〇野外球場
　　公式大会でも彼女達スポーツVのパワーは爆発している。特に夏の甲子園で攻守で躍動した塁が一番の快進撃を見せていた。
一山塁「よし、カンペキ!!」
「おい、マジかよ・・・全然衰えが見えないぜ・・・また完封勝利かよ！」
「コラ、そんなことは当然だろ？余計なことを言うなっての」
一山塁（このような内容が続くけど、いつ途切れるかはわからない・・・これからも気を抜かずに行こう！）

〇近未来の廊下
　　スポーツVの面々は夏大会の後、秋でも優秀な成績を修めており、私生活も充実している
　　──のだが・・・
益子環「ブツブツブツブツブツブツ・・・」

〇研究施設のオフィス
「喧嘩売っとんのか～!?」
益子環「うちと姉さんの練習用具とかは送られてんのに残り３人の練習用具が届いてへんってどういうことや!!」
「た、大変申し訳ございません、お嬢様！我々の連絡が不十分なせいで・・・」
益子環「そっちに注文リストを送ったんやぞ！どないなってんねん!!」
「い、今確認をしております。何とか今月中にそちらに届けますのでよろしくお願いします！」
益子環「遅れたら承知せんからな!!」
益子環「まったく何しとんのや・・・」
　　環は冬場にこの施設で合宿とかをしたいと思い、伊吹先生に打診した。先生はこれを承諾した。
　　そして色々と追加等あればすぐに連絡すると話した。環もこれを了承。実家と繋がりのある各所に協力を要請した。
　　ところが向こうの不手際で益子姉妹の練習用具等は来たが、残り３人、塁と風花そして夏芽の練習用具等が届いていなかったのだ。
　　これには環もカンカンでその会社に電話し、激怒したのである。

〇近未来の廊下
益子弓香「というわけなんだよ・・・タマったら、そういうことに関しての手配が早いからね・・・」
華山風花「そうだったんですね。てか、伊吹先生も本当にありがたいことしてくれますね」
一山塁「合宿か・・・確かにこの５人でやりたいとは思っていたんですよね。夏芽さんはどう？」
射場夏芽「そうですね・・・スポーツは違えど、一緒にトレーニングとかできるという点ではあたしもやりたかったんですよ」
　　４人が色々と思いを持って環の元へ行こうとしたその時
「なめとんのか、コラァ！連絡したやろ！」
射場夏芽「な、何事ですか！今の怒号は!?」
一山塁「この声・・・環ちゃんじゃない!?」
華山風花「めちゃくちゃブチギレているけど・・・何があった？」
益子弓香「あっちゃ～・・・タマのやつ、思い切り素性出ちゃってんじゃん・・・」
一山塁「素性？」
益子弓香「タマはブチギレた時や気が緩んだ瞬間に素で関西弁になっちゃうんだよ。お嬢様らしくエレガントに行きたいって言ってたのに・・・」
射場夏芽「な、何すかそれ・・・」
一山塁「この感じ、前に環ちゃんが提案した私たちスポーツVの冬の合宿に関してかしら？なんかトラブルでも起きたのかな？」

〇研究施設のオフィス
益子環「ったく、冗談やないわ・・・」
益子弓香「た、タマ？」
益子環「はっ！姉さん!?」
益子環「も、申し訳ございません。私の怒号、外まで聞こえてしまいましたか？」
益子弓香「だ、大丈夫だよ、多分・・・もしかして合宿の件でなんかあったのかい？」
益子環「はい、実は・・・」
　　環は弓香に激怒の理由等を詳しく話した。それを聞いた弓香は
益子弓香「マジ？つまりあたしとタマの練習用具は設備等はもう届いているけど・・・」
益子環「塁さん、風花さん、夏芽さんの練習用具等が届いていなかったのです・・・」
益子環「注文リストは送りましたけど、向こうの不手際で確認が遅れたとのことでしたのでとりあえず早急に送るよう伝えました」
益子弓香「それ、３人にも伝えたほうがいいね。あとでトラブルになりそうだし・・・」
益子環「そうしましょう。ふぅ・・・なぜこんな時に・・・」

〇空
　　その後、益子姉妹の元に塁、風花、そして夏芽が合流。環は一連の出来事を話した。それを聞いた３人の反応はというと
「え～っ!?」

〇研究施設のオフィス
一山塁「益子姉妹の練習用具や設備は来ているけど・・・」
華山風花「塁とあたしとナッツの練習用具等が届いていなかったのかよ！」
射場夏芽「それで環さんがカンカンだったんですね。で、届く日のめどは立っているんですか？」
益子環「一応、２週間後をめどに送るとの連絡は来ました。合宿に間に合うようにします、とおっしゃっていましたので」