ルーリァンティア 刻限の歌姫と七虹の舞姫

輝月レイヤ

第10話「再会」(脚本)

ルーリァンティア 刻限の歌姫と七虹の舞姫

輝月レイヤ

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〇おしゃれな教室
  ナハトとラレシィエンヌの2人が特進科に編入して、数日が過ぎた──
  ここ数日で二人はスッカリ、新しいクラスに馴染んだ。
ナハト「しかし驚いたな」
ラレシィエンヌ「何がですか?」
ナハト「特進科のクラスメイト全員が能力【スキル】持ちだって事だよ」
ラレシィエンヌ「それは私も驚きましたよ」
ユエ「そんなに驚くことじゃないですよ」
ナハト「いや──能力【スキル】持ちだということだけでも凄いことだよ」
ラレシィエンヌ「ユエさんの能力【スキル】は何ですか?」
ユエ「・・・」
ユエ「──いずれわかりますわ・・・」
ユエ「それではまた明日」
ナハト(何で答えるまでに間が空いたんだ?)

〇ファンタジーの学園
  その日の夕方、下校途中にて──
ナハト「今日も1日、無事に乗り切ったな」
ラレシィエンヌ「そうですよね。編入したての時は大変でしたよね」
ナハト「・・・うぅ。思い出させないでくれ──」
ラレシィエンヌ「あ!・・・すみません」
  編入して間もない日、二人は他生徒達に話しかけられた。
  かなりの人数に──
ナハト「まぁとりあえず、今は家に帰ろう」
ラレシィエンヌ「そうですね」
ナハト「それじゃまた明日」
ラレシィエンヌ「はい。また明日」
  二人は互いの家の帰路についた

〇洋館の玄関ホール
  ナハト、自宅にて──
ナハト「帰ったよ〜・・・」
ナハト「え・・・な・・・何!?」
ナハト「うわ!?」
ミシェラ「大丈夫だったナハト!?」
ナハト「ちょ!?・・・いきなり飛びつかないでよ母さん──」
ミシェラ「ご・・・ごめんなさい──」
ミシェラ「でも・・・心配だったのよ・・・」
ナハト「心配だったって、いったい何を──」
  ヒュルステイン大公
  『お前の特進科生活だ、ナハト』
ヒュルステイン大公「おかえりナハト」
ナハト「ただいま父さん」
ミシェラ「それで・・・どうだったの?特進科生活は?」
ナハト「特に問題は無いよ」
ナハト「まぁ・・・強いて言うなら──」
ミシェラ「?」
ナハト「不思議な少女だなぁ・・・て思う女の子が居たよ」
ヒュルステイン大公「何!?彼女か!?彼女が出来たのか!?」
ナハト「違うよ!?」
ナハト「ただ本当に不思議だなぁ・・・て思う女の子なんだ」
ナハト「名前は『ユエ』て子なんだけど──」
ミシェラ「ユエ?・・・どっかで聴いたことがある名前ね──」
ミシェラ「うーん。どこだったかしら・・・」
ナハト「俺もどっかで会ったことのあるような感じがしたんだ」
ヒュルステイン大公「まぁ二人とも。その話はあとにして、今は夕食でもしようではないか」
ミシェラ「それもそうね。そうしましょう」
ナハト「わかったよ、父さん」

〇綺麗な図書館
  後日、学園内の図書室にて──
ナハト「・・・とこのようにすれば、この数式は解けるよ」
ユエ「凄いですねナハトは──。こんな難しい問題をたった数秒で解けるなんて──」
ラレシィエンヌ「勉強も出来て、運動も出来る。・・・これはモテますね」
  特進科に入る前からそうだったが、ナハトはさらにモテ続けて居た。
ナハト「はぁ~またか・・・」
ナハト「仕方ない」
ナハト「二人とも、俺の手を握ってくれないか」
ユエ「わかりました」
ラレシィエンヌ「はい」
ナハト「それじゃ・・・行くよ!」
  ナハトは2人を連れて瞬間移動した

