AIのアイコ

ぽんたろう

第7話『友達』(脚本)

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〇総合病院
宮森「まさか、入院してる子だったとはな」
花村大河「驚いたよ」
宮森「何で入院してるんだろ」
花村大河「それも聞けたら聞こうかな」
宮森「そうだな」
花村大河「一応お見舞いのもの持って来たけど これあれば平気かな」
宮森「喜ぶって」
花村大河「でも、宮森君に妹がいたから 女子の好きなものとか参考教えてもらって 助かったよ」
宮森「大したことはしてないさ」

〇病院の待合室
花村大河「すみません」
看護師「何でしょう」
花村大河「あ、あの、雪島アイナさんに 面会したいんですが」
花村大河「花村大河っていいます」
看護師「雪島さんにですか?」
看護師「承っています」
看護師「その前に、先生をお呼びするので 少しお待ちください」
花村大河「わかりました。よろしくお願いします」
宮森「話通っててスムーズだったな」
花村大河「良かったよ」
宮森「じゃあ、俺はここで帰るよ」
花村大河「えっ?」
花村大河「せっかくここまで来たのに」
宮森「俺は部外者だし 面会の人数は少ない方がいい」
宮森「それにアイナちゃんと2人の方がいいだろ?」
宮森「アイナちゃん、コミュ障らしいし」
花村大河「確かにそうだけど」
花村大河「こんなにしてもらったのにごめんね」
宮森「気にすんなよ」
宮森「俺たち友達だろ?」
花村大河「友達!?」
宮森「一緒に飯食って、放課後遊びに行って」
宮森「これ友達に決まってんだろ」
花村大河「宮森君、本当にありがとう」
宮森「そうそう。ありがとうって言葉だけで十分さ」
宮森「花村、頑張れよ。じゃあな」
花村大河「またね」
大内加奈子「お待たせ、君が大河君かな?」
大内加奈子「私は雪島アイナさんの主治医大内加奈子です」
花村大河「はい!」
花村大河「花村大河と申します」
花村大河「今日は雪島アイナさんに面会に来ました」
大内加奈子「聞いてた通り、いい子みたいね」
大内加奈子「面会の手続きしてから アイナちゃんに会う前にお話しさせて」
花村大河「分かりました」

〇病院の診察室
大内加奈子「まさか、こんなことになるとは 思わなかったわ」
大内加奈子「最初にAIアプリの試験に参加することを 勧めたのは私なの」
大内加奈子「学生時代の友人がAI開発の研究してて AIになりすます側の人を探してたの」
花村大河「俺は兄が大学でAIの研究してて モニターを勧められました」
大内加奈子「そういうことだったの」
大内加奈子「偶然ってすごいわね」
大内加奈子「じゃあ、アイナちゃんについて お話しさせていただくわ」
花村大河「お願いします」
大内加奈子「あの子は肺や呼吸器系の病気なの」
大内加奈子「それで小学6年生の時から ずっと入院してるわ」
花村大河「そんなに!?」
大内加奈子「ええ」
大内加奈子「だからね」
大内加奈子「特に彼女の病気はストレスとかに 影響されて体調が左右されやすい」
大内加奈子「ちょっとしたことで 呼吸困難にもなったりする」
花村大河「そんなに重いんですか?」
大内加奈子「容体が急変することだってあると 伝えておく」
花村大河「俺なんかが面会して大丈夫なんですか?」
大内加奈子「ええ。体調がいい時は問題ないわよ」
大内加奈子「特に最近は安定している」
大内加奈子「それに、あなたがいた方が ストレス緩和になるかと思って許可したの」
花村大河「俺が?」
大内加奈子「そう」
大内加奈子「あなたとアプリでチャットしてた時の アイナちゃんは毎日楽しそうだったし」
大内加奈子「アプリを始める前に比べたら 体調が良い日が続いたのよ」
大内加奈子「このままアプリが終わってしまったら また以前の彼女に戻ってしまう」
大内加奈子「だから、面会を許可したの」
大内加奈子「それでも、会う覚悟はできてる?」
花村大河「分かりました。責任持って対面します」
大内加奈子「普段通りでいいのよ」
大内加奈子「なぜ、私がまず始めに面会したと思う?」
花村大河「病状の説明?」
大内加奈子「もちろん、それもあるわ」
大内加奈子「一応ね、面接代わりだったの」
大内加奈子「もし、あなたに会って 礼儀とか態度が真摯じゃなかったら ここで帰ってもらおうと思ってた」
大内加奈子「彼女のストレスになるから」
大内加奈子「こちら側から誘ったのに 試すようなことして、ごめんなさいね」
花村大河「いや当然だと思います」
大内加奈子「本当聞いてた通り、真面目で面白い子ね」
花村大河「ところで、俺は合格ですか?」
大内加奈子「アイナちゃんに、会いに行きましょうか」

〇病室
雪島アイナ「お母さん、変じゃないかな?」
雪島千砂「とっても似合ってるわよ」
雪島アイナ「私見て幻滅しないかな」
雪島千砂「大丈夫よ」

〇大きい病院の廊下
大内加奈子「ここよ」
大内加奈子「なるべく、普通に接してあげてね」
花村大河「はい」
大内加奈子「まずは私から入るから」

〇病室
雪島アイナ「来た」
雪島アイナ「どうしよう」
雪島千砂「どうぞ」
雪島アイナ「お母さん!」
「失礼します」
雪島アイナ「なんだ、加奈子先生か」
大内加奈子「連れて来たわよ」
雪島アイナ「はい」

〇大きい病院の廊下
花村大河「緊張する」

〇病室
大内加奈子「今日はオシャレしてるのね」
大内加奈子「きっと大河君も喜ぶわよ」
雪島アイナ「だったらいいな」
大内加奈子「面会は30分ね」
雪島アイナ「わかってます」
大内加奈子「体調が悪くなったら、すぐに私を呼ぶこと」
大内加奈子「わかったかな?」
雪島アイナ「子供じゃないんだから分かってるよ」
大内加奈子「じゃあ、呼ぶわね」
大内加奈子「お母さんも外に出ましょうか」
雪島千砂「はい」
雪島アイナ「どんな人だろう」

〇大きい病院の廊下
花村大河「こんにちは」
花村大河「私、花村大河と言います 雪島アイナさんに面会に来ました」
雪島千砂「こんにちは」
雪島千砂「アイナの母です」
雪島千砂「花村さん、今日は娘をよろしくお願いします」
花村大河「こちらこそ」

〇病室
雪島アイナ「ど、どうぞ」
「失礼します」
雪島アイナ「・・・・・・」
花村大河「ヤマダこと花村大河です」
雪島アイナ「アイコこと雪島アイナです」

〇大きい病院の廊下
雪島千砂「どうやら、大丈夫そうですね」
大内加奈子「ええ」
雪島千砂「これがきっかけになって アイナの生きる希望になって」
雪島千砂「1日でも長く生きてくれればいいんですが」
大内加奈子「ええ」

次のエピソード:第8話『現実』

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