ゲーム三銃士

Watoto/3134

10章 史上最強の暗殺者(脚本)

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〇黒
  注意!
  今回はショッキングなシーンがあります。
  苦手な方は閲覧を控えてください。

〇街中の道路
  雨が降りしきる丑三つ刻、
  福竜市の市内に不穏な影があった──
???「・・・ここだな」
  黒で統一された衣服に
  身を包んだその男は、
  少し寂れたバーへと入っていった。

〇シックなバー
バーの店主「なんだい? もう店仕舞いを・・・」
???「・・・」
バーの店主「あぁ・・・コレは失礼・・・ ■■■様、ですね・・・?」
???「あぁ・・・ 依頼人は?」
バーの店主「えぇ、もうじき来られますよ・・・」
???「・・・そうか」
  男は店主と会話を交わし、席に着く。
バーの店主「・・・にしても、あの人も頑固なもんです ・・・今更、仇を討ちたいだなんて・・・」
???「・・・仇か」
  店主の独り言に、男は考え込む。
???「・・・気になるものだな、 裏社会の工場とまで言われた──」

〇黒
「『KWM』を潰した、仇か・・・」

〇森の中のオフィス(看板無し)
  福竜市全域で起きた、あの騒動から
  しばらく経ったある日──

〇明るいリビング
  事務所では平和な日々が続いていた。
陸尾 航「ふぁ~・・・ 平和な日がこうも続くと眠くなるな・・・」
海世 永和「・・・航、少し良いか?」
陸尾 航「・・・ん? 何さ?俺は今からうたた寝を・・・」
海世 永和「・・・冷蔵庫のアイス、食べたな?」
陸尾 航「・・・」
陸尾 航「おやすみ・・・」
海世 永和「おい・・・! おやすみじゃねぇよ! アンタを永久的におやすみさせるぞ!?」
陸尾 航「ゴメンね・・・ZZZ・・・」
海世 永和「はぁ・・・ったく・・・ 次は無いからな・・・」
  今日もまた、平和な日が続く・・・
  そう思っていた──
  『プルルル・・・』
  航の携帯電話が鳴った、相手は菅田だ。
海世 永和「あー・・・航・・・?」
陸尾 航「・・・ZZZ」
海世 永和「はぁ・・・」
  航が眠っている為、
  代わりとして永和が電話に出る。
海世 永和「こちら海世、どうした?」
菅田 隆「おぉ、海世か・・・ 悪いが、急を要する事態でな・・・」
海世 永和「・・・どうしたんだ?」
菅田 隆「福竜市内の龍門通り、分かるな?」
海世 永和「あ、あぁ・・・」
菅田 隆「昨日の未明、龍門通り添いのアパートで 「殺害事件」が起きた・・・」
海世 永和「あぁ、今朝のニュースで見たな・・・」
菅田 隆「んで、色々と調べたんだが・・・ 結論から言うぞ、あの事件には──」

〇黒
「『KWM』の残党が 関わっていることが分かった」

〇シックなバー
  時刻は遡り三日前、
  福竜市の片隅にあるバーにて・・・
???「・・・来たか」
  男がそう口にした瞬間、
  『カランカラン・・・』と、
  ドアに着いた鳴り物が鳴る。
橘 吾郎「・・・既に居たのか」
???「あんたらと違って、少しの遅れと隙が 命取りな分野なモノでな・・・」
橘 吾郎「そうか・・・ マスター、水を2杯・・・」
バーのマスター「・・・あいよ」
  入ってきた二人組の男たちは、
  挨拶半分に話を進める。
橘 吾郎「・・・アンタへの依頼は大まかには 伝えたが、海世永和の殺害が目的だ──」
橘 吾郎「・・・正確に言うと、KWMの崩壊に 関わった人物たちの殺害だがな・・・」
???「・・・指定武器は?」
竹之 広志「特に決めていないです、 ご自身のお好きなようにして下さい」
???「・・・少し聞いていいか?」
橘 吾郎「・・・何だ?」
???「先程、『崩壊に関わった人物たち』が 標的だと言っていたが・・・」
???「依頼は『海世永和』の殺害、 ・・・で良いんだな?」
橘 吾郎「・・・あぁ、残りのメンツは俺らでやる。 もしもダメだったら、後を任せるがな」
???「・・・そうか、分かった」
橘 吾郎「・・・伝え忘れていたが、 標的の奴の周りにはバケモンが居る。 気をつけろ」
???「・・・ご忠告、ありがとな」
  一通り話を聞いた男は、店を後にした。

〇明るいリビング
海世 永和「・・・」
  菅田からの話を聞いた永和は、
  奴らの標的が自らである事を察していた。
海世 永和「すまない・・・航・・・」
  永和はそう呟くと、大きな付箋を取り出し
  卓上に航たちへのメッセージを残した。
海世 永和「・・・達者で暮らせよ」
  そう言い残し、永和は事務所を後にした。
陸尾 航「・・・」

