エピソード1(脚本)
〇黒
・・・
・・・
・・・う
・・・う~ん
〇モヤモヤ
意識がモウロウとする中
俺は目を覚ました
頭がクラクラするし
二日酔いで目覚めた時みたいな
最悪な気分だ
それに目がかすんで
視界がハッキリとせず
ここがどこなのかも分からない
何度かまばたきすると
ようやく周囲が見えはじめ
俺はゆっくりと立ち上がった
安達裕也「ここは・・・どこだ?」
どうやら部屋の中らしいが
明かりは消されてしまっている
俺はうす暗い闇の中
手探りで壁のスイッチを
探してみた
・・・
・・・
──パチン!
部屋の隅まで探してみると
スイッチらしきものに手が触れ
無事に明かりが点灯する
〇穴の開いた部屋
「なんだよ・・・ここ?」
最初に目にした光景は
信じられないものだった
殺風景な部屋にベッドが一つ置かれ
床の中央には大きな穴が開いている
安達裕也「俺は閉じ込められたのか?」
調べると外へ出る扉は溶接されており
こちらから開けることはできない
しかも窓一つ見つからず
完全な密閉状態で
息苦しいことこの上ない部屋である
〇田園風景
ふと横を見ると
この部屋に似つかわしくない
自然豊かな風景画が飾られていた
安達裕也「なんだこれ・・・? こんな殺風景な部屋に 飾るような絵じゃないだろ」
俺は絵を外そうとしたが
なぜか壁に固定されており
道具がないと外せそうになかった
安達裕也「くそっ! 一体なんだってんだ! 俺がなにかしたってのかよ」
閉じ込められた原因を
俺は思い出そうとしたが
まったく記憶にない
犯罪に巻き込まれたとか?
病気が蔓延して隔離されたとか?
それとも映画の撮影かなにかだろうか?
・・・
・・・
・・・どれも外れているような気がした
安達裕也「ウダウダ考えていても仕方ないな・・・ 脱出する糸口を探そう」
俺は頭を切り替えて
部屋の中を調べることにする
〇穴の開いた部屋
──そして数時間が経過した
壁や天井
また部屋の隅々までくまなく探したが
脱出の糸口は見つからなかった
安達裕也「どうすりゃいいんだ・・・」
頼みの綱は
床に開いた大きな穴だが
のぞくとすぐに無駄だと分かった
〇暗い洞窟
穴は横に向かってのびており
大人一人がようやく通れそうな
大きさである
もし奥まで行くのであれば
腹ばいになりながら
進むことになるだろう
安達裕也「・・・試してもいいが 戻って来れるか分からないぞ」
あまりに細い穴のため
無理に突き進めば
途中で身動きできなくなるかもしれない
安達裕也「ここを進むのは 最終手段になりそうだな ・・・リスクが大きすぎる」
俺は悔しさで床を思い切り叩いた
〇穴の開いた部屋
安達裕也「打つ手がなくなったな・・・」
もしここが牢獄だとすると
看守が食べ物を運んでくるはずである
だがその気配もなく
部屋の外から物音一つ聞こえて来ない
安達裕也「ここで餓死しろって言うのかよ?」
・・・
・・・グチを言ったところで
状況は変わりそうになく
もしかしたら本当に
俺が餓死するのを
外で待っているのかもしれない
安達裕也「ちくしょうっ! 開けろ! 開けやがれっ!」
三回ほど思い切り
扉を叩いてみたが
外からの反応はまったくない
「ちくしょう・・・ ちくしょう・・・」
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