8 崩壊(脚本)
〇倉庫の搬入口(トラック無し)
梨々香が悪徳急便を出て3ヶ月後。
〇事務所
竹内シズル「んな!君達!これは一体どう言う事だ!?」
職員「言うも何も、これが俺らの意思なんすよ・・・」
職員「正直ギャラが仕事に対して見合って無いと言うか、」
職員「苦労した割にはショボいと言うか・・・」
職員「非常に言い難いんですが、僕らこの安月給でこの仕事やってける」
職員「自信が無いんです・・・寧ろ、給与明細を見るのが怖くて怖くて・・・」
竹内シズル「ま、待ちたまえ!それは早計と言う奴だ!ここから君達の頑張り次第で」
竹内シズル「給与が上がるのは明白だ!だから先ずはそれで!」
職員「その事ですが、最近悪徳急便の事で良く無い噂を聞いたんです・・・」
竹内シズル「む?それは何だ?」
職員「はい、何でも相談したい事があっても無視されるとか、」
職員「ドライバーの人達からの稼ぎの一部を自分達の物にしてるとか・・・」
竹内シズル「んな!それはデマだ!給与明細を見ただろ!?保険金やレンタル代が支払われるのは」
竹内シズル「当然の事だ!そこから積み上げて行けば!」
職員「僕からも言わせて下さい・・・僕もお金に困ってて、ここでは寮生活が出来ると聞いて」
職員「応募したんですが、僕は今あなた方に紹介されたアパートで」
職員「自腹で生活してます・・・これ、言ってる事がおかしく無いですか?」
竹内シズル「あ、それは借りた物件のローンが払えなくて・・・」
職員「もう分かるでしょ?あんたら自分本意で他人を振り回してるだけなんだって・・・」
職員「そんなに金持ちになりたきゃ自分の力だけでなりなよ・・・」
職員「それで俺らが振り回されるのは筋違いってもんよ・・・分かる?」
職員「俺らはあんたらの今後の為に仕事してるんじゃ無い・・・」
職員「自分の今後の為に仕事してるのよ・・・」
職員「それとも何だ?そんな事も分からないってんなら、あんたらの頭と両手足は、」
職員「只の飾りだって事になるぜ?」
竹内シズル「お、お前!言わせて置けばぁ!!」
職員「ま、そう言うこった・・・後はあんたらで勝手にやってな・・・」
職員「俺らもう知らねぇからよ・・・」
竹内シズル「あ、あいつら言いたいだけ言って勝手に出て行って・・・!!」
杜若拓朗「おい竹内!あの新入り達はどうしたんだ!?」
杜若拓朗「いきなり出て行くと言って去って行ったのだが!?」
竹内シズル「どうしてこうなったかなんて・・・俺が聞きたい位だ・・・」
竹内シズル「あれだけ渡してやってると言うのに、何が不満なんだ・・・」
桑原和男「決まってんだろ?あんたらのそう言う所が気に食わなかったんだよ・・・」
竹内シズル「んな!お前は桑原!何しに来た!?」
桑原和男「あんたらの事は前からどっか引っ掛かる事があったんだよ・・・それで調べて見たら、」
桑原和男「あんたらこの前の給料日の後日、自分らだけで高級料理店に行ってたんだってな?」
桑原和男「そりゃ愛想尽かすわ・・・」
竹内シズル「んな!どうしてその事を!?まさかお前!?」
桑原和男「流石に気付いてたか・・・おうよ、あいつらにあんたらの不正バラしたのは俺さ・・・」
桑原和男「あんたらのやり方には前から引っ掛かる所があったんだ・・・」
桑原和男「誤配を無くす、クレームを無くす・・・それらは確かに俺達1人1人の強力が」
桑原和男「不可欠だ・・・でもよ、他人に欠点直させて自分らは直さないってのは、」
桑原和男「一体何様なんだい?それが出来る程あんたら偉いのか?」
杜若拓朗「う!くぅ・・・!!」
桑原和男「良く言うだろ?他人の欠点気にするなら先ず自分の欠点どうにかしろってな?」
桑原和男「水っちが俺に心配掛けさせない様に嘘言ったあの日、あんたらの事調べたら案の定、」
桑原和男「こんなふざけた思考してた訳だ・・・水っちも朝比奈っちも」
桑原和男「賢明な判断したと俺は思うぜ・・・」
竹内シズル「・・・桑原、お前態々それを言う為にここに来たのか?」
竹内シズル「それで裁判を起こして俺達を陥れようと・・・」
桑原和男「三下、誰がそんな事するかよ?」
竹内シズル「んな!誰が三下だ!?」
桑原和男「そんなご苦労な事に興味ねぇよ・・・ここでやるのも楽しかったが、」
桑原和男「俺もそろそろお開きにさせて貰おうと思ってな・・・」
桑原和男「ほらよ!」
杜若拓朗「・・・そうか、それが君の意思か・・・」
桑原和男「ま、そう言うこった・・・さっきあいつらが言ってた、」
桑原和男「あんたらの頭と両手足は飾りじゃ無いって、証明出来ると良いな!」
杜若拓朗「・・・・・・」
竹内シズル「おい杜若!お前はこれで良いのか!?あんな好き放題されて!」
杜若拓朗「やはり、もっと早く手を打つべきだったか・・・我々がもっと早く気付いていれば・・・」
杜若拓朗「我々の様な立ち位置の物だけが報われる・・・そんな物では駄目だったのだな・・・」
竹内シズル「杜若!もうこうなっては手の打ち様が無い!」
竹内シズル「元からいた優秀なドライバーを連れ戻すしか道は!」
杜若拓朗「・・・本当にそれで良いのか?」
竹内シズル「杜若?」
杜若拓朗「竹内、お前も分かるだろう?こうなってしまったからには、」
杜若拓朗「もう周囲からの信用を取り戻すなど不可能だ・・・会社や仲間と言うのは」
杜若拓朗「私物では無い・・・自分と共に成長する為の大事なピースなのだよ・・・」
竹内シズル「ええい!そんな綺麗事が何になる!?確なる上は!」
杜若拓朗「・・・・・・」