〇街中の道路
海世 永和「・・・」
  記憶を頼りにし、
  永和はある場所へと歩みを進める。
海世 永和「・・・ココだな」

〇シックなバー
バーの店主「いらっしゃ・・・なんだ、アンタか・・・」
海世 永和「・・・貴方、知ってるでしょう? ・・・奴らの動きを・・・!」
  バーの店主の言葉を塞ぐ様に、
  永和がまくし立てる。
バーの店主「知らんな・・・第一、俺はKWMには居ない ・・・ただの下請け組織の一員だ」
海世 永和「・・・そうですか」
  ・・・だがしかし、
  店主も彼らの動きを把握していなかった。
バーの店主「・・・にしても、驚いたな まさか直ぐに勘付かれるとは・・・」
海世 永和「・・・本当に何も知らないんですね?」
  バーを出ようとする永和に、
  店主が一つ問いかける。
バーの店主「・・・なぁ、海世永和 一つ、聞いて良いか?」
海世 永和「・・・何でしょうか」
バーの店主「・・・アンタは、 ”仲間を消した相手”を憎むか?」
  店主の質問に少し考え込み、
  永和は発言をする。
海世 永和「・・・時と場合によります」
海世 永和「仲間が”恨むな”と言えば恨まない、 ”恨め”と言えば恨む、それが俺の考えです」
バーの店主「そうか・・・」
  永和の発言に少し考え込む店主。
  すると、また提案をする。
バーの店主「・・・少し話を聞いてくれないか?」
海世 永和「・・・分かりました」
  永和の言葉に少し笑みを浮かべ、
  思い返す様に店主は話を始めた。
バーの店主「ありがとう、 ・・・この組織に入った時、 同期に気の良い奴が居てな──」
バーの店主「組織の中でも、ムードメーカーで・・・ 本当にいいヤツだった・・・ だがな──」
バーの店主「ある日、消された・・・ 依頼を失敗した罰として、 海の底に沈められたんだ・・・」
海世 永和「・・・」
  店主の悲しみに満ちた表情に、
  永和も沈痛な面持ちで話を聞く。
バーの店主「その時、アイツに引導を渡したのが 今、アンタを追ってる奴だ たしか名前は──」
バーの店主「・・・いや、アイツは名前を持ってない。 完全に闇に姿を消した人間だ」
海世 永和「闇に姿を消した人間・・・」
バーの店主「まぁ、『破壊者』や『悪魔』、 なんて言う風に呼ぶ奴も居るがな・・・」
バーの店主「通称を挙げるとすれば・・・ 『Campus』、それが奴の通称だ──」
バーの店主「相手も武器も選ばない、何色にも 染まらない様からその名が着いた──」
バーの店主「史上最強と呼ぶに相応しい暗殺者だ」
海世 永和「なるほど・・・」
バーの店主「依頼人は、『橘​ 五郎』と『竹之 広志』 桜にでも聞けば分かるだろう・・・」
バーの店主「・・・さぁ、もう情報は無い さっさと行くんだな・・・」
  全てを話した店主は永和に退店を促した。
  だが、永和は店主の目を見て話す。
海世 永和「・・・最後に二つ聞いて良いか?」
バーの店主「・・・何だ?」
海世 永和「アンタはKWMとは別の組織の 組員だよな・・・?」
バーの店主「あぁ、そうだ・・・」
海世 永和「・・・なら、何故アンタが ハルの本名を知っている?」
バーの店主「・・・ハルは、篠田桜は俺の娘だ」
海世 永和「・・・!?」
  予想だにしない驚愕の事実に、
  永和は驚いた。
バーの店主「俺のせいでKWMに入っちまったんだ・・・ 今でも後悔している・・・」
バーの店主「先程、任務に失敗して消された 仲間の話をしたが・・・ 俺も例外じゃ無かった・・・」
バーの店主「罰として、俺は死んだことにされた。 家族と会えず、 一般人としても生きれない様に」
バーの店主「娘が、俺が死んだ原因を探ろうと したばかりに・・・ コッチ側に来てしまった・・・」
バーの店主「下請け会社の社員の娘を使うなんざ、 外道のすることだが・・・」
バーの店主「奴らは使える物を全て使う、 使えない物は壊して捨てる・・・ 残虐非道な組織だ」
バーの店主「だから・・・ KWMが解散した時は喜んださ・・・ ありがとうよ・・・アンタ・・・」
海世 永和「・・・いえ、それ程では・・・」
バーの店主「・・・おっと、喋り過ぎたな 娘の事となると口が滑っちまう・・・」
バーの店主「娘は俺が死んだと思ってるからな、 他言無用で頼む・・・」
海世 永和「・・・あと、もう一つ・・・」
  バーの店主に永和は問いを
  もう一つ投げかける。
バーの店主「なんだ・・・?」
海世 永和「何故、俺に情報を流したんです?」
バーの店主「・・・この生活に嫌気が差しただけだ。 仇討ちなんざ、求めちゃいねぇよ・・・」
海世 永和「そうか、ありがとう・・・」
バーの店主「・・・あと、仲間は大切にしろよ 悔いが残らないようにな・・・」
海世 永和「分かりましたよ、それでは・・・」
バーの店主「・・・あと、娘には俺の事言うなよ」
海世 永和「・・・えぇ、分かりました」
  バーの店主の言葉を胸に深く刻み込み、
  永和はバーを後にした。
バーの店主「足洗ったら、 バイトでも雇おうかねぇ・・・ 洗えたらの話だが・・・」

