漆黒のデュランダル伝説 ~ただの中二病の俺が勇者に祭りあげられてしまった件~

ウロジ太郎

第2章第3節 『レーヴァテイン死す』(脚本)

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〇黒
  デュランダルの四騎士とは、
  豪炎の(ディ・フラメ)レーヴァテイン
  大地の(ディ・エアデ)ミストルティン
  疾風の(ディ・クヴェレ)バルムンク
  湖水の(ディ・シュトルム )エクスカリバー
  4人の運命の戦士たちである。
  しかし現代に転生した彼らの中には、まだ前世の記憶と力に覚醒していない者も存在する。
  ──『デュランダル 漆黒の書』 第2章 第1節──

〇スーパーの店内
龍場夢來「・・・うっ! なに・・・また、頭が・・・いたい!」
龍場夢來「われちゃいそう・・・にっ!」
只野男志「・・・! すごい熱だ!」
只野男志「突然の激しい頭痛と高熱・・・この症状、まさか!」
帝院令「ご存じなのですか!? さすがはデュランダル様です!」
只野男志「おそらく・・・風邪だ」
帝院令「かぜ・・・? はっ!? 確かに! かぜの力を感じます!」
只野男志「・・・自明のことであろう?」
帝院令「さすがはデュランダル様!」
帝院令「最初から全てを見通しておられたのですね!」
只野男志「ならばなおのこと、ミストルティンの見舞いに急ぎ行くとしよう」
只野男志(確かミスティ、回復魔法も使えるって設定だしね。うんうん)
  夢來は熱に浮かされ、ふらふらしている。
龍場夢來「デュランダル様・・・夢來、なんかヘンだよ。気持ち悪いよぅ」
只野男志「我が背におぶされ。ゆくぞ」

〇商店街
只野男志(とは言ったものの・・・お、重い。 疲れた。体力ない・・・)
帝院令「デュランダル様。代わりましょうか」
龍場夢來「いやぁ! デュランダル様がいぃ。 夢來、丸焼きにされちゃうよぅ」
龍場夢來「おいしく焼けましたー! ってなっちゃうぅ・・・!」
只野男志(わかったよぅ! がんばるよぅ!)
只野男志「よい。これも我の役目よ」
帝院令「なんという慈悲深さ! さすがはデュランダル様です!」

〇商店街
  物陰から痩せたネズミが様子を見ている。
ネズミ「!」
  令が手にした、バナナと肉が入ったスーパーの袋を見て目を輝かせる。
ネズミ「チュ~~~ッ!」

〇商店街
ネズミ「チュ~~~ッ!」
  突進して袋に噛みつく。
帝院令「・・・!? この、ネズミがっ!」
  バシッ!
  と振り払われるネズミ。
ネズミ「チュッ!? チュウゥ!?」
帝院令「畜生め! 今ここで焼き殺してくれる」
只野男志「構うなレーヴァテイン」
只野男志「無駄な力の行使は、闇の勢力を利するだけである」
帝院令「確かに! さすがはデュランダル様!」
只野男志(こいつ・・・さすがって言いたいだけじゃね? botか?)
ネズミ「チュウゥ・・・」
???「おまえ、はらへってるのか?」
ネズミ「・・・チュ?」
グラトニー「おまえの飢餓とオラの暴食。 合体して、パーティーでごちそう喰うぞ」

〇屋敷の門
  帝院家 邸宅
只野男志(で、でっけぇ屋敷~~ッ!)
帝院令「ささやかな、あばら屋ですが」
只野男志「そ、そうか。・・・そうだ。 ミストルティンの具合はどうだ?」
帝院令「だいぶ、回復しているようです。 現在は屋敷の地下秘密基地におります」
只野男志(は? なにその浪漫ワード!)
帝院令「終わりなき聖戦(インフィニティ・クルセイド)に備えて作った施設です」
帝院令「この屋敷も、人払いの結界でおおわれています」
只野男志「それは、心強い」
帝院令「はい。たとえ闇の勢力の最強クラス」
帝院令「恐怖の大王が攻めてきても大丈夫です!」
只野男志(いやー、さすがにそれはダメなフラグ・・・)
只野男志(って、そいつまで実在する流れなの!? ガチで世界滅ぼすやつじゃん!)
只野男志「慢心は慎むのだ。レーヴァテイン」
帝院令「は・・・! 申し訳ありません。 さすがはデュランダル様!」
只野男志「あとな。レーヴァテイン」
只野男志「その”さすがはデュランダル様”というのな」
帝院令「はい?」
只野男志「いちいち言わんでもよい。 お前の気持ちは、しっかりと伝わっている」
只野男志(ちょっとウザくなってきたしな!)
帝院令「! さすがはデュ・・・! はっ!」
只野男志「うむ。わかればよい」
龍場夢來「うぅ・・・デュランダルさま・・・あたま 、いたい。きもちわるい・・・」
只野男志「む。急ぐとしよう。 その、地下秘密基地とやらに」
  そのとき、青く巨大なゲル状のネズミが只野たちめがけて降ってくる。
  グラチュー!
帝院令「!? 闇の勢力か!」
只野男志「あ・・・あぶない!」

〇日本庭園
  ズドォオン
  ゲル状のネズミが門を押し潰し着地する。
ゲル状ネズミ「オラ、はらへったチュー!」
只野男志(なに!? 今度はなにっ!?)
帝院令「何者だ!」
ゲル状ネズミ「オラ、グラトニーチュー!」
只野男志「まさか、暴食の海嘯(かいしょう)グラトニーか!」
グラチュー「パーティーのごちそう、喰いにきたチュー!」
帝院令「・・・パーティー?」
只野男志「予定があるのか?」
帝院令「いえ。まったく」
グラチュー「とぼけるなチュー!」
  グラチューが突進してくる。
帝院令「くっ! 全てを阻む炎の壁よ!」

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コメント

  • 続きが気になるぅ!

  • 男の娘キャラとかいたら楽しみです。偶発的な行動が大きな攻撃になる展開もみたいです

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