Serendipity∞Horoscopeつまみ食い!

神月

6-もう一人の令嬢(脚本)

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神月

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〇教室
  教室にて談笑していた時、突如勢いよく扉が開かれ教室内は静まり返った。
  話をしていた彩音と沙織も会話が止まり、
  開いた教室の扉に女生徒が立っていた。
  容姿そのものも整っており
  身長もモデルのように高い。
  『容姿端麗』という言葉がまさしく似合う
  金髪美少女が立っていた。
納言麗奈「北条啓はどなたですの?」
北条啓「私ですが・・・何かご用でしょうか?」
  男女混合したクラスメイトに囲まれていた中から北条啓が姿を現し、
  金髪の少女へ歩み寄る姿に教室内の生徒達はどことない緊迫感に包まれる。
  やがて目の前に現れた姿に眉を顰めると、
  鋭い視線は更に教室内を見渡した。
納言麗奈「あなたの主はどちらに?」
「えっ・・・」
  金髪の少女にその声は聞こえていなかったようで視線を向けられる事も無かったが、
  不穏な空気に彩音は
  隣にいた沙織に小声で問いかける。
神月彩音「「ねえ沙織、あの人って一体・・・」
鈴木沙織「1-Eの納言さんだね」
鈴木沙織「『NAGON』って知ってる? 有名なファッションブランドの」
鈴木沙織「セレブや有名人の中で人気の高級ブランド でね、そこの社長の一人娘なの」
鈴木沙織「今年新入生に『お嬢様』がいることは ずっと噂になってたけど・・・」
納言麗奈「このクラスに貴方がいるのなら、仕えるべき主もここにいるのかと思ったのだけれど」
納言麗奈「・・・私と勝負なさい!」
教室の生徒「!?」
北条啓「ええと・・・どういうことでしょうか」
納言麗奈「今年、私の他にも令嬢たる身分の者が 入学されたそうね」
納言麗奈「ですが素性も身元も知れぬ故 確かめに来た次第ですの」
北条啓「はあ・・・」
納言麗奈「私と同等の学び舎に存在する価値が あるかどうか見定める必要があるわ」
納言麗奈「情報通り、従者はいたようだけど・・・」
  再び視線は教室内に向かい
納言麗奈「執事ならば主がどこにいるのか 御存じではなくて?」
  黙り続け、あくまで出てこないつもりかと苛立たせた瞬間背後から青年の声が聞こえた。
???「これだけ言っても出てこないという事は、他のクラスにいる可能性が高いかもしれません」
  北条啓が視線を上げれば、少女の背後に制服に身を包んだ青年が姿勢正しく立っていた。
  そしてその姿を一目見た瞬間
  彼は同業者であると察する。
???「調べた際わかったのはこの執事の存在のみ」
???「彼の仕える主に至っては男か女か、この学年にいるかすら明らかではないのです」
???「違う学年に執事がいるとも 考えにくいですが・・・」
納言麗奈「・・・まあいいわ。 では貴方が主の代わりに勝負なさい」
北条啓「!」
  その瞬間、これまで微動だにしなかった
  北条啓の表情が僅かに動き、
  金髪の少女は鋭い目線を向けたまま
  腕を組みながら投げかける。
納言麗奈「Aランクともなる執事が仕えているのなら 当然主も名に恥じない人なのでしょう?」
納言麗奈「力量を測るには十分だわ」
神月彩音(ランク?)
納言麗奈「貴方と私の執事・・・ どちらが上か勝負なさい」
納言麗奈「納言家に仕えるこの由良が負けた場合は 大人しく引き下がりますわ」
納言麗奈「代わりに、万が一貴方が負けた時には・・・ 主共々退学していただきますわ」
神月彩音「っ!?」

〇教室
  彼女達が去った後も教室内は騒然としており、生徒が北条の元へ歩み寄り話しかける中
鈴木沙織「大変なことになっちゃったねえ」
鈴木沙織「まあ、見て分かったと思うけど、 今来たお嬢様・・・」
鈴木沙織「納言さんはあんな感じで クラスからも浮いてるみたい」
鈴木沙織「とはいえあの見た目だから 一部の男子からはお察しの通り・・・」

〇図書館
  放課後、図書室にいた彩音と沙織の元に北条啓の姿が現れ一同は奥にて口を開いた。
北条啓「私も納言家の令嬢がいる事は把握していたのですが、このような事になるとは思わず」
鈴木沙織「拒否権はないっぽいし、 大変な事になっちゃったね」
神月彩音「でも、退学だなんて事」
北条啓「できるでしょうね、 納言家の権力をもってすれば」
神月彩音「ところで勝負って何で? テストの点数?」
北条啓「おそらく・・・彼女が言っているのは 執事としての勝負でしょう」
北条啓「私と彼との勝負と明言した以上は」
鈴木沙織「ところで北条君、 納言さんが言ってたランクって何?」
  それは教室内でのやりとりの中、
  納言麗奈が発した言葉だ。
  二人の視線に答えるように啓は呟いた。
北条啓「・・・執事に与えられる称号のようなものですよ」

〇ファミリーレストランの店内
  場所を変え、沙織の知るファミレスにて
  話が続けられた。
  従者には規定の実力に合わせてランク付けされており、一つの資格として示す、
  国家資格のようなくくりにあるのだという。
  医師などと違う点は資格を持たずとも
  従者そのものをする事は可能で、
  言わばランクとは国際的に定められた
  一定の実力を示す共通の資格であり
  能力の証明的な意味を持つのだという。
北条啓「養成学校に入った時点でDから始まり 、卒業する事で執事としての資格を得てCに」
北条啓「そこからは試験に合格する事で B、A、Sと上がっていきます」
神月彩音「確か、あんたはAランクだって あのお嬢様が・・・」
鈴木沙織「ってことは北条君は結構優秀なんだ?」
北条啓「Sランクが現時点で定められた 最高ランクではありますが、」
北条啓「日本でもSランクの執事は 三人しかいないのです」
  Sランクとはまさに天性の才能に恵まれた
  者のみがなれると言われており、
  努力で辿り着けるようなものではないと言う。

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