地雷を踏んだ男

ルーデンス

第五話 海外出張(脚本)

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〇休憩スペース
寺崎飛馬「冴子さん昨日の件だけど・・・」
  俺はさりげなくコーヒーを冴子の前に置いた
氷室冴子(社内)「あぁ、佐伯さんから聞いたわ」
  僕は誤解が解けてほっと一安心した
氷室冴子(社内)「御免なさいね。早とちりして」
寺崎飛馬「誤解が解けてよかった」
氷室冴子(社内)「ねぇ、今度うちに来ない?」
寺崎飛馬「えっ、でも・・・」
氷室冴子(社内)「篤志と三人で夕食を食べようよ」
寺崎飛馬「篤志君と・・・」
氷室冴子(社内)「相談したい事が在って・・・」
  でも、冴子は浮かない顔でため息をついたのを見て僕は心配になった
寺崎飛馬「浮かない顔ですね」
氷室冴子(社内)「えぇ・・・飛馬」
氷室冴子(社内)「今度の海外出張・・・私打診されて」
寺崎飛馬「良かったじゃないですか冴子さん」
氷室冴子(社内)「篤志の世話、どうしよう!?」
寺崎飛馬「相談ってその事ですか?」
氷室冴子(社内)「そう、だから今夜相談に来てくれる?」
  冴子は僕の腕に腕を絡ませて上目使いに僕を見つめ、僕はその色気にたじろいだ
寺崎飛馬「は、はいお伺いします」
氷室冴子(社内)「有難う、じゃぁ今夜来てくれる?きっとよ!!」
  僕は、冴子さんに賭けでお付き合いをしてると白状しようと決意した
寺崎飛馬「じ、実は・・・」
氷室冴子(社内)「有難う・・・待ってるわね」
寺崎飛馬(そもそも冴子に近づいたのは賭けだったし・・・これ以上深入りは・・・)
  僕は重い足取りで部屋に戻った

〇事務所
寺崎飛馬「佐伯さん、事情話してくれたんだって?」
  佐伯さんは僕から顔を背けている
寺崎飛馬「佐伯さんどうしたの、慌てて」
佐伯智子「私の眼鏡知りませんか?」
寺崎飛馬「顔にかけてるじゃないか」
佐伯智子「そ、そうでした」
  智子は慌てて部屋を出た
寺崎飛馬(何か、僕を避けてるみたいだ)
小野寺将太「ヨッ、飛馬・・・食べに行こうぜ」
寺崎飛馬「そうだな」

〇ラーメン屋のカウンター
「いらっしゃいませ~」
小野寺将太「大将、俺「コッテリ一ラーメン」大盛り」
寺崎飛馬「タンメン下さい」
小野寺将太「その後、どうよ・・・」
寺崎飛馬「あぁ、距離は近づいたけどな・・・」
小野寺将太「けど?」
寺崎飛馬「賭け、やめようよ」
小野寺将太「何だよ、裸踊りするのが怖くなったか」
寺崎飛馬「冴子先輩が可哀そうになってさ」
小野寺将太「本気でホレたか?」
寺崎飛馬「あぁ・・・」
小野寺将太「結婚すればいいだけだ」
寺崎飛馬「動機が不純だろ」
小野寺将太「好きになったんだろ」
寺崎飛馬「あぁ」
小野寺将太「動機なんて関係ない」
寺崎飛馬「しかし・・・」
小野寺将太「彼女が良ければ、男に拒否権はない」

〇ダイニング
氷室冴子(社外)「さぁ出来た。食べよう」
「頂きま~す」
氷室冴子(社外)「どうお味は?」
寺崎飛馬「おいしい」
氷室冴子(社外)「よかった。どんどん食べて」
氷室篤志「お代わり」
氷室冴子(社外)「はいはい」
「ご馳走様」
氷室冴子(社外)「ねぇ、一緒に住まない飛馬?」
寺崎飛馬「えぇ、藪から棒に・・・」
氷室冴子(社外)「私の事どう思ってる飛馬」
寺崎飛馬「好きです」
氷室冴子(社外)「じゃぁ決まりね」
寺崎飛馬「僕も冴子さんにお話が・・・」
氷室篤志「僕、眠たい・・・」
氷室冴子(社外)「じゃぁ、寝る前に歯を磨いてトイレ・・・」
寺崎飛馬(この交際は賭けからだって謝らなきゃ・・・)
氷室冴子(社外)「御免なさい・・・」
寺崎飛馬「大変ですね冴子さん」
氷室冴子(社外)「な~に、二人の時は冴子でしょ」
寺崎飛馬「そうでした冴子」
氷室冴子(社外)「酒でも飲みましょうか?飛馬」
「乾杯~」
氷室冴子(社外)「でも助かったわ~篤志の面倒を飛馬が見るなんて」
寺崎飛馬「えぇっ、同居は海外出張の間だけ~!?」
氷室冴子(社外)「えぇ、篤志をお願いね」
寺崎飛馬「はぁ・・・」
  こうして僕は冴子の海外主張の間だけ篤志君と同居する事になった
寺崎飛馬(まぁ、いいか)

次のエピソード:第六話 同居

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