渋谷のヒーカリ

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渋谷のヒーカリ(脚本)

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〇黒
  ねねね,なんで渋谷の学校に通う気になったの??
  え・・・?渋谷を近くで見たくて・・・っ
  ・・・渋谷の街並みが好きで・・・だから自分でスケッチしてみたくてさ・・・!

〇教室
ピンク「街並み?wスケッチ?w」
ピンク「あっはは!!こういう人いるよねー!! なんかやりたい事が田舎臭い感じww」
光「・・・ッ」
ピンク「いいと思うけどさー, 田舎の学校の方が似合うと思うよ?」
茶色「なにお前またいじめてんの?」
ピンク「いやいや,いじめじゃないっしょw いじってるだけ!可愛がってんの!w」
茶色「なんだそれ。もういこー」
ピンク「あーい」
光(そうだよ。 いじめられてはない・・・はず。 酷い事なんかじゃ・・・きっとない)

〇黒
  けど,やっぱり馬鹿にされると悲しいな。

〇教室
ピンク「ねぇ!今度の渋谷の2022花火大会!! ちょー楽しみなんだけど」
茶色「それな!花火すごいらしいよ」
ピンク「えまじまじ??」
光(花火大会・・・実は私も楽しみにしている。  近くで見たいけど,同級生に会ったら何言われるかわからないし・・・)
光(気まずいし・・・)
光(でも渋谷の街並みと花火を重ねたら・・・ すごく綺麗だろうなぁ・・・)
光「行ってスケッチしたい・・・」
ピンク「ねー!あんたはいくの?」
光「えっ?」
ピンク「花火大会」
光「ま、まだ決めてない・・・」
ピンク「へー, あー!この前言ってた街並みのスケッチ! 一人で花火見ながら描きにいきゃいいじゃん!w」
ピンク「見かけたら、めっちゃ写真撮ってあげるよwぼっちでスケッチしてるぅーってさw」
光「え・・・いいよそんなの・・・」
ピンク「はぁ?なんでよ」
光「大丈夫だから・・・」
ピンク「なにが??」
光「・・・・・・っ」
ピンク「まぁwあんた田舎臭いし渋谷の花火見るのは似合わないかもねww」
光「・・・!!」
茶色「ねえちょっと言い過ぎ・・・っ」

〇教室
  バンっ!!
ピンク「いったぁ!!は!?」
「・・・!!!!!」
?「ねぇ,あんたなんなの?」
ピンク「は?」
?「田舎臭いって何?」
ピンク「見たまんまだろ!!」
?「どこが?はぁ・・・ほんとガキだね」
ピンク「喧嘩売ってんの?」
?「かわいそう,あんた」
ピンク「は??」
?「いこう」
光「えっ!えっ、」

〇屋上の入口
?「急に腕引っ張ってごめん」
光「い、いえ・・・」
?「・・・・・・ねぇ,突然だけどさ」
?「友達にならない?」
光「友達・・・?」
?「あんたと友達になりたいの」
光「は、はい・・・!」
?「ありがと あともう一ついいかな?」
?「私の名前を聞かないで欲しい」
光「え・・・?」
?「ごめんね」
光(不思議な人だな・・・)
?「でもあんたと友達になれた!うれし!」
光(とも・・・だち)
光「・・・!!」
光「そうですね・・・!」
?「ねえ,あんたの友達だから言いたいんだけどさ,」
?「嫌な事は嫌って言わなきゃだめだよ」
光「・・・!!」
?「あんたさ,あいつらにいつも変な事言われてるでしょ。 だめだよそのままにしちゃ」
?「怖いのはすごくわかるよ。勇気めちゃくちゃいると思う」
?「だって声に出す事だもんそりゃ怖いし緊張するよ」
?「でも,何も言わない限り何も変わらないんだよ」
  あいつらも。私も。

〇学校の昇降口
?「一緒に花火行こうよ」
光「え、いいの?」
?「うん!いこ!」
光「・・・!!」
?「・・・」

〇SHIBUYA109
?「わぁ浴衣めっちゃ似合ってる!」
光「ありがとう」
光(制服?)
  パン!!

〇花火
光「綺麗・・・・・・」
光「花火ってこんなに綺麗なんだ・・・」
?「ね」
光「でもこんなに輝いて見えるなんて・・・」
光「1人じゃないから・・・かな・・・?」
?「そうだよ」

〇花火
ピンク「わー!光じゃーん!やっほー!」
光「・・・」
ピンク「あっはは!ほんとに来るとは思わなかったわーw家に引きこもってるかと思った!」
ピンク「花火見れてうれしーね? ぼっちだったあんたが友達連れて仲良く花火見に来てさ!」
ピンク「ほんとウケるわww どう〜?田舎臭いスケッチは順・・・」
光「・・・っ」
光「もう、馬鹿にしないで」
光「私,好きなものを馬鹿にする人の事許したくない」
光「だから・・・っもうやめて」
ピンク「は!?こんなにも遊んでやったのに何その態度!?」
光「違う・・・あなたは最初から、人の事をいじめてる自分が可愛いと思ってただけ」
ピンク「・・・!!」
光「かわいそうな人」
?「──!」
ピンク「な、なによ・・・もーいい!」

〇渋谷のスクランブル交差点
光「い、いえた・・・!」
?「よかった・・・言ってくれて」
光「・・・?」
?「実は,私光なんだ」
光「え?」
?「ううん,なんでもない でも私が言いたかった事をあんたは言ってくれた」
?「私,渋谷の光になる!」
?「渋谷の光になって,あんたの事を支えるよ」
光「な、なにをいって・・・」
?「ううん,気にしなくていいよ でも光,これだけはお願い」
?「どうか、自分を大切にしてね」

〇血しぶき
  ──2021年○月○日に,女子高校生1人が同級生からいじめを受けていた事によって飛び降り自殺をしました。

〇黒
  花火・・・見たかっ・・・た

コメント

  • ラストはとても驚きでした!悲しく陰惨な事件が下敷きにあるからこそ、光も渋谷も輝くことができたのかもしれませんね。ビターかつ綺麗な物語ですね。

  • 自分より弱そうな人を見つけて優位にたとうとする人って本当はいちばん自分に自信がないんですよね。嫌なことは嫌って伝えられた光ちゃん強くなりましたね。そのあとのラストは衝撃的でした。

  • 最後のオチがびっくりしました。
    いじめてる側はいつも「遊んでやってるだけ」って言うんですよね。
    結局のところ、大元を断つしかないのですが、このもう一人の光さんは間に合わなかったんですね。
    切ないお話でした。

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