第7話「副隊長達の休日と災いの前兆」(脚本)
〇城の会議室
これは、ある日の物語──
クロード・ゴリウォーグ「今日、副隊長達に集まってもらったのは他でもない」
聖響騎士団・聖水隊・副隊長のクロードは、何やら真剣な顔で話し始めた
クロード・ゴリウォーグ「・・・」
クロード・ゴリウォーグ「今日は休日だぁぁぁ!羽目を外すぞぉぉぉ!」
副隊長全員
『おぉぉ!!』
グリーグ・ペルギュント「・・・」
グリーグ・ペルギュント「あの──」
エリーゼ・ルートヴィッヒ「どうしたのグリーグ?」
グリーグ・ペルギュント「何で集まる時に必ず僕の家なんですか?」
クロード・ゴリウォーグ「だって君の家──」
〇ファンタジー世界
クロード
『こんなだから──』
グリーグ
『いやこんなだからって、僕の家じゃなくても!』
グリーグ
『あ!そうだ。ナハトの家でも良かったんじゃ──』
クロード
『・・・いやぁナハトの家は──』
〇お化け屋敷
クロード
『あんなだし──』
グリーグ
『あぁ確かに、あそこには行けないな──』
〇城の会議室
ステラ・トゥインクル「私、あそこに行く時、怖くて未だに体が震えちゃいます──」
クロード・ゴリウォーグ「それにあそこは、既に聖闇隊の本拠地だし──」
シャディ・イヴェール「ちょっと待て──」
クロード・ゴリウォーグ「?」
グリーグ・ペルギュント「?」
シャディ・イヴェール「お前達二人・・・ナハト様を呼び捨てにしたな?」
クロード・ゴリウォーグ「だってナハトに『そう呼んでもいいですよ』・・・て、言われたし」
グリーグ・ペルギュント「僕もそう言われました」
グリーグ・ペルギュント「それがどうかしたのか?」
シャディ・イヴェール「どうしたもこうしたもない!ナハト様を呼び捨てにするな!」
フレデリック・エチュード「そう怒るなシャディ」
シャディ・イヴェール「し・・・しかし──」
フレデリック・エチュード「シャディ、お前・・・」
シャディ・イヴェール「な・・・何だ?」
フレデリック・エチュード「好きな『男の子』が呼び捨てにされるのが嫌なだけじゃないか?」
シャディ・イヴェール「はひゃ!?」
シャディ・イヴェール「そ・・・そそそ、そんなわけない・・・だろ──」
クレイン・ケークウォーク「ハハ!微笑ましいな」
フレデリック・エチュード「クレインお前もだぞ」
クレイン・ケークウォーク「何がだ?」
フレデリック・エチュード「ファム様の事、好きなんだろ?」
クレイン・ケークウォーク「な!?」
クロード・ゴリウォーグ「そうだぞクレイン。早く私に孫を見せてくれ」
クレイン・ケークウォーク「ちょ!?父さん──。俺とファム様はそこまで行ってない──」
マルス・レ・プラネット「そこまで行ってないとはどういう意味だ?」
ユーリ・ポロヴェッツ「あ~らやだぁ~!マルスちゃん。そんな事、聞いちゃ──」
ユーリ・ポロヴェッツ「だ」
ユーリ・ポロヴェッツ「だ・め」
ユーリ・ポロヴェッツ「だ・め・よ!」
マルス・レ・プラネット「わ・・・わかったから、そんなに近づくな──」
クロード・ゴリウォーグ「それじゃ各々休日を楽しむように」
クロード・ゴリウォーグ「解散」
〇洋館の一室
シャディの休日の場合──
シャディ・イヴェール「ミシェラ様、例のものをお持ちしました」
ミシェラ「ありがとう」
ミシェラ「では早速拝見・・・」
ミシェラ「・・・」
ミシェラ「よく撮れてるじゃない」
ミシェラ「『ナハト』の写真」
シャディ・イヴェール「ですよね!」
ミシェラ「次もよろしくね」
シャディ・イヴェール「任せてください!」
──完全に親バカとストーカーである
〇牧場
エリーゼの休日の場合──
マリ・クズノハ「よしよし。みんな元気ね」
エリーゼ・ルートヴィッヒ「馬と仲良くしているマリ様、可愛い!」
