8/オージュ・ウォゲは損する見た目を行く(脚本)
〇空
エルム・ナキュ「あのねぇ〜 オージュの昔の見た目はねぇ〜‥‥‥」
〇商店街の飲食店
エルム・ナキュ「お父さんに気に入られるように 調整したものなんだよぉ」
エルム・ナキュ「目はカラコンを入れて大きく 見せてたんだよぉ」
オージュ・ウォゲ「『無難な優等生』っぽく 見せてたんだよ」
編集担当「えぇ‥‥‥?」
オージュ・ウォゲ「それをやめだしたのは、10代半ば頃かなぁ」
エルム・ナキュ「当時、オージュが急に つるっぱげ に なったからビックリしたよ(笑)」
若いオージュ「部屋に落ちてる己の抜け毛、に加えて 陰毛まで落ちるようになってきた事に 耐えられなくなってな‥‥‥」
若いオージュ「全身脱毛した」
オージュ・ウォゲ「人の抜け毛を見るのや集めるのは 好きなんだがな」
((しれっと変な性癖 曝露した‥‥‥))
エルム・ナキュ「あ。じゃあ 担当ちゃん 今度“イケメン版オージュ”見てみる?」
編集担当「はい‥‥‥?」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥あぁ。あの日が近いからか」
エルム・ナキュ「あのね、今度 知り合いの作家さんの 結婚式があるんだよね」
オージュ・ウォゲ「で、余興として「火魔法でも出せや」と 私もお呼ばれされていてな」
オージュ・ウォゲ「この通常の姿で行くと縁起が悪そうだから、 イケメン版で行こうと思っていて」
編集担当「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
編集担当「ナキュ先生のお知り合いの作家さんの 結婚式に私を誘わずに ソイツは誘うの?」
エルム・ナキュ「はわぁ!!!!」
エルム・ナキュ「いや、だって「編集ちゃん忙しいかな」 と思って!」
エルム・ナキュ「オージュなんか、ヒマそうだから 安易に誘っただけだよ!」
編集担当「私も‥‥‥行くもん、行けるもん‥‥‥」
エルム・ナキュ「よぉし、じゃあ 行こぉ〜」
オージュ・ウォゲ「じゃ、私は行かなくてもいい?」
エルム・ナキュ「来てよぉ!」
〇木の上
── んで、当日。
〇結婚式場の前
エルム・ナキュ「でさぁ、次の展開で『はじめてのおつかい』 みたいな事するんだけどぉ〜‥‥‥」
オージュ・ウォゲ「よぉ」
エルム・ナキュ「お〜。その状態のオージュ久々ぁ〜」
編集担当「誰だぁーーー!!!!!!!」
オージュ・ウォゲ「ヅラ着けてカラコン入れて、 しばらく陽の下に出ないようにして 色白に戻しただけだよ」
編集担当「いやいや、それだけで そうなる‥‥‥?」
編集担当「あいつ、他の人をココに来させたのでは?」
エルム・ナキュ「オージュ、私には劣るけど パーツの位置や形は いい方なんだよぉ」
オージュ・ウォゲ「にしても、久しぶりの前髪‥‥‥うざいな」
編集担当「‥‥‥‥‥」
オージュ・ウォゲ「おい、どうした。顔が赤いぞ」
オージュ・ウォゲ「私がこんな知的爽やかイケメンに 変装してくるとは思わなんだろう?」
オージュ・ウォゲ「ナキュから乗り換えても いいぜ?」
オージュ・ウォゲ「美しいお前と釣り合うように なるべく この姿でいるようには 努めてやろう」
編集担当「バカじゃないの! この悪趣味ハゲ!」
エルム・ナキュ「ね? この性格と口の悪さは オージュでしょ?」
オージュ・ウォゲ「銭ゲバが、真っ赤になって茹でダコに なってらぁwww」
((あ。オージュだ‥‥‥))
〇教会の中
神父「ソレデワァ、シンロォ シンぷー」
神父「ゴッドの前デェー 愛を誓イマクリマスカァ?」
「YES I do.」
編集担当「私たちも‥‥‥ねぇ?」
エルム・ナキュ「は、恥ずかしいから 近親者のみでね‥‥‥」
オージュ・ウォゲ「ウェディングケーキ、盛大に燃やして 盛り上げてやるよ」
編集担当「お前なんざ 呼ばねぇよ」
シルエット「あ、あそこの席のイケメンは なんぞ‥‥‥?」
モブ子「見て‥‥‥あの腕のスジ、かっこよ‥‥‥」
〇結婚式場の階段
神父「シンロォ、しんぷぅ〜 おめぇ〜」
オージュ・ウォゲ「それでは、お二人の新たな門出を祝い‥‥‥ その幸福が永久に続くようにと」
オージュ・ウォゲ「僭越ながら、不死鳥を飛ばさせて いただこうかと」
オージュ・ウォゲ「はぁい! 燃え盛る二人の愛を体現したかのような フェニックゥス!!!!!」
編集担当「アレ、本当にフェニックスなの?」
エルム・ナキュ「炎を鳥の形にして飛ばしてるだけだよ〜」
モブ子「や、ヤバイ イケメンがいるぅ‥‥‥」
モブ子「ガッ゙ゴイ゙イ゙‥‥‥」
モブ子「ねぇ、あそこの長髪の人もカッコイイ〜!」
担当は ナキュにくっつきながら
小娘共を 威嚇した!▼
オージュ・ウォゲ「子だくさんになりたいそうですので、 炎のヒヨコちゃんもどうぞ〜🐥」
