仕事人の憂鬱

夏目心 KOKORONATSUME

3 迷い(脚本)

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〇オフィスビル前の道
  数日後。俺は1人で車のメンテナンスに来ていた。

〇地下駐車場
桑原和男「よう水っち!待ってたぜ!依頼した作業はオイル交換だったか?」
水島賢治「はい!そろそろ頃合いになりましたので!」
桑原和男「おっし分かった!いつも通りやらせて貰うから、」
桑原和男「水っちは適当に待っててくれ!」
水島賢治「さて、ここにいても暇なだけだし、自販機でも探すか・・・」

〇オフィスの廊下
水島賢治「えっと確かこっちら辺だと思ったが、最近来て無かったから忘れちまった・・・」
水島賢治「ん?あれは?」
水島賢治「部屋の中に誰かいるな・・・」

〇事務所
サコミズトシオ「報告は以上です・・・やはり人員が足りておらず、未配の数も減りません・・・」
サコミズトシオ「何より、最近退職者の数が激増しております故、このままやっても・・・」
杜若拓朗「うむ、ならば求人広告の内容をアップグレードして見ればどうだ?」
杜若拓朗「高い報酬を出す事は流石に拙いが、今より条件を良くすれば」
杜若拓朗「素人達もそれに食い付くだろう・・・」
竹内シズル「だけどそう上手く行くか?人手が足りないなんてまだ可愛い物だが、」
竹内シズル「サコミズ!誤配や紛失、お客様への態度の問題が日に日に急増してるそうじゃ無いか!」
竹内シズル「分かっているのか!?悪徳急便は全国でも支持率トップクラスの成績だったと言うのに、」
竹内シズル「今ではクレームの嵐では無いか!?」
サコミズトシオ「も、申し訳ございません!私も全力を尽くしているのですが!」
杜若拓朗「全力を尽くすと口で言っていると言う事は」
杜若拓朗「その時点で全力を尽くして無いと言う事だ・・・そう言う事は軽々しく」
杜若拓朗「口に出すな・・・」
サコミズトシオ「あ、う・・・申し訳ありません・・・」
竹内シズル「とにかくだ!この状況は楽観的に見て良い状況では無い!」
竹内シズル「水島君や朝比奈さんの様に滅多な事が無いと問い合わせされない者をもっと増やすんだ、」
竹内シズル「良いな?」
サコミズトシオ「は、はい・・・ご期待に添えて見せます・・・」
杜若拓朗「全く、我々も落ちた物だな・・・この程度のミス、」
杜若拓朗「やろうと思えば直ぐリカバリー出来ると言うのに、」
杜若拓朗「いつからこんな風船の様に膨らんでしまったのだ?全く持って理解出来ん・・・」
竹内シズル「そう言うな杜若、そんな馬鹿共のお陰で、俺達も食って行けてるんだろう?」
杜若拓朗「当然だ・・・だがな、こんな状況がいつまでも続けば・・・」
杜若拓朗「所で竹内、お前最近水島から相談の電話を受けてたそうだが、返答はしたのか?」
竹内シズル「あぁ、そう言えばそんな事あったな!どうせ大した事じゃ無いだろうし、」
竹内シズル「今は適当に流してるよ!」
杜若拓朗「・・・!おい、それは本人の前で絶対に言うなよ?失望でもされたら・・・」
竹内シズル「心配するな!あいつは俺が面倒を見てやっているんだ!」
竹内シズル「あいつは大人しく目の前の仕事を熟していればそれで良い!それ以外は些細な事さ!」
竹内シズル「何より、俺も俺の家族の事で手一杯なんだ・・・水島の事は後でどうとでもなる・・・」
杜若拓朗「そ、そうか・・・まぁ、そうだな・・・あいつらがちゃんとやってくれてれば」
杜若拓朗「何も問題は無いからな・・・」

〇オフィスの廊下
水島賢治「・・・・・・!?」
水島賢治「え?な、どう言う事だよこれ!?杜若社長?竹内さん!?」
水島賢治「俺らの事そんな風に思ってたのかよ・・・!?」
水島賢治「竹内さん、俺あなたになら相談出来ると思って話し掛けてたってのに、」
水島賢治「こんなふざけた事・・・俺今まで何してたんだ?」
水島賢治「返信が来ないのは忙しいからじゃ無くて、自分本意だったってのかよ・・・」
水島賢治「・・・・・・」

〇地下駐車場
  数分後。
桑原和男「おう!戻ったか水っち!ちょうど作業終わったぜ!」
水島賢治「あ、桑原さん、ありがとうございます・・・」
桑原和男「ん?どうしたんだ水っち?何か心ここに在らずな感じ出してる見たいに見えるが、」
桑原和男「何かあったのか?」
水島賢治「え?べ、別に何でも無いですよ!自販機のルーレットで当たり出なかったから」
水島賢治「それがちょっと地味に利いちゃって!」
桑原和男「何だよそれ!そんなんで落ち込むとか、水っちもまだまだガキンチョだな!」
桑原和男「今度俺が欲しいの奢ってやるよ!そんなんイチイチ気にするな!」
水島賢治「・・・!ありがとうございます!それじゃあ俺急いでるんで!」
桑原和男「おう!事故るなよ?」
水島賢治「はい!」
桑原和男「・・・・・・」
桑原和男「って、ちょっと待て・・・内の施設に自販機はあるけど、」
桑原和男「ルーレット付きの自販機なんてあったか?」

〇アパートの台所
  数時間後。
水島賢治「・・・・・・」
水島賢治「・・・・・・」
水島賢治「・・・って、あれ?いつの間にか外暗くなってるな・・・って、」
水島賢治「そうだ、あの後別の意味で疲れて寝ちまったんだな・・・」
水島賢治「お陰で少しはマシにはなったが・・・」
水島賢治「・・・・・・」

〇事務所
杜若拓朗「全く、我々も落ちた物だな・・・この程度のミス、」
杜若拓朗「やろうと思えば直ぐリカバリー出来ると言うのに、」
杜若拓朗「いつからこんな風船の様に膨らんでしまったのだ?全く持って理解出来ん・・・」
竹内シズル「そう言うな杜若、そんな馬鹿共のお陰で、俺達も食って行けてるんだろう?」
杜若拓朗「当然だ・・・だがな、こんな状況がいつまでも続けば・・・」
杜若拓朗「所で竹内、お前最近水島から相談の電話を受けてたそうだが、返答はしたのか?」
竹内シズル「あぁ、そう言えばそんな事あったな!どうせ大した事じゃ無いだろうし、」
竹内シズル「今は適当に流してるよ!」

〇アパートの台所
水島賢治「杜若さんと竹内さんのあの会話、どっからどう見ても」
水島賢治「本心としか思えねぇよな・・・あの口振りじゃ俺達から金を巻き上げてると」
水島賢治「見た方が良いな・・・」
水島賢治「でもなぁ・・・勢いで辞めるのは簡単だけど、」
水島賢治「仮に辞めても行く所なんかどこにもねぇ・・・」
水島賢治「こう言うの、前途多難って言うんだろうな・・・」
水島賢治「自分の馬鹿さ加減に嫌気が刺すと言うか・・・」
水島賢治「でも冗談抜きでどうする?辞めるにしても次やりたい事なんて何も・・・」
水島賢治「あっ!ある!一つだけ方法が!」
水島賢治「あぁ!部屋が暗くて良く見えねぇ!明かり明かり!」

次のエピソード:4 喧嘩

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