5. ほりほり!化石発掘(脚本)
〇広い畳部屋
春の月 5日目
この話には、『虫』という
ワードが出てくるよ
気を付けて読んでね
ノルル「むぅ・・・」
まいん「ノルル、ミズルの店で おはぎ買ってきたよ・・・」
まいん「・・・って、ん? どうしたの?」
ノルル「むむ・・・、 まいんじゃったか」
ノルル「ちょっと困ってのう・・・」
まいん「・・・何が?」
ノルル「実はのう、わしが飾っていた 化石がいなくなってのう・・・」
まいん「・・・化石?」
あ、そうそう
これから登場する化石は
架空の名前です
まいん「それって、何の名前の 化石なの?」
ノルル「だんご虫の化石じゃ」
まいん「ふーん・・・」
まいん「・・・で、そのだんご虫の 化石を探して、」
まいん「掘って、あなたに渡せば いいのね?」
ノルル「そうじゃ」
まいん「・・・分かったよ! みんなで探してみる!」
ノルル「まいんよ、頼んだぞい」
〇草原の道
サラ「・・・あっ、まいんちゃんだ!」
サラ「おーい!」
まいん「サラ、ティナ!」
まいん「あのね、ノルルがね、 あれでこれで・・・」
サラ「なるほどねぇ~!」
サラ「化石を探して、ノルルに あげる・・・」
サラ「ボク、やる気出てきたー!」
ティナ「ふーん・・・、2人とも がんばってね」
サラ「がんばってね・・・って、 ティナも手伝ってよ!」
ティナ「い や よ」
ティナ「だって、服を汚したくないもの」
サラ「そんなぁ~!」
まいん「ティナだけ何もしないってのは かわいそうだから、」
まいん「あたしが役目を与えてあげる!」
ティナ「何の役目よ?」
まいん「化石を持つの!簡単でしょ?」
ティナ「化石なんか、持ちたくないわ!」
ティナ「だって、化石に土が必ず 付いてるから、」
ティナ「それを服に付けたくないの! 分かる!?」
まいん「わ・・・、分かるけどさ・・・、」
まいん「いったーい!」
まいん「あたしにぶつかったの、誰!?」
サンディ「あ・・・、ごめん」
まいん「ごめんで済まされないよっ!」
まいん「せっかく、化石の話で 盛り上がってた所で」
まいん「あなたにじゃまされて・・・、 ちょっとは反省してよー!」
サンディ「・・・え?」
サンディ「ここ、オレたちの 待ち合わせ場所だけど・・・?」
まいん「・・・え?」
・・・おーい
ココ「スコップ持ってきたよー・・・ って、」
ココ「あれ?まいんたちもいたの?」
まいん「えっと・・・、その・・・、」
サンディ「あ、そうだ」
サンディ「お前たち、スコップを持って ないんだろ?」
サラ「うん、持ってないよ」
サンディ「スコップを持ってない お前たちには、」
サンディ「この場所は譲れねぇ」
まいん「他の場所で化石を掘れ・・・ っていうの!?」
サンディ「そうだ」
まいん(む・・・、むかつく・・・)
サラ「・・・まいんちゃん」
サラ「別の場所へ行こ?」
まいん「・・・うん」
サンディ「ったく・・・」
〇大樹の下
まいん「・・・別の場所に来たは いいけど」
まいん「木の下って、あんまり化石が ないイメージがある・・・よね?」
サラ「・・・そう?」
まいん「・・・っていうか、化石って どうやってできるの?」
「そこから!?」
サラ「まいんちゃん、化石はね、」
サラ「雨が降った次の日に できるんだって」
サラ「で、石ころや葉っぱ、役目を 終えた虫たちが」
サラ「土と混ざってできるのが、 化石なんだ」
まいん「ふーん・・・」
まいん「・・・で、雨が降ったのは いつ頃だったの?」
サラ「・・・1週間前」
まいん「1週間前!?じゃあ、」
