球~行き着く先は、世界の端~

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19 遭遇(そうぐう)(脚本)

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〇雪山
  辺りは一面真っ白だった。
ミムレット「ハラン!どこだ?」
ハパルム「うーん。声は聞こえないね」
  ハランを追ってきたミムレットとハパルム
ハパルム「むっ?」
  ハパルムの耳が、一方向へ向いた。
ハパルム「人の息遣いが聞こえる!」
ミムレット「ほんとだ・・・まさか埋まってるんじゃ?」
  二人は、冷たい雪を夢中で掘り起こした。
ハパルム「あっ!」

〇雪洞
  雪の山から、雪洞が現れた。
  ハパルムは迷わず雪洞へ飛び込んだ。
ミムレット「あ、おい!まて」
ハパルム「ハランさん!返事をしてください!」
シャラ「ん?」
ハパルム「ミ゛ャッ!?」
  驚いて縦に飛び上がったハパルム。
  シャラはゆったりと立ち上がり、大きく伸びをした。
シャラ「遅かったな」
ハパルム「え、あの、え?あ・・・」
  ハパルムは尻尾をボワっと膨らませたまま、立ちすくんだ。
  震えて固まるハパルムを背にして、ミムレットがシャラと対峙した。
ミムレット「おい!ハランはどうした!?」
シャラ「うるさい」
シャラ「ここに居るだろうが」
ハラン「・・・・・・」
ミムレット「ハラン!ハラン!?」
  ミムレットが呼び掛けるが、応答がない。
ミムレット「ハランに何をした?!」
シャラ「別になにも」
ミムレット「ほざくな!」
  素早い身のこなしで躍りかかったミムレットだったが──
ミムレット「うっ」
  シャラは片腕でいなし、一動作でミムレットを叩き伏せた。
ミムレット「シャ、シャァァア!!」
ハパルム「ハッ」
  やっとショックから立ち直ったハパルムが、ハンマーを振りかぶった。
  しかし、振り下ろす間もなく、背後をとられてしまった。
ハパルム「・・・ピャー・・・」
シャラ「話にならんな」
  シャラは、刀を一振して鞘へと納めた。
ハパルム「何なんですか、この人」
ミムレット「分からない。けど、敵だ」
  猫人2人は牙を剥いて威嚇をしたが、シャラは僅かに目を細めるだけだった。
ハパルム「ピャー・・・敵わないよぅ」
ミムレット「とにかく、ハランを安全なところへ連れていかないと」
シャラ「聞こえてるぞ、小娘ども」
シャラ「ハランなら、どうということはない」
シャラ「そのうち応えるだろう」
シャラ「じきに「見つける」だろうからな」
ミムレット「何を言ってるんだ?こいつ」
ハパルム「やっぱり怖いよ、ミムレット・・・ 未知の人だよ、この人」
  シャラは、雪洞の隅にかたまり、唸り声をあげる猫人を見やった。
シャラ「・・・はぁ」

〇岩山
ハラン「・・・・・・」
ハラン「見つけたぞ、シャラ──」
ハラン「ん?」
ハパルム「ハランさんっ!ご無事ですか!?」
ミムレット「怪我は?寒さは大丈夫なのか?」
ハラン「?・・・なぜ、君たちがここに?」
シャラ「お前を追ってきたんだよ」
シャラ「「集中しているだけ」だと説明しても聞きやしない」
シャラ「──ったく」
シャラ「弟子の躾ぐらいしておけ、ハラン」
ミムレット「弟子じゃない!」
ハパルム「まあまあまあ、ミムレット落ち着いて」
  噛みつくミムレットとなだめるハパルムを横目に、ハランへ向き直ったシャラ。
シャラ「で、見つけたのか、ハラン」
ハラン「ああ」
シャラ「よし、行くぞ」
ハパルム「見つけたって、何をです?」
ミムレット「ふん、付いていくわけないだろっ」
  黒髪をふわりと揺らして、ハランが振り向いた。
ハラン「私に付いてきてくれ」
ハパルム「もちろんですよ!ハランさん」
ミムレット「こんなところ、早く離れよう」
ハラン「それと、シャラもな」
「えぇっ!?」

次のエピソード:20 小休止、珍道中

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