他のお客様のご迷惑になりますの大声の方は・・・」
戦闘員B「悪いね。こいつは今燃え上がっちまってな」
戦闘員B「触るとヤケドするぜ?」
ウェイトレス(うわー、そのセリフ現実で言う人いるんだ)
戦闘員A「店内の平和を乱してしまったようだな。すまない」
ウェイトレス「あ、いえ、わかっていただければ・・・」
戦闘員A「私が乱すのは地球の平和であってこんなスケールの小さなファミレスの平和を乱すようではまだまだ未熟者だな」
ウェイトレス(こいつも何言ってんだよ・・・)
戦闘員B「だがちょうどいい。注文を頼もうか」
戦闘員A「ああ、そうだな。結構な時間ここにいるのに誰も注文を取りに来なかったからな」
ウェイトレス(こんな変態みたいな奴らにみんな近づきたくなかったんだろうな)
ウェイトレス(ってか、こんな怪しすぎる奴らそもそも店に入れるなつぅーの!)
戦闘員B「じゃあ注文を頼むぜ」
ウェイトレス「あっ、はい」
戦闘員B「ドリンクバーひとつで!」
戦闘員A「ふ、まさかお前と注文が被るとはな・・・」
ウェイトレス「えっと、ドリンクバーおふたつでよろしいでしょうか?」
戦闘員A「許可する!」
ウェイトレス(こいつらの世界観めんどくせぇー)
レッドマーキュリー「こんな所におったのかぁー!」
戦闘員A「れ、レッドマーキュリー様!」
戦闘員B「まさかのご本人登場か・・・こいつはオドロキだぜ」
戦闘員A「ど、どうしてここへ!?」
レッドマーキュリー「馬鹿者、バカもの、バカモノー!」
レッドマーキュリー「お主らに連絡が付かないから我が直々に探しに来たのじゃ!」
レッドマーキュリー「デフォルトファイブの奴らといつ戦う事になるかわからないからいつでも呼んだら来れるようにしておけと言っておったであろーが!」
戦闘員A「あ、え、ホントだ!?LIMUに連絡来てる!?気づかなかった・・・」
戦闘員B「俺は通知OFFにしてたから気づかなかったぜ」
レッドマーキュリー「いいからさっさと来るのじゃ!デフォルトファイブの前で恥をかかせおって!!」
レッドマーキュリー「5人には少し待ってもらっているから早くするのじゃぁー!!」
戦闘員A「あ、はい!すぐに行きます!?」
レッドマーキュリー「馬鹿者、バカもの、バカモノぉー!」
レッドマーキュリー「仕事中は私語厳禁だと言っておろーが!遊びではないのじゃぞ!?」
戦闘員A「い、イィー!」
レッドマーキュリー「いいぞ!世は満足じゃ!」
戦闘員A「イイッ!」
戦闘員B「ふ、いいね。恋するって事は・・・」
レッドマーキュリー「こらぁ、B!お主も油売ってないで行くのじゃ!!」
戦闘員B「やれやれ、姫さんには逆らえんな」
戦闘員B「イィーー!!」
レッドマーキュリー「よーし!行くぞぉ!」
レッドマーキュリー「今日こそデフォルトファイブの奴らをギャフンと言わせてやるのじゃぁー!!」
戦闘員A「よし、Bよ!我々もレッドマーキュリー様の後に続くぞ!」
戦闘員B「まったく、また熱くなりやがって・・・」
ウェイトレス「あの、ご注文の方は・・・」
戦闘員B「悪いな、見ての通りの緊急事態でね・・・」
戦闘員B「キャンセルで!」
ウェイトレス「・・・・・・」
戦闘員B「そう悲しい顔をするな。俺は生きてまたここに帰って来るさ」
戦闘員B「その時は必ずまた頼むぜ。ドリンクバーをな!」
ウェイトレス「・・・・・・」
ウェイトレス(ここのバイト辞めようかな)
やられ役の戦闘員、しかも名前のない存在、にスポットを当てるのは面白いですね。殴られ投げ飛ばされて爆弾で飛び散るだけの彼らにそんなヒューマンストーリーがあろうとはw
それと、ウェイトレスさんの心の声が絶妙です!
もー最高❣️面白すぎる。悪の戦闘員の格好でいい人間?のようでもあり。愛の告白を決意した男の姿に感服しました。告白を期待してます。