まいん「今日まで雨が全く降らない 日が続いたって訳!?」
サラ「うん」
まいん「・・・って事は、地面に 化石がたくさんある訳ね!?」
サラ「それはどうかな・・・? ふふふ・・・」
まいん「・・・?」
サラ「あっ、ごめん」
サラ「まいんちゃん、化石掘りたいん でしょ?」
サラ「ミズルの店でスコップを借りて、 ボクと化石を掘ろう?」
まいん「承知しましたぁ!」
まいん「じゃ、ミズルの店へ 行ってきまーす!」
ティナ「まいん・・・、ほんと 気まぐれね」
サラ「・・・だね」
〇ボロい駄菓子屋(看板無し)
まいん「すみませーん」
ミズル「まいんよ、 いらっしゃいなのだ!」
まいん「ちょっとスコップを貸して ほしいんだけど・・・」
ミズル「スコップを借りたい・・・ だと?」
ミズル「なぜ買わぬのだ?」
まいん「えへへ・・・、ちょっと 用事があって、」
まいん「買うのは後でいいや・・・ ってね」
ミズル「むむむ・・・、仕方あるまい」
ミズル「今日だけ借りていいぞ!」
まいん「わーい!やったー!」
ミズル「ただし!」
ミズル「借りたスコップをもし、 壊したら・・・」
ミズル「村を一周してもらうからな!」
まいん「はーい・・・」
ミズル「おい、ほむら!」
ほむら「何なの~?」
ミズル「ほむらよ、まいんにスコップを 持たせてくれ」
ほむら「はーいなの~!」
ほむら「はい、スコップなの」
まいん「えへへ、借りていくね!」
ミズル「終わったら、ちゃんと 我に返すんだぞー!」
〇大樹の下
まいん「スコップ、借りてきたよー!」
サラ「準備が整ったみたいだね!」
サラ「それじゃ、化石掘り・・・ スタートだー!」
まいん「おー!」
5分後
まいん「・・・あっ!」
まいん「化石、見つけたー!」
ティナ「えっ!?早すぎない!?」
ティナ「ちょっと見せてくれる!?」
まいん「うん!」
まいん「はい、これ!」
あたしは、化石をサラと
ティナに見せた
サラ「あ・・・、」
ティナ「アリの化石って・・・」
まいん「ちょっとちょっと~・・・、 何よ、その反応!?」
まいん「あたしが初めて見つけた 化石を、」
まいん「そんなじと目で見られたら、 こっちが困るじゃん!」
まいん「あー、この化石、 捨てちゃおっかなー」
まいん「どうしよっかなー」
サラ「まいんちゃん・・・」
ティナ「・・・捨てるなんて もったいないわ」
ティナ「・・・そうだわ!」
ティナ「サンディたちにその化石を 見せびらかすのはどう?」
まいん「・・・・・・・・・」
まいん「いいね!」
サラ「決まりだね!」
まいん「じゃ、行こう!」
〇草原の道
サンディ「おーい!」
サンディ「そっちに化石、あったかー!?」
ココ「・・・なかった」
サンディ「なんだ・・・、ないなら しょうがないな」
サンディ「別の所を探してみるか・・・ って」
サンディ「まいん、なんでそこに いたんだー!?」
まいん「・・・えへへ」
まいん「はい、これ!」
ココ「あ・・・、アリの化石・・・」
ココ「・・・違う」
ココ「ボクらが欲しい化石は だんご虫の化石・・・」
まいん「・・・え?」
まいん「だんご虫の化石、あたしたちも 探してるんだけど・・・」
サンディ「なぜ・・・まいんたちまで・・・」
まいん「いや、あの、あたしたち・・・」
まいん「ノルルからだんご虫の化石を 探してって頼まれて・・・」
サンディ「・・・もういい!」
サンディ「頭冷やしてくる!」
まいん「あ・・・、行っちゃった・・・」
ココ「・・・・・・・・・」
ココ「・・・ボクも帰る」
まいん「えっ?なんで・・・」
まいんちゃーん!
