アテナ任務遂行中!

木佐マコ

第4話 伝説のスナイパー現る!①(脚本)

アテナ任務遂行中!

木佐マコ

今すぐ読む

アテナ任務遂行中!
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇渋谷のスクランブル交差点
  交差点で入り乱れる人々。
  その中を、アタッシュケースを抱えた怪しげな男が通話しながら歩いていた。
怪しげな男「ああ、時間通りだ。 地図を送ってくれ、ブツを持ってきた」
  パンッ!
  そのとき。銃声とともに男の持っていた携帯電話がはじけ飛ぶ。
怪しげな男「狙撃だと!? ・・・マズい!」
  パンッ!
怪しげな男「ヒィッ!?」
  今度はアタッシュケースが撃ち抜かれ、男の手を離れて路面を滑る。
  男の背後──はるか遠くのビルの屋上で、ライフルのスコープがキラリと光った。

〇屋上の隅
メイ・チュウ「フッフッフ・・・」
  俺はメイ・チュウ
  狙った獲物は必ず一撃で仕留める。
  人は俺を、伝説のスナイパーと呼ぶ
メイ・チュウ「・・・フッ、一撃命中」
  手に抱えたライフルを優しく撫でる。
メイ・チュウ「俺の相棒はリンダ、お前しかいないぜ」
  ブー・・・ブー・・・
メイ・チュウ「・・・次の依頼か」
  スマホでメールを確認すると、ターゲットの写真が添付されていた。
メイ・チュウ「フッ、今日も一撃命中、といくか」

〇古いアパート

〇雑多な部屋
アテナ「御主人(マスター)。 私の名前を呼んでください」
高原みこ「んー・・・」
アテナ「御主人(マスター)! 名前を──」
高原みこ「も~・・・うるさい、『アテナ』・・・」

〇雑多な部屋
高原小太郎「姉ちゃん! あのフィギュア、すげーじゃん!」
高原みこ「んん~? 何、小太郎・・・」
  みこが目をこすりながら起き上がると、ちゃぶ台にはご飯、目玉焼き、焼き鮭などの豪華な朝食が並んでいた。
高原みこ「おお! 美味しそう~! 小太郎が作ったの?」
高原小太郎「ううん、アテナが作ったんだよ!」
アテナ「おはようございます、御主人(マスター)」
高原みこ「わっ、アテナがまた大きくなってる!」
アテナ「御主人(マスター)が名前を呼んでくれたでしょう」
高原みこ「え~? そうだったっけ?」
アテナ「早く食べてください。 お二人とも、遅刻しますよ」
高原みこ「わっ、ほんとだ! 急がなくちゃ!」
高原小太郎「いただきまーす!」
高原みこ「ん~、おみそ汁美味しい! 朝から助かる~」
高原小太郎「『あなたを助けます』ってあの手紙、本当だったんだね、姉ちゃん」
高原みこ「うん! パパもいいものくれたよね~!」
アテナ「・・・・・」

〇通学路
高原みこ「アテナも一緒に学校行くの?」
アテナ「はい、御主人(マスター)を助けなければいけませんから」
高原みこ「えっ、刺客って、光くんだけじゃないんだ!?」
アテナ「心配いりません。私が100%守ります」
高原みこ「ふーん、そっか・・・ならいっか! じゃあ、アテナも誰も傷つけちゃダメだよ」
アテナ「・・・というと?」
高原みこ「え? 傷つけちゃダメって・・・そのままの意味だけど」
アテナ「! しかし、それでは・・・」
高原みこ「大丈夫! アテナならできるって!」
アテナ「・・・御主人(マスター)を100%守るという任務に、誰も傷つけないという条件を追加しろということですか?」
高原みこ「そうそう! アテナをくれたパパだって、きっとその方が喜ぶし!」
アテナ「・・・承知しました」
嘉成光「おーい、みこちゃん!」
高原みこ「あっ、光くんだ! おはよ~!」
アテナ「傷をつけずに・・・」
嘉成光「おはよう! 今日から一緒に学校に──」
  光はみこに近寄ると、何かを取り出そうと胸元に手を差し入れた。
アテナ「! ・・・危険動作確認」
アテナ「御主人(マスター)への過度の接近は許しません!」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:第5話 伝説のスナイパー現る!②

成分キーワード

ページTOPへ