〇街中の道路
  永和がバーから出ると、
  既に陽はかなり傾いていた。
海世 永和「・・・行くか」
  永和は急ぎ足で篠田の営むカフェへと
  向かった。

〇シックなカフェ
  その頃、カフェでは篠田桜と水守朔也が
  他愛のない話をしていた。
水守 朔也「・・・そう言えば篠田さん、 好きな音楽ってあります?」
篠田 桜「好きな音楽・・・? そうね・・・」
篠田 桜「ジャンルで言うなら・・・ 洋楽とか、ジャズとかかしら・・・」
水守 朔也「・・・だったら、『ABShrimps』って言う バンドがおすすめですよ!」
篠田 桜「だいぶ前衛的なバンド名ね・・・」
水守 朔也「その中でも、 『searchive』って曲が・・・!」
  水守朔也が話に花を咲かせていると──
海世 永和「・・・失礼します」
  海世永和がやって来た。
篠田 桜「・・・いきなり来るとは、珍しいわね」
海世 永和「えぇ・・・ 一つ聞きたい事がありましてね・・・」
水守 朔也「・・・俺は外した方が良いみたいっすね」
海世 永和「いや、外さなくて良い。 ・・・朔也にも聞きたい事なんだ」
水守 朔也「・・・? 何ですか?・・・その聞きたい事って?」
海世 永和「『橘​ 吾郎』、『竹之 広志』・・・ この名前に聞き覚えは?」
水守 朔也「・・・」
  永和の挙げた名前に、2人の顔が曇る。
篠田 桜「えぇ・・・知ってるわ・・・ ・・・何があったの?」
海世 永和「・・・俺は今、『Campus』 って暗殺者に追われているみたいで・・・」
海世 永和「そいつに依頼したのが、その2人だと。 バーの店主が、そう言ってました」
水守 朔也「『Campus』・・・ だいぶ厄介な事になりましたね・・・」
  永和の挙げた暗殺者の名前に、
  また顔を曇らせる2人・・・
  すると──
篠田 桜「・・・永和? 一つ、良いかしら?」
海世 永和「・・・なんでしょうか?」
  篠田が永和に問いかける。
篠田 桜「・・・仲間は今どこに?」
海世 永和「・・・恐らく、事務所ですが・・・ それが何か?」
篠田 桜「・・・悪い事は言わない、 今すぐに事務所に戻りなさい!」
  篠田が血相を変え、強い口調で言った。
海世 永和「・・・何故ですか?」
篠田 桜「奴は本当に”なんでもする”・・・ 人質を取るなんて容易いはずよ、 例えそれが──」
篠田 桜「歴戦の猛者だろうと、小娘だろうと・・・ それ程に奴は強いの・・・」
  少し遠い目をした篠田は海世に話す。
海世 永和「・・・」
篠田 桜「・・・あなた達3人が力を合わせれば、 倒せるかも知れないわ・・・ その為にも──」
篠田 桜「早く、行きなさい」
海世 永和「・・・分かりました、 ありがとうございます」
篠田 桜「・・・私たちであの2人はなんとかする。 だから、頼んだわよ」
  永和は仲間の元へ戻るため、
  篠田の指示に従い、カフェを後にした。
水守 朔也「・・・」

〇街中の道路
陸尾 航「・・・アイツ、どこに行ったんだ?」
空乃 快飛「分かりませんよ・・・ とにかく手当たり次第、探しましょう」
宮下 花奏「・・・」
  その頃3人は、
  手紙を残して出ていった永和の行方を
  探していた。
陸尾 航「あいつ・・・ 見つけたら、ビシッと言ってやらないとな」
  永和への文句を言いながら、
  街中をしばらく歩いていると──
空乃 快飛「・・・あれ、永和さんじゃないですか?」
陸尾 航「・・・ん? どれだ・・・?」
空乃 快飛「あそこの信号の所に・・・」
陸尾 航「あ〜・・・! ホントだ!」
  街中で、海世永和を発見した。
陸尾 航「お~い、永和〜! こっちだ〜!」
  航が永和へ近づいた、その時であった──