〇上官の部屋
グリーグ・ペルギュント「いやぁ・・・何もない日って、こんなにも気持ちいいのか──」
ナハト「到着──」
ナハト「二人とも、大丈夫?」
ラレシィエンヌ「私は大丈夫」
ユエ「私も大丈夫です」
ナハト「グリーグさん。また部屋借りますね」
グリーグ・ペルギュント「・・・」
グリーグ・ペルギュント「・・・」

〇ファンタジー世界
  グリーグ
  『何で皆僕の家を使おうとするんだぁ〜!!』

〇城の会議室
  グリーグ自宅、別室にて──
アイネ「あらナハト。何故ここに?」
ナハト「ちょっとね。学園から逃げてきた」
アイネ「逃げてきた?」
クライネ「あ!もしかしてまた?」
ナハト「そうなんだよ・・・」
アイネ「まぁナハトはあの一件以来、モテまくっているからね──」
クライネ「ナハトとニュイそれぞれでね」
ナハト「うぅ・・・」
ラレシィエンヌ「ところで何故御二人はここに?」
アイネ「それは、もう次期開かれる『闘技大会』の下準備をしていたのよ」
クライネ「私達はその実行委員なの」
ラレシィエンヌ「そうなんですね」
アイネ「ところで、学業の方は大丈夫なの?」
ユエ「それは大丈夫です。先生には自主学習するので・・・と、伝えてあるので──」
クライネ「あら?貴女・・・何処かで・・・」
ユエ「!?」
クライネ「・・・うーん。思い出せない」
ユエ「ほぅ──」
アイネ「まぁルリュカ先生ならわかってくれるとは思うけど──」
アイネ「ならいっそのこと、私達の手伝いでもしていく」
ナハト「そうさせてもらうよ姉さん達」
ラレシィエンヌ「・・・」
ユエ「どうしたのですか?ラレシィエンヌ」
ラレシィエンヌ「いや──。何だかこの姉弟、本当に仲が良いんだなぁ・・・て思って」
ユエ「そうなのよ。あの姉弟は昔から仲が良いのよ」
ラレシィエンヌ「ん?・・・何故貴女がそんな事を言うのですか?・・・まるで昔からあの三人を知っているような言い方──」
ユエ「あ!?・・・いや──」
ユエ「オホホホ──」
ラレシィエンヌ「?」

〇教会の控室
  それから数日後、闘技大会が開かれることとなり、今日はその大会前日の話し合いをしていた。
  闘技大会は王族も関わることなので、話し合いの場には代表としてアンジュが列席していた
アンジュ「ところで、学園からは誰が出場するのですか?」
ナハト「俺が出るよ」
アンジュ「ナハトが出るのですか──」
ナハト「そうなんだよ」
アイネ「出なくてはならなくなった・・・ていうのが正しいかな」
アンジュ「というと?」

〇大教室
  数日前──、大会実行委員会議にて
  実行委員長
  『・・・というわけなんだ。満場一致で君にオルフォード王立学園代表として出てほしいんだ』
ナハト「え!?俺ですか!?」
ナハト「・・・で・・・でも──」
アイネ「でももないでしょ!」
クライネ「出なさーいナハト」
  二人は詰め寄り、ナハトにしかわからない凄い形相で訴えた
ナハト「ひぃ!?」
ナハト「うぅ・・・。わ・・・わかったよ、姉さん」
  実行委員長
  『ナハト様もあの二人には逆らえないんだなぁ──』

〇教会の控室
ナハト「──という感じで俺が出ることになったんだ・・・」
アンジュ「それはそれは・・・。大変でしたね」
ナハト「うぅ・・・」
ナハト(あの時の姉さん達の顔・・・怖かった──)
アイネ「そして最後の締のライブはニュイとして出るんです」
ナハト「闘技大会に出場して、終いには締めのライブでニュイとして歌わなきゃいけない」
ナハト「絶対疲れるよ・・・」
アンジュ「そ・・・それは本当に大変ですね」
ナハト「はぁ~・・・」

