球~行き着く先は、世界の端~

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☆ダイジェスト 8話~14話(脚本)

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〇城門沿い
  突如、襲いかかってきた猫人(ねこひと)の少女。
  ミムレットが応戦しようとするが──
ハラン「駄目だ。手を出すな」
  ハランとミムレットは、ひとまず逃げることにした。

〇中東の街
  街中を逃げ回るハラン達を追って、少女はハンマーを振り回していたが──
  隙をみて、ハランが少女を制圧した。
  その時、二人の背後に、モンスターが現れた。
ミムレット「危ない!」
  ミムレットは咄嗟にモンスターを倒した。
ミムレット「危なかったな──」
  しかし、少女の口から漏れたのは、ミムレットが予想もしない一言だった。
猫人の少女「どうして殺したの!」
ミムレット「え?」

〇中東の街
  彼女は、名をハパルムという。
  兄のハパーランチアと共に、「球」の街で穏やかに暮らしていた。
  しかしある日。
男「出ていけ!」
  突然やって来た人々に追い出されてしまった。

〇先住民の村
  追い出された先でも、ハパルム兄妹は身を寄せあって暮らした。
ハパーランチア「やっと、この場所にも慣れてきたな」
  しかし、今度も──
  ハパルム達を追い出した奴らが、別の人々によって街を追われて来た。
男「ここはもともと俺たちの「故郷」だ! 余所者は出ていけ!」
  今後の生活、身勝手な言い分、男を止めない同行者、そして大切な妹。
  ハパルムの兄、ハパーランチアは追い詰められた。
ハパーランチア「うわぁぁぁあ!!」
  男を倒し、同行者を倒したハパーランチアは、自身の「故郷の街」へと消えていった。
  モンスターにその身を変えて。

〇中東の街
  そう、ミムレットが倒したのは、ハパルムの兄のなれの果てだった。
ハパルム「分かってる!モンスターだったって。 でも・・・」
ハパルム「私にとっては、優しいお兄ちゃんでもあったの!」
  悲しく叫び、ハパルムは姿を消した。
ミムレット「なあ、ハラン。 あれはモンスターだった、よな?」
  ミムレットは所在なさげにハランの袖を引いた。
ミムレット「でも、倒しちゃ駄目だった?」
ハラン「君はモンスターを倒した。 彼女は兄を失った」
ハラン「それだけだが、それだけが難しいんだよ」
ハラン「気を付けなさい。「球」の中で諍(いさか)いを起こすと、モンスターになる」
  いつしか、美味しそうな匂いが立ちこめてきた。
???「あの」
ハパルム「一緒に食事・・・しませんか」
  この食事がきっかけとなり、ハパルムはハラン達と一緒に「球」の端を目指す旅に出る。

〇魔界
  ──のだったが・・・
ハパルム「砂でなんにも見えないぃ!」
ハラン「いつもは、これ程酷くないんだがね」
ミムレット「と、とにかくどっかに避難しよう」

〇岩穴の出口
  砂嵐を避けるために、一行は岩穴へと避難した。
ミムレット「おお、砂しか見えないぞ、外」
ハパルム「わあ、すごい!」
ミムレット「なんだ、砂嵐が珍しいのか?」
ミムレット「な!ハラン」
ミムレット「ん?」
「ハラン/ハランさんは?!」

〇魔界
  その頃ハランは、砂塵の向こうを見つめていた。
  相対する人物を、見定めるために。
ハラン「お前か、シャラ」
  突如現れた女は、上機嫌でハランへ返した。
シャラ「随分な挨拶じゃないか」
シャラ「今から一戦交えるというのに」
  激しい攻防の最中、ハランはふっと力を抜いて微笑んだ。
ハラン「仕舞いだ。シャラ」
シャラ「何を──」
シャラ「それは・・・」
ハラン「さて」
  シャラを吸い込んだ宝石を、荒野に投げ捨てると、ハランは二人と合流した。
ミムレット「探したぞ!」
ハラン「すまない。道に迷った」
  彼らは再び外を目指して歩き始めた。

〇闇の要塞
  旅は順調かに思えた。
  ただハパルムの、兄を喪った悲しみは、癒えてはいなかった。

〇要塞の廊下
  とある建物を探索中、ハパルムは自分の想いを吐露した。
ハパルム「どうして、お兄ちゃんは死ななくちゃならなかったの?」
ハパルム「私達は穏やかに暮らしたかっただけなのに」
ハパルム「どうして?」
  堰を切ったように泣きじゃくるハパルム。
  ミムレットはハパルムを抱き締め、悲しみを受け止めた。

〇要塞の回廊
  ハパルムの泣き声を聞きながら、ハランはそっと櫛を取り出した。
  大事な人からもらった櫛。
  その贈り主に、想いを馳せた。

〇御殿の廊下
  ハランの大切な人。彼女のことを、ハランは「姉君」と呼び慕っていた。
姉君「おいで、ハラン」
ハラン「姉君、何を作っているのですか?」
姉君「これは「球」。生き物を封じる道具です」
ハラン「どうして、作ったのですか?」
  姉君は、少し考えてから答えた。
姉君「そうね」
姉君「寄る辺の無い人々の、助けとなるように・・・かしらね」

〇要塞の回廊
  それは確かに優しく、美しい祈りだった。
  その祈りが産み出した「球」はしかし、諍いと悲しみの連鎖に覆われていた。
ハラン「姉君、ここは地獄だ」
ハラン「だから私は、「球」を壊します」
  ハパルムの叫びを聞きながら、ハランは独り呟くのだった。

〇魔界
  その頃、荒野では──
  ハランに襲いかかってきた人物──シャラが解き放たれていた。

次のエピソード:8 襲い来る猫人

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