〇黒
  街中に轟いた異様な発砲音、
  同じくして、空に朱が舞い、
  陸尾航は地に伏した。

〇街中の道路
空乃 快飛「・・・! わ、航さんッ・・・!?」
  急いで駆け寄る快飛、
  幸いな事に航の意識はまだあった。
陸尾 航「くッ・・・ 快飛、今すぐ離れろ・・・ッ 花奏を連れて、今直ぐにっ・・・」
空乃 快飛「・・・ッ」
  航の言葉にあたりを見回す・・・
  すると──
空乃 快飛「・・・あれかッ!」
  少し離れたビルの屋上から、
  殺気を感じた快飛。
  すぐさま銃を構え──
空乃 快飛「はぁッ!」
  航を狙撃したであろう人物に向けて放つ。
空乃 快飛「・・・」
  快飛の銃弾が命中したのか、
  その人物は姿を消した。
空乃 快飛「・・・何者なんだ?」
  疑問が残る中、快飛は再び航の方を向く。
空乃 快飛「・・・航さん、大丈夫ですか・・・?」
陸尾 航「あぁ・・・ ・・・にしても、何者だ・・・? 見たこと無い雰囲気だったが・・・」
???「『Canpus』・・・ 裏社会、最高峰の暗殺者だ・・・」
  航が疑問を口にすると、
  聞き覚えのある声が背後から聞こえた。
空乃 快飛「・・・永和さん、何か知ってるんですか?」
海世 永和「あぁ・・・ と言うより、俺の責任だ・・・ すまない・・・航・・・」
陸尾 航「ヘヘッ、こんな迷惑・・・ 上等・・・よ・・・ ・・・結構痛いけどな・・・」
  そう言いながら、航は永和の顔を見て
  いつも通りの笑みを浮かべる。
宮下 花奏「あ、あの・・・! 救急車呼んできましたので!」
陸尾 航「・・・花奏、すまないな・・・ 迷惑かけちまって・・・」
  駆け足で戻って来た花奏に航は話かける。
宮下 花奏「・・・いえ、迷惑なんて・・・ むしろ──」
宮下 花奏「もっと私を、いや、私たちを・・・ 頼ってください!」
陸尾 航「・・・!」
宮下 花奏「いつも戦って・・・ 傷だらけでも笑顔で居て・・・ とにかく!無茶しすぎなんです!」
海世 永和「・・・ま、それは俺も同意だな アンタは無茶しすぎだ」
空乃 快飛「・・・僕も同意ですね とにかく、今回の件が片付くまで、 休んでてください!」
陸尾 航「そうか・・・俺は・・・ 恐れるあまり・・・」
陸尾 航「・・・分かったよ 今回ばかりは休むとしようか・・・ ・・・その代わり、任せたぞ」
海世 永和「・・・あぁ、任せてくれ!」
  かくして、陸尾航はしばらくの間、
  入院生活をする事となった・・・

〇ボクシングジム
  航が搬送されてから1時間後、
  3人の姿は鳥司の営むジムにあった。
  その理由は──
鳥司 舵「撃たれた・・・? アイツが・・・? ・・・何かの間違いなんじゃねぇか?」
海世 永和「残念だが事実だ・・・ それで、アンタん所に花奏を託したい ・・・いいか?」
鳥司 舵「あぁ、本人が良ければ別に良いがな・・・ だが・・・アイツが・・・」
  これから激化するであろう闘いに向けて、
  花奏を預ける為、ジムに訪れていた。
鳥司 舵「・・・花奏、少し外してくれるか?」
宮下 花奏「は・・・はい!」
鳥司 舵「・・・一つ、聞いていいか?」
海世 永和「・・・なんだ?」
  違和感に気付き、
  疑問を抱いた鳥司が話しかける。
鳥司 舵「・・・勝算はあるのか?」
海世 永和「・・・俺らが勝算も無しに戦いに行く アホに見えるか?」
  仲間を撃たれた苛立ちからか、
  永和は少し強くはねっ返した。
鳥司 舵「いや・・・そう言う訳じゃねぇがな・・・」
鳥司 舵「少しばかり、感情に身を任せてる様に 見えてな・・・ 気のせいだったらいいが・・・」
  鳥司にも、少なからず永和の苛立ちは
  伝わっていた。
海世 永和「・・・」
鳥司 舵「・・・気のせいじゃ無いらしいな」
海世 永和「・・・あぁ、そうだ 自分でも分かるさ、 今の俺は頭に血が昇ってるってな」
海世 永和「本当なら今すぐにでもヤツを捜し出して、 首を取りたい所だがな・・・」
鳥司 舵「・・・陸尾はソレを望んじゃいねぇ、 それが気に入らないんだな・・・?」
海世 永和「あぁ・・・」
  話し合いを続けながらも、
  2人は近くのベンチに座り込んだ。
海世 永和「・・・アイツの優しさって、何だろうな?」
  永和のこぼした独り言。
  それに応え、鳥司が口を開いた。
鳥司 舵「答えになるかは分からんが・・・ アイツは特殊防衛局の頃、 悪夢に悩まされてた──」
鳥司 舵「・・・どんな悪夢か分かるか?」
海世 永和「・・・いや」
鳥司 舵「『殺した敵、死んだ味方が出てくる夢』 それがアイツの悪夢の詳細だ・・・」
海世 永和「・・・!」
  『特殊防衛局時代』、航が永和たちとの
  関わりを絶たれていたその時代に──
  彼が、航が深く傷を負っていた事を
  快飛も永和も知っていなかった。
鳥司 舵「・・・アイツが夜、 寝ているのを見たことがあるか?」
海世 永和「・・・いや・・・無いな」
鳥司 舵「それじゃあ・・・ アイツは今も悪夢から覚めちゃいねぇんだ」
鳥司 舵「アイツは・・・仲間が遠く離れるのを もう見たくないはずだ・・・」
鳥司 舵「だから、仲間の起きている昼に寝て、 そして夜に仲間を見守ってるんだろう」
海世 永和「・・・」
  今もなお、悪夢に悩まされる航の微かな
  願いを、初めて理解した永和と快飛。
  すると、永和は立ち上がり──
海世 永和「・・・ありがとう・・・ございます、 俺、アイツの事を理解して 無かったみたいです」
海世 永和「・・・待ってろよ、『Campus』・・・! ・・・行くぞ、快飛!」
空乃 快飛「・・・はいッ!」
  改めて、『Campus』の捜索に向かった。
鳥司 舵「・・・いい顔してたな、アイツら」
鳥司 舵「・・・にしても、裏社会最強の暗殺者か、 見つかる事を願うしかねぇかな・・・」