〇結婚式場の前
オージュ・ウォゲ「‥‥‥1年ぶんの愛想をふりまいた気がする」
エルム・ナキュ「おつおつオージュぅ〜 めっちゃ めでたかった〜♫」
???「あのぉ‥‥‥」
モブ子「フェニックスの御方、普段はどこで 何をなさっている方なのでしょう‥‥‥?」
オージュ・ウォゲ「普段はギルドで魔物討伐の依頼を 受けてたりしている魔道士をしています」
モブ子「じゃあ、ギルドに行けば会えます‥‥‥か?」
オージュ・ウォゲ「運が良ければ‥‥‥ですねぇ」
〇結婚式場の前
エルム・ナキュ「その状態でギルドにいる事 1回もないじゃん」
オージュ・ウォゲ「声と身長で普段の私を見つけられない のなら、それまでの奴だったという事よ」
オージュ・ウォゲ「コッチの方の外見で興味を持たれても、 普段の方も愛してくれなきゃ私は嫌だぞ」
編集担当「あんた、その見た目のほうが 人生 得じゃないの?」
編集担当「誠実に見えるし モテるし、 いいことづくめ じゃない」
オージュ・ウォゲ「父親みたいなことを言うな」
オージュ・ウォゲ「ウザったい髪も嫌だし、カラコンもしんどいんだよ」
オージュ・ウォゲ「確かに、あっちの見た目だと 怖がられたり泣かれたり 来店拒否されたりと 損は多いけどな」
編集担当「損が多いじゃない‥‥‥」
オージュ・ウォゲ「あっちの方が“私”らしいだろう?」
オージュ・ウォゲ「性格に合ってるし、それに‥‥‥」
オージュ・ウォゲ「今日のお前の『私への罵倒具合』が なんだかヌルくて 寂しいぞ‥‥‥」
オージュ・ウォゲ「この顔じゃ、本気で喋ってくれないのか?」
編集担当「うぉおい、近いっ!」
オージュ・ウォゲ「なんだよ、まぁた 顔を真っ赤にしやがって」
オージュ・ウォゲ「ふ‥‥‥ 本当は可愛い奴なんだな‥‥‥」
エルム・ナキュ「オ〜ジュぅ〜〜 これ以上やると、頭蓋を割るよぉ〜」
オージュ・ウォゲ「やだぁ〜〜⭐」
〇結婚式場前の広場
── 後日。
〇怪しげな酒場
冒険者「お嬢さん、どなたか お探しで?」
モブ子「炎で鳥を作って飛ばしたりできるほどの 魔道士さんを探しているのですが」
冒険者「ウチで言うと〜‥‥‥ あそこの3人になるけど」
冒険者「どうです?」
モブ子「ん‥‥‥探している人ではないですね」
オージュ・ウォゲ「お嬢さん」
オージュ・ウォゲ「探している人は、もしかしたら 隣町のギルドにいるかもしれませんよ」
オージュ・ウォゲ「今、あっちのギルドでは魔道士の給料 10%UP中だからねぇ」
モブ子「なるほど‥‥‥わかりました ありがとうございます!」
冒険者「でも、あっちに炎で形成できるレベルの人 いたかなぁ」
エルム・ナキュ「イヂワルだなぁ、このハゲは」
オージュ・ウォゲ「声で気付かなかったんだぞ じゃあ、失格だろ」
エルム・ナキュ「『失格』って💧」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「でもさ、オージュ 楽しそうだよね」
エルム・ナキュ「ハゲて悪趣味全開になってから、 ずっとゴキゲンでさ」
オージュ・ウォゲ「ハゲたんじゃなくて『脱毛した』、ね」
エルム・ナキュ「私は こっちのオージュの方が好きだよ」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥‥」
オージュ・ウォゲ「あっそう」
エルム・ナキュ「こんな君と隣に並んだ時、対比効果で 私が より美しく見えるっ!」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥‥‥‥」
〇西洋の城
〇刑務所の牢屋
オージュ・ウォゲ「ちなみに、この変装は 『お1人様2つまで』な買い物の時に 便利なんだよ」
オージュ・ウォゲ「別人のフリして また買える〜」
見張り兵「せ、せこっ‥‥‥」
お久し更新わぁい!!って…
幼少期とルックス別人の理由が明らかに!!(爆)
しかし…やっぱりいつもの先生が可愛いしカッコいい…!
と思っていたら神父適当過ぎて噴き出しました!!www
ゴッドの前www
そしてフェニックス派手ぇ!!!お疲れ様でございます!!素晴らしい作画労力!コレはやる気が逃げるヤツだ!!(笑)
普段の私を愛してくれなきゃヤな先生に不死鳥並みに萌え滾りましたwwww
久しぶりの更新お疲れ様です!!!!表紙が謎すぎました!!!WW気合がWWすごいWW
思い出してみれば、あの絵の右隅にいた方でしたね……お前だったのか🙏
二次元でしか許されない『んなわきゃない変装』好物です😋
ナキュ嫁さんと楽しそうで何よりでした。めちゃくちゃ攻めますやん……😋
ラスト、育ちがいいはずなのにセコイ買い方する!!!四六時中、先生にツッコミ入れてるであろう見張り君乙すぎる…