令嬢は戦隊ヒロインがお好きで?(脚本)
〇研究施設の玄関前
高徳寺ふみ奈「地図で示されていたのはこの施設でしたわね。ここの地下に来てほしいとありましたわね」
高徳寺ふみ奈「変身ブレスレット、良し」
「お、来たね・・・」
二木アゲハ「待ってたよ、お嬢!」
高徳寺ふみ奈「先輩、いらしてたのですね」
二木アゲハ「へへっ、行こうか。おいで、ふみ奈嬢!」
高徳寺ふみ奈「はいっ。というかふみ奈嬢と呼ばれるとて、照れますね・・・」
二木アゲハ「ごめんごめん・・・」
〇研究所の中
二木アゲハ「さ、着いたよ」
高徳寺ふみ奈「ここが先輩が加入している戦隊の拠点・・・すごい場所ですわ!」
高徳寺ふみ奈「!?あの書斎の本は・・・」
ふみ奈が手に取ったのは籠原博士の著書である。それを読んだ彼女の反応は
高徳寺ふみ奈「悪人や怪人がいなくてもやれる戦隊ヒロイン・・・私もこのメンバーに選ばれたということですか?」
二木アゲハ「そ、そういうこと!これで4人目ね!」
高徳寺ふみ奈「あ、ありがとうございます!」
高徳寺ふみ奈(どんなヒロインになるかイメージを膨らませておきましょう)
AINA「おはようございます、アゲハ。ふみ奈もお越しいただきありがとうございます」
高徳寺ふみ奈「ごきげんよう、こちらこそ」
二木アゲハ「おっ、AINAっち起きたんだ~大丈夫?」
AINA「動作、システム共に異常なしです。お気遣いいただきありがとうございます」
AINA「改めて、今日はわざわざありがとうございます。高徳寺ふみ奈さん。ブレスレットは・・・」
高徳寺ふみ奈「こちらにございます。で、変身方法を知りたいのですがどうすれば?」
AINA「それなら、こちらの本に・・・」
二木アゲハ「待った!今回は私が見本を見せてあげようかなと思うけどいかがかな?AINAっちとふみ奈嬢」
AINA「ふぅ、分かりました。よろしくお願いします」
高徳寺ふみ奈「ありがとうございます、先輩」
二木アゲハ「良いっていいって。では・・・」
二木アゲハ「交響転身!二木アゲハ、ビートアップ!」
〇キラキラ
〇研究所の中
ビートコバルト「たゆかう水の響き、ビートコバルト!」
高徳寺ふみ奈「──!!!!」
ビートコバルト「どう?お嬢。こうやって変身するんだよ」
ビートコバルト「って、あれ!?お嬢、大丈夫!?」
高徳寺ふみ奈「はっ!申し訳ございません・・・なるほど、このような変身方法なのですね」
高徳寺ふみ奈「なるほどなるほど・・・やってみます!」
ビートコバルト「お、やってみる?え~と、これをこうして・・・そう、そんな感じ!」
AINA(アゲハ、素晴らしいです。ここまでなるとは・・・)
一通り変身方法を理解したふみ奈は早速変身した。
高徳寺ふみ奈「──では・・・」
高徳寺ふみ奈「交響転身!高徳寺ふみ奈、ビートアップ!」
〇キラキラ
〇研究所の中
ビートハーブ「安らぎが香りし響き、ビートハーブ!」
ビートハーブ「ああ、やりましたわ!ついに・・・ついに私も戦隊ヒロインに変身しましたわ!!」
AINA「気に入ってくれたようですね」
ビートコバルト「お嬢、やったじゃん!これであなたも戦隊の仲間入りだよ!」
2人が大喜びしていた時
籠原ことり「はぁ、はぁ・・・間に合ったぁ・・・」
鴨川黄奈美「お待たせしました。新メンバーが見つかったのは本当ですか?」
ビートコバルト「もちろんですとも!こちらに・・・じゃ~ん!」
ビートハーブ「ごきげんよう」
「お~~~~~!!」
鴨川黄奈美「新メンバー・・・」
籠原ことり「緑!?」
AINA「はい。ビートハーブこと高徳寺ふみ奈20歳、大学生です」
籠原ことり「す、すごいの来たなぁ・・・」
鴨川黄奈美「その方、確か大学は私立明星学園大学でしたね。理工学部が有名な大学で私の勤務している高校のOBもかなりいたような・・・」
籠原ことり「なるほど・・・」
ビートコバルト「お、ピヨっちにきなみん先生も来たんだ」
鴨川黄奈美「アゲハさん、来ていたんですね」
ビートコバルト「ふみ奈嬢が戦隊ヒロインになりたい!なんて言い出してね。あたしの職場でバイトしていたっけ紹介しようと思って・・・」
籠原ことり「そうだったんだ!」
鴨川黄奈美「わざわざありがとうございます。高徳寺家の令嬢がまさか二木さんの職場でアルバイトしていたとは・・・」
ビートハーブ「はい、体力面の不安をリカバリーしたいと思いまして、ツバメ運輸でアルバイトをさせていただいていました」
籠原ことり「そうなんだ。あ、自己紹介がまだだったわね。私、籠原ことり。こちらは鴨川黄奈美さん」
軽くではあるが自己紹介を済ませた後、ことりは父親の著書を持ってきた。
鴨川黄奈美「籠原博士の著書でしたね、それ」
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