地雷を踏んだ男

ルーデンス

第三話 キャンプ(脚本)

地雷を踏んだ男

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〇山並み
氷室冴子(社外)「ヤッホー」
寺崎飛馬「天気が良くて素晴らしい景色だろ」
氷室篤志「ご飯まだ?ぼく、ぺこぺこ」
  そう言って、篤志君は地面に座り込んだ
寺崎飛馬「じゃぁキャンプサイトでBBQしようか篤志君」

〇キャンプテントの置かれた森
寺崎飛馬「ハイ、テントの設営ご苦労様、篤志君」
氷室冴子(社外)「BBQは何を作るの?」
氷室篤志「なんか、しょぼいぜ」
  篤志君は疲れたのだろうか?ご機嫌斜めだった
氷室冴子(社外)「篤志、これがディキャンプよ」
  僕はキャンプの楽しさを篤志君に知ってもらおうと必死になった
寺崎飛馬「よし、今日はカレーにするか篤志君」
氷室篤志「カレーって何処にあるのさ」
寺崎飛馬「これから皆で作るんだよ篤志君」
氷室篤志「カレー作りたくない」
氷室冴子(社外)「我儘言うんじゃありません」
氷室篤志「だって、何時もママが作ってくれてるじゃないか」
寺崎飛馬「まぁまぁ、それじゃぁ水を汲んで来てね篤志君」
氷室冴子(社外)「ママと行きましょ篤志」
寺崎飛馬「さてと、火を起すか・・・」
氷室冴子(社外)「あ、篤志が・・・」
寺崎飛馬「篤志君が?」
氷室冴子(社外)「落ちた・・・」
寺崎飛馬「何だって!!」
  僕は急いで冴子さんの後に続いた

〇山中の川
氷室冴子(社外)「あぁ~神様」
寺崎飛馬「はぁはぁ・・・」
氷室冴子(社外)「しっかり篤志」
  僕は篤志君の口を開け人工呼吸を繰り返した・・・目を覚ましてくれ篤志君
氷室篤志「うぇ~んママ怖かったよ~」
  冴子は気が付いた篤志をひしと抱きしめた
寺崎飛馬「よかった」
氷室冴子(社外)「有難うございます寺崎さん」
氷室篤志「有難うお兄ちゃん」
寺崎飛馬「よかった、よかった。さぁ飯を食おうか」
氷室篤志「うん」

〇星
氷室篤志「うぁ~綺麗」
  薪を囲んで僕達は夕飯を食べ僕は充実した1日を送った満足感でいっぱいだった
寺崎飛馬「今日は色々あったが・・・楽しかった?篤志君」
氷室篤志「ウン、これからは料理できるようにママを手伝うよ」
氷室冴子(社外)「篤志を助けてくれて有難う飛馬」
氷室篤志「あっ、流れ星だ」
氷室冴子(社外)「願い事して」
氷室篤志「ウン」
氷室冴子(社外)「さて、もう寝ようか篤志」
  僕がボンヤリ夜空を眺めていると冴子が戻って来た
氷室冴子(社外)「今日はありがとう篤志君・・・」
寺崎飛馬「二人の時は篤志だろ冴子・・・」
氷室冴子(社外)「そうだったわね篤志」
  そう言うと冴子は僕の肩に頭を傾げ腕を絡ませてきた
氷室冴子(社外)「これがずーぅっと続けばいいのになぁ・・・」
寺崎飛馬「よかったら、一緒にならないか?」
氷室冴子(社外)「そうねぇ」
寺崎飛馬「イヤかい?」
氷室冴子(社外)「子連れのおばさんよ私」
  僕は冴子を強く引き寄せた
氷室冴子(社外)「ま、待って頂戴」
寺崎飛馬「何で?」
氷室冴子(社外)「御免なさい、甘えちゃって」
寺崎飛馬「そんな事はないよ冴子」
氷室冴子(社外)「私、年上だし息子がいる・・・こんな気持ち飛馬に抱いちゃダメと判っているわ」
寺崎飛馬「そんな事はないよ冴子」
  僕は冴子にキスしようと顔を近づけた
氷室冴子(社外)「ダ、ダメ・・・篤志の気持ちも」
  そう言って冴子は立ち上がった
氷室冴子(社外)「もう寝るわね・・・お休み」
  冴子は僕の額に軽くキスをしてテントに入った

次のエピソード:第四話 賭け

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