27 瓦解せよ(脚本)
〇太子妃の御殿
シャラ「珍しいな」
シャラ「お前から刃を向けるなど」
ハラン「シャラ」
ハラン「お前はやり過ぎた」
シャラは、ハランの烈迫の闘気に、笑みを深めた。
シャラ「ああ、いいぞ!やっと戻ってきたな」
シャラ「それでこそ──」
〇黒背景
シャラ「『雷霆(らいてい)ハラン』だ!」
〇御殿の廊下
押し込むと、ひび割れが広がっていく。
ミムレット「これ以上、手で押し込むのは無理か」
ハパルム「いいの?ミムレット」
ハパルム「その指輪、お父さんの形見じゃ・・・?」
ハパルム「ここにある果物とかで試さない?」
果物を差し出すハパルムに、ミムレットは首を振った。
ミムレット「いや、このままやる」
ミムレット「好機は逃さないに限るぞ」
ミムレット「同じ様に壁に埋まるか、分からないだろ?」
ハパルム「わかった。待ってて」
その場を離れたハパルム。
ほどなくして、何かを抱えて戻ってきた。
ハパルム「この金づちで、叩き込んでみる?」
ミムレット「貸してくれ」
ミムレット(指輪も壊れるかもな・・・)
ミムレットは金づちの柄を強く握った。
ミムレット(許せ、父さん)
銀色の髪を翻し、金づちを振り下ろした。
〇黒背景
〇太子妃の御殿
鈴蘭(リンラン)「おや」
道具に無数のひび割れが走る様を見て、鈴蘭は声をたてて笑った。
鈴蘭(リンラン)「いやぁ、お見事!」
鈴蘭(リンラン)「さすが、ハランの弟子だねぇ」
鈴蘭(リンラン)「・・・出てきたら、説明しなくてはね」
鈴蘭(リンラン)「私のこと、ハランのこと」
鈴蘭(リンラン)「そしてこの「球」のことを」
鈴蘭(リンラン)「──まあ、その前に」
鈴蘭(リンラン)「怒れるあの子を、どうにかしないとね」
〇黒背景