ちっちゃくて可愛いマリを愛でていた──
〇道場
クロードの休日の場合──
クロード・ゴリウォーグ「そこ!!」
シュイ・ランファ「何のこれしき!!」
クロード・ゴリウォーグ「避けられた!?」
シュイ・ランファ「隙あり!!」
クロード・ゴリウォーグ「しま・・・」
シュイ・ランファ「危ない!?」
シュイは倒れそうになったクロードの手を素早く握り、寸前で倒れるのを防いだ
クロード・ゴリウォーグ「・・・住まないシュイ──」
シュイ・ランファ「いえいえ・・・こちらこそすみません──」
日々の修行に明け暮れていた──
〇美しい草原
クレインの休日の場合──
クレイン・ケークウォーク「ファム様。今日は何処に行きましょうか?」
ファム・ティターニア「貴方となら何処へでも──」
クレイン・ケークウォーク「わかりました!」
ファムとデートしていた──
〇鍛冶屋
マルスの休日の場合──
マルス・レ・プラネット「アレイスターさん。剣の手入れ、お願いします」
アレイスター・ニューワルド「マルス、来ていたんだね」
マルス・レ・プラネット「いやぁ仕事が忙しすぎて、なかなか剣の手入れに来れなくて、やっとこれた・・・て感じです」
アレイスター・ニューワルド「ははは!アリュシオーネはそんなに厳しいのかい?」
マルス・レ・プラネット「そりゃあもう──」
マルス・レ・プラネット「あのババァめ」
アリュシオーネ「──聴こえていますよ?」
マルス・レ・プラネット「た・・・隊長!?」
アレイスター・ニューワルド「相変わらず素早いねアリュシオーネ」
アリュシオーネ「恐れ入ります、アレイスター様──」
アリュシオーネ「・・・」
アリュシオーネ「マルス──」
マルス・レ・プラネット「はい・・・」
アリュシオーネ「後で私の執務室に──」
マルス・レ・プラネット「はい・・・」
説教が決定していた──
〇英国風の図書館
フレデリックの休日の場合──
エアリィ・クロムウェル「そこ、ちゃんと巻数が順番通りにしといて下さい」
フレデリック・エチュード「はい。畏まりました」
図書館職員「エアリィ様」
エアリィ・クロムウェル「どうしたの?」
図書館職員「ナハト様が来ていますが・・・」
エアリィ・クロムウェル「はひゃ!?」
エアリィ・クロムウェル「な・・・ナナナ・・・ナハトが?」
図書館職員「はい──」
エアリィ・クロムウェル「ど・・・どどど・・・どうしよう──」
フレデリック・エチュード「私が応対してきます」
エアリィ・クロムウェル「ちょ・・・待っ──」
エアリィ・クロムウェル「あ~あ・・・行っちゃった──」
図書館職員(エアリィ様、可愛い)
図書館に勤務しつつ、客の応対に応えていた──
〇大広間
ユーリの休日の場合──
ユーリ・ポロヴェッツ「オレ!!」
ユーリ・ポロヴェッツ「・・・」
ユーリ・ポロヴェッツ「我ながら、良く踊れたわ!」
自分の踊りに見惚れていた──
〇月夜
ステラの休日の場合──
ステラ・トゥインクル「わあ~!お月様とお星さまがいっぱいだぁ!」
ユースティティア「そんなに喜んでもらえるなんて、この空間を作った甲斐があったわ!」
ステラ・トゥインクル「ありがとうございます。ユースティティア様」
ユースティティア「いえいえこちらこそ。貴女の喜ぶ顔が見れて良かったわ」
ステラ・トゥインクル「ふふふ!」
ユースティティアからのプレゼントに喜んでいた──
〇密林の中
副隊長達が各々休日を過ごしていた頃、ある場所で事が起きようとしていた──
ニヒト父「クソ・・・アイツのせいで酷い目にあった」
ニヒト父「これからどうすれば──」
???
『その悩み、私が解決してあげましょうか?』
ニヒト父「だ・・・誰だ!」
ニヒト父「う!?」
???
『ふふふ。これで私の恨みも少しは晴らせるかしら──』
終わり──