第六話 同居(脚本)
〇ダイニング
寺崎飛馬「お~い篤志君、朝飯出来たぞ~」
氷室篤志「うるさいなぁ、朝からガタガタ」
寺崎飛馬「早く食べて歯を磨いて・・・」
氷室篤志「ほっといてよ」
氷室篤志「あれ、おじさんのぶんは?」
寺崎飛馬「あぁ、僕は駅で食べるから」
氷室篤志「また一人でご飯か」
寺崎飛馬「ママだって忙しいんだよ」
氷室篤志「もういい、僕は捨てられたんだ」
寺崎飛馬「そ、そんな事ない。ママはお仕事だから」
氷室篤志「いつもお仕事ばかり・・・」
寺崎飛馬「はいはい、遅れるよ篤志君」
氷室篤志「これからは、一緒にご飯食べてくれよな」
寺崎飛馬「ハイハイ」
氷室篤志「勘違いするなよ僕は父さんと認めた訳じゃないからな」
寺崎飛馬「車に気を付けてね」
〇事務所
佐伯智子「お先に、失礼します」
寺崎飛馬「あぁ、お疲れ様」
吉澤翔「女性はいいよな残業なしで」
寺崎飛馬「それじゃぁ、僕もお先に・・・」
吉澤翔「おい、まだ仕事が・・・」
寺崎飛馬「篤志君の食事を作らなきゃならないんです」
吉澤翔「冴子の子供と仕事、どっちが大事なんだ」
寺崎飛馬「どっちも大事です」
吉澤翔「オイオイ、まさか同居・・・?」
寺崎飛馬「ハイ、頼まれて・・・」
吉澤翔「人が良すぎるだろう」
寺崎飛馬「裸踊りはイヤですから」
〇ダイニング
「いただきま~す」
氷室篤志「うま~」
寺崎飛馬「学校は、どうだった?」
氷室篤志「うるさいなぁ~」
そう言うと篤志君はTVをつけアニメを見始めた
寺崎飛馬「そうか・・・」
僕は、床に落ちていたテスト用紙を何気なく拾って篤志君に声をかけた
寺崎飛馬「篤志君、これ・・・」
氷室篤志「勝手に見るなよ」
寺崎飛馬「宿題、やったの?」
氷室篤志「もうほっといてよ・・・」
寺崎飛馬「僕とゲームしようか?」
氷室篤志「いいけど、強いのおじさん?」
寺崎飛馬「そこそこね」
氷室篤志「よし、どんなゲーム?」
寺崎飛馬「これを使ったクイズ」
氷室篤志「そんなのゲームじゃない」
寺崎飛馬「弱いんだね篤志君」
氷室篤志「勝ったらなにくれる?」
寺崎飛馬「勝ったら、篤志君の実力を認めてあげる」
氷室篤志「判った」
寺崎飛馬「負けたら宿題をやるんだよ篤志君」
篤志君は一心不乱に取り組み始めた
氷室篤志「ねぇ、おじさん。この問題のヒント・・・」
寺崎飛馬「どれどれ、あぁこれはね・・・」
氷室篤志「よし、出来た・・・」
寺崎飛馬「よく出来ました・・・さぁ風呂入って歯を磨こうね」
氷室篤志「ウン」