サラ「どうだった!?」
まいん「・・・だめだった」
まいん「『これじゃない』って言って この場からいなくなっちゃった」
まいん「あたし自慢のアリの化石が 不評とか・・・、」
まいん「すごく悲しいんですけどー!」
ティナ「・・・まいん」
ティナ「さっきの場所へ戻ってみましょ?」
まいん「・・・なんで?」
ティナ「さっきのまいんの掘った穴が どうしても気になるの」
ティナ「まだ・・・、何か埋まってる 気がするのよ」
まいん「それは気になるなぁ・・・」
まいん「・・・・・・・・・」
まいん「・・・よし!戻ってみよう!」
「分かった!」
〇大樹の下
まいん「えーと・・・ さっきの穴は・・・っと」
まいん「あれ?」
まいん「穴が埋まってる・・・」
ティナ「・・・まいん」
ティナ「掘りまくるのよ」
まいん「掘りまくる・・・」
ティナ「さっきの深さよりも もっと深く掘るのよ」
まいん「うん・・・」
あたしは、埋まった地面を
掘りまくった
すると、スコップが何かに
ぶつかった
まいん「・・・化石だ! 化石にぶつかったんだ!」
サラ「よーし、掘り起こせー!」
あたしは、化石を掘り起こした
まいん「こ・・・、これは・・・」
まいん「だんご虫の化石!?」
サラ「って事は・・・、」
サラ「まいんちゃんが求めていた 化石が見つかったんだー!」
サラ「やったー・・・」
まいん「・・・って、あっ!?」
なんと、だんご虫の化石は
割れてしまった
まいん「うそ・・・でしょ・・・?」
まいん「誰よ、化石をぼろぼろに したの・・・」
ティナ「よっぽど化石に因縁を ぶつけていたのね・・・」
まいん「・・・ん?」
サラ「どうしたの?」
まいん「化石の割れた跡が・・・ ギザギザになってる・・・?」
まいん「・・・・・・・・・」
まいん「・・・はっ!」
まいん「ひらめき、きらめきっ!」
サラ「何か思いついたんだね!?」
まいん「どうやら、探偵まいんの 出番が来たみたいね!」
まいん「推理時空、展開っ!」
〇ポリゴン
まいん「化石ぼろぼろ事件、発生! 推理タイム、スタート!」
サラ「せっかく化石を見つけたけど、 割れちゃったとはね・・・」
まいん「でも、違和感がある」
まいん「化石をスコップで叩いても、 頑丈だからひびが入らないはず」
まいん「って事は、自然現象の何かが 化石にひびを入れた・・・」
まいん「・・・と思われる」
サラ「でも、さっきまいんちゃんが 掘った穴って、」
サラ「埋まってた・・・よね?」
サラ「土は自然現象をふさぐけど、 一部の自然現象には弱いよね?」
まいん「うん」
まいん「自然現象が土を貫通させた のかもしれない」
まいん「・・・だとすれば、この 化石のひび割れは何?」
まいん「ギザギザしてる理由は?」
ティナ「ギザギザ・・・ねぇ」
ティナ「雷しか考えられないんじゃ ないかしら?」
ティナ「だって、雷は土を貫通するもの」
まいん「なるほど・・・」
まいん「でも、雷を放てる人間なんて いないはず・・・」
サラ「アースをつけてたら、雷を 自由に放てるよね」
まいん「・・・・・・・・・」
まいん「うーん・・・」
まいん「一回戻ってみよう」
「はーい」
〇大樹の下
「・・・・・・・・・」
あたしたちは、さっき掘った
穴を見つめた
すると、小さな雷が穴の
周りに現れた
まいん「・・・やっぱり」
まいん「犯人は雷使いで、しかも・・・」
まいん「あたしたちをびっくりさせ たかった・・・、」
まいん「それしかありえないっ!」
「うわああああ!?」
サンディ「あ・・・、ごめん」
まいん「だーかーらー!」
まいん「ごめんで済まされない ってばー!」
サンディ「いや、あの、オレ・・・、」
サンディ「木の裏でココを待ってて、 待ってたら話し声がしたから、」
サンディ「『来た!』と思って 雷を撃ったら・・・」
サンディ「まさかのまいんたちだった・・・」
まいん「・・・・・・・・・」
まいん「・・・ふふっ」
サンディ「・・・まいん、どうした?」
まいん「どうやら、事件の核心に 近づいてきたみたいね!」
まいん「犯人は・・・あなたよ!」
サンディ「ああ、オレが犯人だ」
まいん(あっさり認めた・・・)
サラ「まいんちゃん・・・」
