球~行き着く先は、世界の端~

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3 球(脚本)

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〇闇の要塞
ミムレット「さまようって」
ミムレット「私はココを「ねぐら」にしてるだけだ」
  ハランは面を上げ、ミムレットに視線を合わせた。
  ハラン曰(いわ)く
  ココは『球』の中である
ミムレット「なに、それ」
ハラン「生き物を閉じ込める、特別な道具だ」
  ハランは、首をひねるミムレットに、微笑みかけた
ミムレット「「球」なんて、知らない」
ハラン「覚えていないのか」
ハラン「どうして「球」に来たのか」
  ミムレットは、首を振った。
ミムレット(コイツが、嘘を付く理由もないけど)
ミムレット「ホントに、道具の中なの? ココが?」
ハラン「空をご覧」
  ミムレットが空を仰ぐ。
  少し歪んで見えるだろう?
  ハランは言った。
ハラン「空が湾曲しているのは、ココが「球」の中だからだ」
ミムレット「道具の、中」
ハラン「君の他に、人は?」
ミムレット「知らない... 気がついたら、アイツらに囲まれてて」
  アイツら
  囲まれたモンスターを思い出して、身震いするミムレット
ミムレット「アイツらは何?」
ミムレット「急に湧いてきた」
ハラン「アレか」
ミムレット「倒しても倒しても、湧いてくる」
ハラン「アレは」
ハラン「私たちの末路」
  ミムレットの柔らかな髪が、ザワリと逆立つ
ミムレット「末路?」
ハラン「かもしれない」
  跳ねるように立ち上がったミムレット
ミムレット「──もう、いいっ」
  遠ざかる背を見送るハラン
ハラン「喰われるなよ」

〇魔界
ミムレット「何なんだ、もう」
  足早に歩き、やがて脚を止めた。
ミムレット「早く安全なねぐらが欲しい」
  何処からともなく湧いて出るモンスター
ミムレット「ああ、もう」
ミムレット「またコイツらか!」
  鋭い爪を振るい、軽い身のこなしで攻撃するミムレット
ミムレット「しつこいんだよ!」
  しかし、倒しても倒しても、湧いてくる
ミムレット「チッ」
  ミムレットは、自分の強さに自信があった
  しかし、倒しても倒してもキリがない
  ならば、取りうる手段はひとつだけ

〇闇の要塞
ハラン「ん?」
  全力で走って来たミムレット
ハラン「お帰り」
  ハランは、肩で息をするミムレットへ、木の実を差し出した
ハラン「一息つくといい」
ハラン「こんな世界でも、食べ物が手に入る」
  ミムレットは、大人しく木の実をかじった
  腹が満たされると、文句を言う気力が戻ってきた
ミムレット「こんなところイヤ!」
ミムレット「出口はないの?」
ハラン「私も、ずいぶん長いこと探しているが」
ハラン「球の端に、行くしか無さそうだ」
  耳をピンと立てて、ミムレットが身を乗り出した
ミムレット「外に出られるの?」
ハラン「さあ?」
ミムレット「さあ、って」
ハラン「『球』に似た道具へ、囚われたことがある」
ハラン「空の、果ての方をご覧」
ハラン「あんな風に、揺らぎがあった」
ハラン「揺らぎを追いかけたら」
ハラン「空間の終わりがあった」
ミムレット「空間の終わり」
ハラン「言うなれば、壁だな」

〇モヤモヤ
ミムレット(壁・・・)
ミムレット(壁に行けば、外に出られるのか)

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