先生もつらいよ(脚本)
〇事務所
ビートフルーティアこと鴨川黄奈美26歳、私立皇上高校の教員である。
人徳、説得力の高さで生徒や他の教員からの信頼も厚い。
だが、そんな彼女でも悩みがあるもので・・・
鴨川黄奈美「ふぇ~~、つ、疲れたぁ~・・・今月は色々と大変だなぁ。顧問をしているバスケットボール部の全国大会もあるでしょう」
鴨川黄奈美「それに中間テスト、職員会議などなど・・・もうしんどいったらないわ・・・でも、弱音は吐けないわね」
〇図書館
鴨川黄奈美「はぁ、そういえばうちの学校って確か来週に他校との交流会が予定されていて今年の引率、私だったわね・・・」
鴨川黄奈美「戦隊ヒロインを見つけられるいい機会になりそうだし、やるからにはいいものにしたいわね」
その時、携帯に着信が入った。
鴨川黄奈美「おっと、ここではマズイわ・・・場所を変えて・・・」
鴨川黄奈美「はい、もしもし・・・」
鴨川黄奈美「ええ、その件は承知していますけど・・・」
鴨川黄奈美「そ、そうなんですか?分かりました・・・気をつけます・・・」
鴨川黄奈美「かなり癖のある生徒がいるって・・・ま、マジかぁ・・・引率私と経験豊富な先生の2人だけど大丈夫かな?」
〇ハイテクな学校
不安いっぱいで迎えた交流会当日・・・
鴨川黄奈美(ここが今回交流会でお世話になる私立青城女学院高校ね・・・かなりのお嬢様学校で理系重視だったわね)
鴨川黄奈美(あ、そろそろ時間だわ。さて、良いメンバー見つけるわよ!)
〇おしゃれな食堂
交流会の真っ只中・・・
鴨川黄奈美「かなり盛り上がっているわね・・・場の雰囲気を壊さないように慎重にいかなきゃ」
鴨川黄奈美「ん?あの隅の方にいる生徒は・・・」
黄奈美が部屋の隅に目をやると
沖浜日南「ちっ、なんであーしがこれに参加しなきゃいけねーんだよ・・・」
鴨川黄奈美「あの子、青城の生徒さんよね?なんか文句をブツブツ言っているけど、そうなるようなことあったかしら?」
輪から離れたところにいたのは情報科学研究科2年、沖浜日南(おきはまひな)17歳。
成績は常にトップクラスで文武両道だが、他の人には言えないことを隠していて、輪の中に入るのをずっと拒んでいるようだ。
沖浜日南(──!)
鴨川黄奈美「去っていった・・・何だったのかしら、あの子」
〇ハイテクな学校
交流会終了後・・・
鴨川黄奈美「本日はどうもありがとうございました!」
鴨川黄奈美(ふう、やっと終わったわ・・・けど、あの子いったい何だったのかしら?交流会であんな感じになって・・・)
〇開けた交差点
鴨川黄奈美「報告書の作成をしたらこんな時間までかかっちゃったわ・・・」
と、近くの公園のベンチに目をやると見覚えのある人物がいた。
鴨川黄奈美「!!あれは・・・」
〇公園のベンチ
沖浜日南(あーしが戦隊ヒロインになるなんて誰も信じてもらえないよな・・・こんな自分が戦隊ヒロインできるのかな・・・)
「こんなところで何してるの?」
沖浜日南「!?誰だ!って、アンタは・・・」
沖浜日南「皇上の黄奈美先生じゃないすか・・・なんか用です?」
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