サラ「割れた化石、ボクたちで 直せるかな?」
まいん「・・・とりあえず、直してみてよ」
サラ「うん・・・」
サンディ「・・・まいん」
サンディ「オレが犯行した全てを・・・ 話してやる」
まいん「・・・うん」
〇大樹の下
サンディ「朝、ノルルの家に向かった」
サンディ「ノルルの家に向かった理由・・・ それは」
サンディ「ココが『ノルルが持ってる 化石を見たい』って」
サンディ「言ってきたからだ」
サンディ「ノルルの家に入ったはいいが、 肝心のノルルは寝ていた」
サンディ「オレは、棚にあった化石を 持っていった」
まいん「そうなんだ・・・」
サンディ「ココに化石を見せびらかしたら 『ボクも欲しい』って」
サンディ「言ってきたから、オレは ココの分も探す事になった」
サンディ「原っぱの所に化石がたくさん 埋まっていた、と言うから、」
サンディ「オレたちはそこへ向かって、 化石掘りをしようとした」
サンディ「けど・・・」
まいん「けど?」
サンディ「ココが『スコップを忘れた』 って言って、」
サンディ「自分の家へ戻っていってしまった」
まいん「じゃあ、あの時、偶然あたし たちが原っぱへ行って、」
まいん「あなたとぶつかった・・・ って事になるんだよね?」
サンディ「そうだ」
まいん「で、あたしがアリの化石を あなたに見せびらかした後、」
まいん「『頭冷やしてくる』とか 言ってたけど・・・?」
サンディ「・・・オレはこの大樹に来て、 化石を見つめた」
サンディ「なぜ、これをココに 渡さなかったのか・・・と」
サンディ「もう、何していいか 分からなかった」
サンディ「だから、オレは・・・」
サンディ「誰かが掘った穴に化石を 置いて、土で埋めた」
サンディ「そして、大樹の後ろに移動 して、そこから雷を撃った」
まいん「ひどい・・・」
サンディ「そう・・・、ぼろぼろに なったのは、」
サンディ「化石だけじゃない・・・」
サンディ「オレの内心までぼろぼろに なっていたんだ・・・」
まいん「サンディ、もういいよ!」
まいん「あたしがアリの化石を 見せびらかさなければ、」
まいん「事件なんて起こらなかった!」
まいん「うわーん!」
サンディ「まいん・・・ 泣きたいのはこっちだ」
サンディ「今までの犯行は許すから・・・ 泣き止んでくれ・・・」
まいん「ほんとに許すの? ぐすっ・・・」
サンディ「ああ・・・、許す」
まいんちゃ~ん!
サラ「話、終わったー!?」
まいん「一応、終わったよ」
サラ「・・・・・・・・・」
まいん「・・・サラ?」
サラ「ごめんなさいっ!」
サラ「実は、この場所には 元々化石はなくて、」
サラ「ボクが地面に隠した アリの化石を、」
サラ「まいんちゃんが掘ってっ・・・、」
まいん「・・・サラ」
まいん「もう、全て終わったんだよ?」
まいん「だから、アリの化石を返して?」
サラ「後で返すよ・・・」
サンディ「・・・ったく、サラのやつめ」
サンディ「返せる物は返しとけ・・・ っての」
まいん「サラ・・・、」
まいん「あなたも気づいて、アラモード?」
〇広い畳部屋
ノルル「・・・・・・・・・」
ノルル「・・・む?誰じゃ?」
まいん「あたしでーす!」
ノルル「さ・・・、サンディ!?」
ノルル「わしの化石を盗んでいくとは 何事じゃあ!?」
サンディ「いや、その・・・」
サンディ「ココが化石を見たいって 言ったもんだから・・・、」
サンディ「つい・・・」
ノルル「全く・・・、若いもんは・・・」
まいん「・・・ノルル! はい、どうぞ!」
ノルル「・・・はて?」
ノルル「化石を返すのはサンディの 方じゃろて?」
まいん「・・・いいのよ」
まいん「ノルル、ずっと化石を 探してたんでしょ?」
まいん「サンディの代わりに あたしが化石を返すね!」
ノルル「・・・まいんよ、ご苦労なのじゃ」
ノルル「これで、化石とゆっくり 寝られるのう!」
まいん「・・・って、化石は ペットじゃないよ!」
ノルル「いいのじゃ」
まいん「よくないよっ!」
サンディ「ま、いいじゃねえか」
サンディ「まいんの仕事も終わってよぉ!」
まいん「えへへ・・・」
化石だらけの一日、
これにて終わりっ!
サンディ「続きはネクスト!」
まいん「またアゲイン!」