〇大企業のオフィスビル
  日もすっかり暮れ、夜風が吹く頃、
  平和保護局にて──

〇諜報機関
  監視室では菅田が例の暗殺者の身元を
  捜し出し、行先を探っていた。
菅田 隆「・・・宇呂小道にも姿は無し、 大通りにも無しか・・・ となると、経路は・・・」
菅田 隆「・・・いや、なにも監視カメラに絶対映る って訳じゃねぇよな・・・」
  暗殺者の行方を探し始めて早4時間、
  菅田の疲労はピークに達していた。
  そんな最中、あの2人がやって来た。
海世 永和「菅田、どうだ? ・・・奴は見つかりそうか?」
菅田 隆「いや・・・ 3週目のカメラ確認が終わったが、 未だに見つからねぇんだ・・・」
海世 永和「・・・手伝ってもいいか? 奴の行先探し・・・!」
空乃 快飛「・・・僕にも、手伝わせてください!」
  菅田たちが苦戦していると聞き、
  人員確保の為、2人は参加しようとする。
菅田 隆「あぁ・・・たのむ・・・ 少人数じゃ、確認作業に向いてねぇからな」
  菅田に許可を取り、それぞれモニターの
  前に座る2人。
  その顔はいつにも増して、
  やる気に満ちていた。
菅田 隆「・・・よし! じゃあ、送ったデータのヤツを頼む!」
海世 永和「・・・おう!」
空乃 快飛「はいッ・・・!」
  かくして、数時間が経過した・・・
菅田 隆「・・・」
海世 永和「・・・菅田? ・・・おい、起きろ!菅田!」
菅田 隆「・・・! しまった・・・寝ちまったか・・・!」
  モニターに向かい合い、
  かれこれ10時間以上の菅田たち。
  情報管理科の面々は既に満身創痍だった。
海世 永和「・・・休んでこい、全員」
菅田 隆「・・・いや、情報管理科と・・して・・・」
海世 永和「言葉途切れてんじゃねぇかよ・・・ 倒れられたらコッチが迷惑だ。 早く休め、全員な」
菅田 隆「・・・1時間ほど頼んでいいか・・・?」
海世 永和「・・・だから、さっさと休めって・・・ ワーカーホリック手前か・・・?」
菅田 隆「・・・すまん、恩に着る・・・!」
菅田 隆「管理科〜! ・・・一旦仮眠とれよ〜!」
海世 永和「・・・ったく、航みてぇだな・・・」
空乃 快飛「・・・そうですね」
海世 永和「快飛も・・・! 疲れたらしっかりと休息取れよ・・・?」
空乃 快飛「はい・・・」
  こうして、情報管理科の面々が
  監視室を離れたその時であった。
空乃 快飛「・・・! 見つけましたよ!永和さん!」
  空乃快飛が監視カメラで『Canpus』の
  姿を確認したのだ──!
海世 永和「・・・場所と時間は!?」
空乃 快飛「昨日の・・・ 午後四時・・・! 宇呂小道の方です・・・!」
海世 永和「宇呂小道・・・ そっから辿れば見つかるか・・・?」
空乃 快飛「分かりませんが・・・ とにかく、ココから追ってみましょう」
海世 永和「・・・あぁ、俺らに悩んでる時間なんか ありゃしねぇからな・・・!」
  かくして、情報管理科不在の中、
  二人は全力を賭して捜索を進めた・・・