〇近未来の闘技場
  闘技大会当日──
  大会実況者
  『さぁ今年もやってまいりましたこの日が。』
  大会実況者
  『そう闘技大会が』
  大会実況者
  『お集まりの皆様、楽しみでしたか?』
  大会実況者
  『さて・・・、この大会は実況──』
  マッセ・カタリ
  『マッセ・カタリと』
アルマ・G・アリア「解説のアルマ・G・アリアがお送りするぜ!」
  観客
  『アルマさんだ!!』
アルマ・G・アリア「あはは!!どうも」
  マッセ・カタリ
  『さてアルマさん。気になる出場者はいらっしゃいますか?』
アルマ・G・アリア「そりゃあいるわ」
  マッセ・カタリ
  『誰ですか?』
アルマ・G・アリア「決まっているでしょ──」
アルマ・G・アリア「私と締めのライブでデュエットするニュイ様だー!」
  観客達の声が会場内のみならず、外まで聴こえていた。

〇劇場の楽屋
ナハト「・・・アルマさん──」
ナハト「場を盛り上げてくれるのはいいけど──」
ナハト「緊張するから程々にしてぇ・・・」
ナハト「はぁ~・・・。会場にいくか──」

〇近未来の通路
  ナハトが会場に行く道中にて──
ナハト「うぅ・・・。緊張してきた──」
ナハト「ん?あれは・・・」
セレーネ「・・・」
ナハト「そこの君」
セレーネ「!?」
ナハト「君も出場者かい?」
セレーネ「そうだが──」
ナハト「オレはナハト」
ナハト「お互いベストを尽くそう」
ナハト「それじゃ会場で」
セレーネ「・・・」
セレーネ「あいも変わらずですね──」
セレーネ「『御主人様』」

〇諜報機関
  一方その頃監視室にて
ミシェラ「まさかあの子は──」
  アリュシオーネ
  『どうしたのですかミシェラ様?いきなり連絡なんて──』
ミシェラ「今すぐ第8通路に行って」
  アリュシオーネ
  『何故ですか?』
ミシェラ「そこに一番近いのは貴女だから」
  アリュシオーネ
  『わかりました。でも・・・どうしてそこに行かなければ──』
ミシェラ「行けばわかるから、サッサと行きなさい!!」
  アリュシオーネ
  『わかりました。すぐ向かいます』
  アリュシオーネ
  『そんなに怒鳴らなくても──』
ミシェラ「・・・」
ミシェラ「まさか・・・生きていたなんて──」

〇近未来の通路
  第8通路にて
セレーネ「・・・」
アリュシオーネ「そこの者止まりなさい」
セレーネ「・・・」
アリュシオーネ「貴女は何者ですか?」
セレーネ「・・・」
セレーネ「私のこの顔を見て思い出さないですか?」
アリュシオーネ「いったい何を言って──」
アリュシオーネ「あ!?」
アリュシオーネ「貴女は!?」
セレーネ「お久しぶりですね」
セレーネ「アリュシオーネ・・・様!!」
アリュシオーネ「何!?」
アリュシオーネ「う!?」
  アリュシオーネは一瞬の出来事に対応できず、彼女からの攻撃を防ぎきれずにその場に倒れてしまった。
セレーネ「・・・貴女の『フェニックス』いただきますね」
  アリュシオーネ
  『いったい何を──』
  アリュシオーネ
  『!?』
  アリュシオーネ
  『あぁぁ!?』
  アリュシオーネはフェニックスを奪われたせいで、今まで感じてこなかった程の痛みが押し寄せてきた
セレーネ「どうですか?フェニックスを奪われたせいで瞬時に癒えない傷の痛みは?」
  アリュシオーネ
  『・・・』
セレーネ「・・・気絶しましたか──」
セレーネ「まぁいいでしょう」
セレーネ「先を急ぎましょうか」
  セレーネ
  『私以外の歌姫(ディーヴァ)を滅ぼす為に──』
  次回に続く──

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