球~行き着く先は、世界の端~

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38 疑問を呈す(脚本)

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〇魔界
ミムレット「むぅ・・・」
  荒野の石を蹴り飛ばすミムレット。
  辺りを見渡しても、ハパルムの匂いも、ハランの気配もしない。
  新しい相棒は、半歩前を歩くのみだった。
ミムレット「なあ、おい!」
シャラ「なんだ、小娘」
ミムレット「「球の端」って遠いんだろ?」
ミムレット「今どの辺なんだ?」
シャラ「空の揺らぎ具合からすると、中心から端までの「中間」といったところか」
ミムレット「えっ」
  ミムレットは足を止めた。
ミムレット「ハラン達といた時も、結構歩いたはずなのに」
シャラ「「球」は広大だ。なにより──」
シャラ「寄り道し過ぎなんだよ、おまえ達は」
ミムレット「でも寄り道がなきゃ、ハパルムに会えなかった!」
  手を適当にヒラヒラと振って、シャラは荒野に向き直った。
シャラ「寄り道は、ハランとあの小娘に任せろ」
シャラ「私達は最短ルートで端に向かう」
シャラ「あまり時間の猶予もないしな」
  目の端の光に、ミムレットは鼻先を空に向けた。

〇空
  相変わらずの空の揺らぎに、オーロラがうねり被さる。

〇魔界
ミムレット「なあ、「球の端」は壁があるんだろ?」
シャラ「ああ」
ミムレット「壁を壊せば、外に出られる」
シャラ「そうだな」
ミムレット「どうやって?」
ミムレット「どうやって、壁を壊す?」
  ミムレットは、鈴蘭に閉じ込められた時を思い起こした。
  あの時は、ハランの組み紐と、父の形見の指輪を使って、鈴蘭の道具を壊した。
ミムレット「「球」も、外のモノと中のモノを壁に打ち込めばいいのか?」
ミムレット「もしかして」
  ミムレットは、組み紐に通した指輪をギュッと掴み、唸り声を上げた。
ミムレット「渡さないぞ!?組み紐も、父さんの指輪も!!」
  シャラは黙って服の隙間に手を入れた。
  シャラが指をほどくと、一粒の宝石が現れた。
ミムレット「なんだよそれ」
  シャラは真っ直ぐにミムレットを見つめた。
シャラ「小娘」
シャラ「おまえは業(ごう)を背負えるか?」
ミムレット「業(ごう)を・・・背負う?」

次のエピソード:39 壁の壊し方

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