〇諜報機関
  一時間後・・・
  菅田を含む情報管理科が、
  仮眠から戻ってくると・・・
菅田 隆「・・・ん? 誰も居ない・・・?」
  部屋はもぬけの殻となっており、
  散らかっていた書類等が綺麗に
  片付けられていた。
菅田 隆「・・・あいつら、どこに・・・」
  菅田が作業していた机上を見てみると、
  『ありがとう』と書かれた付箋があった。
菅田 隆「ふッ・・・頑張れよ、海世と空乃・・・!」
  目標を見つけ、ケリをつけに行く2人に
  菅田は心の中で密かにエールを送った。

〇走行する車内
  同時刻、2人はアジトがあると
  思われる場所へ向かっていた。
海世 永和「・・・あと十数分ぐらいか・・・ 恐らくだが、あそこに奴が居るはずだ!」
空乃 快飛「・・・」
  迫る決着に緊張が高まる中、
  空乃快飛が海世永和にとある物を渡した。
空乃 快飛「永和さん・・・こちらを・・・」
海世 永和「ん?・・・これは・・・」
空乃 快飛「新型のテーザー銃です、 危険が迫ったら使用してください!」
  快飛が永和に手渡したのは、
  武器研究科が総力をあげて作り上げた
  テーザー銃だった
海世 永和「ほお・・・なるほど・・・」
海世 永和「・・・ありがとな、快飛!」
空乃 快飛「そ・・・それ程でもありませんよ・・・」
  永和からの感謝の言葉に、
  少し照れる快飛。
  ・・・そして、2人は目的地へと迫る。
海世 永和「・・・さ、目的地までもうすぐだ! ・・・行くぞ、快飛!」
空乃 快飛「・・・はい!」
  友の仇を討つために、
  2人は深夜の街中を進んでいった・・・

〇コインパーキング
  十数分後、少し街から外れた駐車場に
  2人は車を停めた。
海世 永和「・・・よし、行くぞ快飛」
空乃 快飛「はい・・・!」

〇荒廃したビル
  駐車場から十数分、
  悪路を歩き続けると廃れたアパートが
  目に映った。
  人の気配は無いが、2人の予測では
  この場所に奴が居るとなっている。
海世 永和「・・・周りに注意しろよ、 どこから攻めてくるか分からないからな」
空乃 快飛「・・・」
  永和の言葉に周りを注意深く見回す快飛、
  すると──
空乃 快飛「・・・! 伏せて下さい!永和さん!」
海世 永和「・・・なっ!?」
  快飛が相手にいち早く気付き、
  不意を突かれる事は無かった。
  だが・・・
海世 永和「チッ・・・相手もコッチに 気づいてるみたいだな・・・」
空乃 快飛「えぇ・・・、相手がコチラに気づいている なら、短期決戦を狙いましょう」
海世 永和「あぁ、そうだな・・・」
  コチラも不意を突くチャンスを失った。
  その為、正面突破の戦いが幕を開けた。
海世 永和「・・・よし、快飛! お前は裏手から進んでくれ・・・! 俺が気を引く!」
空乃 快飛「・・・いえ、下手に別れるのは危険です いっしょに行きましょう!」
海世 永和「・・・分かった、そうしよう」
空乃 快飛「・・・」
  2人は草をかき分け、
  廃れたアパートへと進んだ。

〇マンションの共用階段
  アパートへと入り、
  2人は階段を上がった。
海世 永和「・・・どうやら、少しでも油断したら やべぇ相手みたいだな・・・」
  そう話す永和の前には、
  侵入者撃退用のトラップが仕掛けてあった
空乃 快飛「・・・そうですね、 気を引き締めて行きましょう!」
海世 永和「・・・さっき狙撃してきたのは、 4階だったか?」
空乃 快飛「えぇ、もう2つ上ですね・・・」
海世 永和「・・・よし、行くぞ」
  2人は先程の狙撃をしてきた階まで、
  階段を上がっていく。

〇廃墟の廊下
  2人は無事に4階に着いた、
  人の気配は未だ感じられない。
空乃 快飛「・・・やけに静かですね」
海世 永和「・・・! 快飛!避けろ!」
空乃 快飛「おわぁッ・・・!」
空乃 快飛「あ、危なかった・・・ すみません、永和さん・・・」
海世 永和「いや、良いんだ・・・ それよりも、アイツを 逃さないようにしねぇと・・・」
  張り詰めた空気が2人を包み、
  足取りを重くさせる。
空乃 快飛「・・・どう攻めるんですか?」
海世 永和「・・・強行突破しか、ないだろう・・・!」
空乃 快飛「・・・かなり危険な手になりますが・・・ ・・・分かりました、行きましょう!」
  2人は息を合わせ、廊下を駆け抜ける!
海世 永和「どりゃあッ!」
  永和が勢い良く突き当たりの扉を
  蹴破ると、そこには・・・

