4 厚亮(脚本)
〇渋谷スクランブルスクエア
翌日。
〇オフィスのフロア
早乙女麻里奈「良し!出来ましたわ!」
鹿島綾乃「早乙女さん、頼んでた資料は?」
早乙女麻里奈「あ、先輩!丁度出来上がりましたわ!」
鹿島綾乃「分かった!直ぐに確認させて!」
早乙女麻里奈「はい!」
鹿島綾乃「へぇ、あなた大手のお嬢様だって聞いてたけど、こう言うの滅法強いのね・・・」
早乙女麻里奈「あ、はい!あたくし、ここに来る前は投資とかの勉強してまして・・・」
早乙女麻里奈「パソコン操作もその時に・・・」
鹿島綾乃「へぇ!ロクでも無い子が来たらどうしようかと思ったけど、」
鹿島綾乃「あなたは大丈夫そうね!」
早乙女麻里奈「あ、あはは・・・」
鹿島綾乃「それはそうと、修正箇所が幾つか見受けられたから、」
鹿島綾乃「そこだけ直して貰えるかしら?」
早乙女麻里奈「え、えぇ!?が、頑張ったつもりでしたが・・・」
鹿島綾乃「えぇ!これからよ!これから!」
一方。
松浦浩二「義足の主な構造は切断部分を収納するソケット・・・」
松浦浩二「義足と身体を固定する懸垂装置・・・」
松浦浩二「関節の役割を担う継手・・・」
松浦浩二「地面に接触する部分を足部と呼ぶ・・・」
松浦浩二「これが義足に対する大まかな説明だ・・・細かい所はやりながら説明しよう・・・」
榊原勇斗「ありがとうございます・・・」
松浦浩二「うむ!次は義手の説明だが、榊原君は義手の動力源となる3つの物を知ってるかい?」
榊原勇斗「動力源ですか?」
榊原勇斗「1つ目は、残存する筋肉を収縮させた際に発生する微弱な表面電位を電極で感知し、」
榊原勇斗「電動ハンドのモーターを動かすスイッチとして利用する筋電義手・・・」
榊原勇斗「2つ目は、肩や背中に紐を取り付けて肩を竦める等の動きでワイヤーを引き、」
榊原勇斗「フックやハンドを操作するボディパワー義手・・・」
榊原勇斗「3つ目は、見た目を本物に近付けて能動的な機能は無く、」
榊原勇斗「手袋を交換して自然な外見を維持出来るパッシブ義手・・・でしたか?」
松浦浩二「うむ!正解だ!基礎が出来てるなら安心だな!」
松浦浩二「君も知っての通り、数日後に最新の義手と義足のコンペがある・・・」
松浦浩二「それに向けて新作は最新のプログラムを採用した物を取り入れた物を」
松浦浩二「出したいと思っている・・・意見や改善点があれば、」
松浦浩二「是非遠慮無く言ってくれたまえ!」
榊原勇斗「はい!」
「な、何故ですか部長!」
榊原勇斗「ん?」
厚亮「これは画期的な企画ですよ!前例だってありますし、」
厚亮「これを採用すれば救える命だって!」
部長「言いたい事は分かる・・・でもこれはやっぱり駄目だ・・・」
厚亮「何故です!何が行けないんですか!?」
部長「前から言っているだろ・・・人間の機械化等言語道断・・・」
部長「道徳の道から離れ過ぎている・・・何より、」
部長「仮にそんな事をしたらその人のご家族がどう思うか・・・」
厚亮「でも生きてるなら問題無いでしょ・・・折角培って来たロボット開発技術を」
厚亮「もっと効率的かつ実践的に活かすべきでしょう!技術は活かさなきゃ、」
厚亮「只のガラクタなんですよ!!」
部長「ええい分からん奴だな!出来ぬ物は出来ん!こんなやり方誰が許してくれるんだ!?」
部長「そんな風に見えるなら、違う視点で技術を応用して見せろ!良いな!?」
厚亮「う、く・・・失礼しました・・・」
榊原勇斗「松浦さん、今部長と話してた人は一体?」
松浦浩二「あぁ、まだ来たばかりの君達には説明して無かったね・・・」
松浦浩二「彼は厚亮・・・夏目工房でも実力派の技術者だ・・・」
松浦浩二「只、技術者としては一流なのだが、性格に些か問題があってね・・・」
榊原勇斗「とおっしゃいますと?」
松浦浩二「うむ、人の命を救う為に人をサイボーグに作り変えるとか、」
松浦浩二「護身用に武器を取り付けると言った過激な思想の持ち主でね・・・」
松浦浩二「色んな部署の人達が、彼に手を焼いているんだ・・・」
榊原勇斗「成る程・・・」


