1 メモ(脚本)
〇狭い畳部屋
鬼塚球磨子「あぁ!?用意出来て無い!?ふざけてんのかぁ!?」
熊澤紀子「い、いえいえ!用意するつもりでしたよ!ですが!思う様に行かなくて!」
鬼塚球磨子「はぁ!?どうせパチンコか何かで金溶かしたんだろ?その落とし前どう付けようってんだ!?ああん!?」
熊澤康之「ま、待って下さいよ!後少し!後少しで目処が立つんです!それまで待って頂ければ!」
鬼塚球磨子「駄目だ!約束は守れ!いい歳して約束を守れないってんならテメェら終わってんぞ?」
福井桃太「(・・・目処が立つとか言って置いて、本当にこいつら大丈夫かよ?)」
俺の名前は福井桃太。心ファイナンスの借金取りをしている。傍から見れば乱暴な感じに見えるが、
法律に乗った形で仕事として確立しているので誰にも文句は言われない。
福井桃太「(まぁ、こいつらが返さなかったら最終手段に以降するだけか・・・)」
福井桃太「ん?何だ?」
熊澤秀樹「へへ!」
福井桃太「あん?何だこのガキ?空気読めよ・・・俺らが大事な仕事してんの見えてねぇのか?」
福井桃太「ほら!あっち行って遊んでろ!ほら!」
熊澤秀樹「はっはー!これ上げるー!」
福井桃太「あぁ!こら!おい!」
福井桃太「な、何だあのガキ?いきなり出て来てやりたいだけやって・・・あの親どんな教育してんだ?」
福井桃太「・・・って、」
福井桃太「あん?何だこれ?何か書いてる見たいだが・・・」
〇車内
それから数分後。
鬼塚球磨子「ったくあの馬鹿夫婦!次適当な言い訳したらどうなるか分かってんだろうな?」
鬼塚球磨子「自分でした事には自分で責任取れってんだ!だから借金出来たんだろうがよ!」
福井桃太「・・・・・・」
鬼塚球磨子「・・・?おい桃太?何ボサッとしてるんだ?」
福井桃太「え?あぁすみません!今度はちゃんと聞きます!」
鬼塚球磨子「安心しろ、重要な話じゃ無い・・・何か考え事か?」
福井桃太「あ、実はカクカクシカジカで・・・」
鬼塚球磨子「子供?そう言えばあの馬鹿夫婦には一人息子がいたな・・・責任重大だってのに遊び呆けてて、もう言葉も出ないよ・・・」
鬼塚球磨子「それで、その子がどうかしたのか?」
福井桃太「・・・それが、妙なメモを渡して来て・・・」
鬼塚球磨子「お前にメモを?落書きでも書いてあるのか?」
福井桃太「それが俺も良く分からなくて・・・」
鬼塚球磨子「・・・まぁ良い、何が書いてあるか言って見ろ?」
福井桃太「はい、えっと・・・」
福井桃太「『鞠』『蛸』『狐』『手袋』『猫』です・・・」
鬼塚球磨子「はぁ?何だそれ?子供が考えたナゾナゾか?」
福井桃太「そう思うんですが、あのガキ何で俺にこんな物渡したんだろうって・・・」
福井桃太「今言った奴に何か関連性があるのかと思って色々考えましたが、もうサッパリ分からなくて・・・」
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