〇血まみれの部屋
海世 永和「どりゃあッ!」
海世 永和「・・・な、なんだここは・・・」
  蹴破った扉の先には、
  血で染まった部屋が眼前に広がる。
空乃 快飛「血が・・・至る所に・・・」
???「流石に罠にはかからねぇか・・・ ・・・ご苦労だったな、海世永和」
  血で染まった部屋に驚き、固まっていると
  低く冷たい声が聞こえた。
海世 永和「・・・あんたか」
???「あぁ・・・俺が”Canpus”だ 悪いが・・・その命、貰うぞ」
  目の前に出て来たのは、刀と銃を持った、
  紛れもない”Canpus”であった。
空乃 快飛「永和さん・・・!」
海世 永和「あぁ、分かってる・・・ なぁ、”Canpus”さんよ・・・ 一ついいか・・・?」
  永和は快飛の言葉を遮り、
  一つの問いを聞く。
???「・・・遺言なら聞かんぞ」
海世 永和「いや・・・ 俺の親友撃ったのは・・・ アンタだな・・・?」
???「・・・あぁ、そうだ」
海世 永和「・・・その言葉に嘘は無ぇな?」
???「あぁ・・・」
海世 永和「なら・・・いい・・・ コレでアンタを、気兼ねなく──」
海世 永和(怒り状態)「ぶっ飛ばせるからな・・・!」
???「・・・面白い、かかってこい・・・! 海世永和、空乃快飛・・・!」
  2人の話し合いも終わり、
  戦いの火蓋は切って落とされた。
海世 永和(怒り状態)「はッ!」
海世 永和(怒り状態)「せいッ!」
  永和が攻撃を繰り出すも、
  全てヒラリヒラリと躱される。
???「・・・どうした?もう終わりか?」
海世 永和(怒り状態)「何をおッ・・・!」
  怒りに身を任せて竹刀を振るうが、
  相手の刀で受け止められてしまう・・・!
???「へっ・・・そんな簡単に俺の首、 取れると思うなよ・・・!」
海世 永和(怒り状態)「ぐっ・・・」
  鍔迫り合いの姿勢から、Canpusが蹴りを 繰り出し、永和の体勢を崩す・・・!
海世 永和(怒り状態)「ま、マズいッ・・・!」
???「さらばだ、海世永和・・・!」
  刀を振りかぶり、尻餅をついた永和に
  斬りかかるその時、
  ゴム製の銃弾が刀を弾く。
???「・・・!」
空乃 快飛(怒り状態)「僕を忘れちゃ、困りますよ・・・!」
???「・・・命が惜しく無いみたいだな、 ならば、お望み通り・・・!」
  ”Canpus”は狙いを変え、
  空乃快飛に斬りかかる・・・!
海世 永和(怒り状態)「ま、マズい・・・ 快飛・・・ッ!」
空乃 快飛(怒り状態)「奥義──」
空乃 快飛(怒り状態)「『雷鳴逕庭』・・・!」
???「チィッ・・・! 面倒くせぇヤツか・・・」
  間一髪、電気を纏った逕庭拳が
  Canpusに命中するが、未だ拮抗状態が続く
???「・・・」
空乃 快飛(怒り状態)「・・・そっちが来ないなら、 こっちから行くまで・・・ッ!」
海世 永和「・・・! 待てッ!快飛!」
  攻撃を仕掛けてこないCanpusに
  快飛が殴りかかったその時──
???「・・・そこだッ!」
空乃 快飛「かはッ・・・!?」
  Canpusのかかと落としを喰らい、
  轟音と共に空乃快飛は地に伏した。
???「くだらん、待つ事も出来ん猿め・・・ 目の前で仲間が死ぬのを見てろ・・・」
空乃 快飛「くッ・・・何をおッ・・・」
  先程の攻撃で左肩を砕かれ、
  満身創痍の空乃快飛に一言添え、
  海世永和と向き合う。
???「さぁ・・・ 始めようか、弔い合戦を・・・」
海世 永和(怒り状態)「・・・勝手に言ってろ、 機嫌が悪ぃんだよ、コッチは・・・!」
  互いに自らの剣を強く握り、
  緊迫した空気が流れる。
???「・・・」
  無言の中、戦いが始まった。
  海世永和は押され、
  徐々に後ろへと下がり続ける。
  無数の切り傷が海世永和の体に現れる。
  そんな中、2人は言葉を紡いだ。
???「・・・諦めろ、お前は俺に勝てない さっきので分かったろ・・・?」
海世 永和(怒り状態)「馬鹿な事言うんじゃねぇ・・・ 俺には、俺らにはな・・・」
海世 永和(怒り状態)「やらなきゃいけねぇ事が、 山程あんだよ・・・」
海世 永和(怒り状態)「アイツらの夢も野望も 叶えてやりてぇんだよ・・・ 見す見す死んでられるか・・・!」
海世 永和(怒り状態)「その為にも、俺は──」
???「・・・!?」
海世 永和(怒り状態)「生きて、あのバカ野郎の元に 帰んなきゃならねぇんだよ──!」
  鍔迫り合いの体勢になり、
  戦況が変わった──!
???「くッ・・・ マズい・・・な・・・」
  Canpusは海世に押され、
  徐々に後ろへと下がる。
海世 永和(怒り状態)「ウォォォォォッ・・・!」
  ジリジリと迫り、
  海世の剣があと少しで届くその時──!
空乃 快飛「・・・! そこだっ・・・!」
  ──空乃はCanpusに向け、
  海世が落としたテーザー銃を放った!
???「なッ・・・!? しまった・・・!」
空乃 快飛「今ですっ・・・! 永和さん・・・!」
海世 永和(怒り状態)「奥義──」
海世 永和(怒り状態)「──『尼水』ッ!」
  水龍が轟き、Canpusの体を血濡れた壁に、
  意識が飛ぶ程に強く押し付けた。
???「へっ・・・中々・・・やる・・・な・・・」
  Canpusは力を無くし、
  その場に倒れ込んだ。
  同じくして海世永和も──
海世 永和(怒り状態)「はぁ・・・ッ・・・」
  ──緊張の糸が切れた様に倒れ込んだ。
空乃 快飛「永和さんッ・・・!?」
空乃 快飛「だ・・・大丈夫ですか!?」
  なんとか立ち上がった快飛が、
  永和の元へ駆け寄る。
海世 永和「あぁ・・・大丈夫だ・・・ 少し喰らい過ぎたみたいだ・・・」
空乃 快飛「大丈夫ですか・・・!? 直ぐに救急車を・・・!」
海世 永和「いや・・・俺より、 アイツの方が重症だ・・・! 早く頼む・・・!」
空乃 快飛「は、はいッ・・・!」
  空乃快飛は救急車を呼ぶ為、
  外へと駆け出した。
Canpus「なぁ・・・海世永和・・・」
  倒れ込んだまま、2人は会話を交わす。
海世 永和「・・・なんだ?」
Canpus「俺を・・・殺してくれ・・・」
海世 永和「・・・嫌だね」
Canpus「何故だ・・・? 俺はアンタを殺そうと・・・」
海世 永和「悪いが俺は結果しか見ない主義でね・・・ 俺が死んでたら道連れにしてただろうよ」
Canpus「だが・・・」
海世 永和「だがも何も無ぇ、 一生気が向かねぇからやらねぇ ・・・それで良いか?」
Canpus「ふっ・・・それで良い・・・ 俺も暗殺業から足を洗う時が来たか・・・」
海世 永和「・・・アンタ、本当の名前は?」
佐田 光留「佐田・・・ 佐田 光留(さだ ひかる)だ・・・」
海世 永和「ふっ・・・いい名前だな・・・」
  かくして、戦いは幕を閉じた。

