6 田中ミク(脚本)
〇おしゃれなリビングダイニング
田中光太郎「え?ちょま・・・どちら様で?一体誰と間違えてるの???」
田中ミク「お兄ちゃん私の事忘れちゃったの?ミクだよ!!」
田中光太郎「み、ミク!?ちょ!ちょっと待って!マジで知らないんだけど!!」
田中太郎「おいおい・・・一体何を騒いでるんだ?」
田中光太郎「あぁ親父!変な奴が俺の事お兄ちゃんだって!」
田中ミク「な、何言ってるの!?私はずっと前からお兄ちゃんの妹だよ!!」
田中光太郎「だから!知らないって!!」
田中太郎「おいミク・・・光太郎にはまだちゃんと説明して無いから分からないだろ・・・」
田中ミク「え?父さんまだ説明して無かったの?」
田中太郎「改造してる最中にどうやって説明するのさ?」
田中ミク「えぇ・・・もう説明してたのかと思った・・・」
田中光太郎「え?父さん?親父、これは一体・・・」
田中太郎「あぁ、光太郎が戻ったらちゃんと説明するつもりだったんだ・・・困惑させたのは謝る・・・」
田中太郎「こいつは夏目工房が開発した最新型のアンドロイドだ・・・名前は田中ミク・・・お前の妹としてプログラミングしたんだ・・・」
田中光太郎「えぇ!?い、妹!?いきなりそんな事言われても実感湧かねぇ・・・」
田中ミク「お兄ちゃん、やっと分かってくれた?」
田中光太郎「う、うん・・・凄く実感湧かないけど・・・何でまた急に?」
田中太郎「あぁ、お前を見送った後に夏目工房がこのアンドロイドを販売してるのを見てさ・・・やっぱ1人だと寂しいから」
田中太郎「買う事にしたんだ・・・お前と同じオイルも使ってるし、自我にもヤンデレを入れてな・・・」
田中光太郎「あぁ、そうだったのか・・・改造受けてたとは言え、やっぱ寂しい思いさせちまったか・・・って、」
田中光太郎「ん?ヤンデレ?ヤンデレって何だ?」
田中太郎「あぁ、検索すれば分かるぞ?」
田中光太郎「そっか・・・やって見るよ・・・」
田中光太郎「お!出た出た!何々?」
田中光太郎「え〜っと、相手の事が好き過ぎて暴走したり、相手の事を全て把握しなきゃ収まらなくて・・・」
田中光太郎「好きな人を傷付けられたらその相手には一切容赦せずに別の異性と仲良くしてたら嫉妬するって・・・」
田中光太郎「え!えぇ!!えぇぇえ!?親父!何でヤンデレなんて入れたの!?何かヤバそうな記述載ってたんだけど!?」
田中太郎「何でって、ヤンデレってリアルでは滅多に拝めないだろ?人間のヤンデレでさえ俺も会った事無かったし、」
田中太郎「何より俺、一度ヤンデレに絡まれて見たかったんだ!俺らに対してヤンデレを発動する様にセッティングしてるし、」
田中太郎「戦闘能力も超高めにしてあるからイザって時は頼りになるぜ!」
田中光太郎「えぇ・・・何か理由がショボいんだけど・・・」
田中太郎「まぁそう言う事だからミクとも仲良くしてくれよ?それと、新しい身体はどうだ?」
田中光太郎「あ、それは前と同じ感覚で動けるから大丈夫だぜ・・・」
田中太郎「良かった・・・後で俺にも把握させてくれよ・・・」
田中光太郎「あぁ・・・」
田中ミク「・・・お兄ちゃん、私の事妹って認めてくれる?」
田中光太郎「あ、あぁ・・・まぁ、宜しくなミク・・・」
帰って来た途端に妹が出来てしまった光太郎。父親は絡まれたいと言う理由でヤンデレを組み込んだとの事だが、
変な事が起こらない事を光太郎は祈るのだった。