〇黒
  戦いが終わり数週間が経つ頃・・・

〇病室
  福竜市市民病院の病室に、
  海世永和と陸尾航の姿があった。
陸尾 航「いや〜・・・ まさか永和も入院生活になるとは・・・ そんなに強かったのか・・・?」
海世 永和「あぁ、少なくともお前よりは強い」
陸尾 航「なっ・・・ 大口叩きやがって・・・」
海世 永和「まぁ、生きてたから 結果オーライってヤツだな・・・」
陸尾 航「・・・そうだな」
  静かな風が吹き、木の葉を揺らす中、
  2人は静かに会話を交わした。

〇シックなバー
  時を同じくして、福竜市のバーに
  ある男の姿があった。
佐田 光留「えぇっと・・・ アレがコレで・・・4:1で・・・」
バーの店主「・・・違う、そこじゃなくて・・・ココだ」
佐田 光留「・・・」
バーの店主「・・・」
佐田 光留「・・・店主」
バーの店主「・・・なんだ?」
佐田 光留「・・・俺、ウェイターになります」
  その男はとても良い人だと、
  街では噂になっている。

〇森の中のオフィス(看板無し)
  その頃、事務所では・・・

〇明るいリビング
空乃 快飛「え〜っと・・・ コレじゃない・・・ アレでもなくて・・・」
宮下 花奏「・・・コロ! コッチ来て!」
コロ「・・・ワンッワンッ!」
宮下 花奏「ふふっ・・・いい子・・・いい子・・・」
空乃 快飛「リードが無い・・・ どこに行ったんだ・・・」
宮下 花奏「あっ・・・そこの棚の中ですよ!」
空乃 快飛「あぁ・・・あった! さっ、散歩に行くよ、コロ!」
コロ「ワンッワンッ・・・!」

〇森の中のオフィス(看板無し)
  ・・・いつもと違う、
  静かな時間が流れていた。

〇黒
  第10章『史上最強の暗殺者』編──完!

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