第99話 侵入開始(脚本)
〇研究機関の会議室
2021年 イリノイ州 ケーン郡 エルジン市 旧避難シェルター 会議室
鬼月冷羅「俺をルカ神父の救出に行かせろシャルル」
シャルル含む3名は明らかに戸惑いの表情を見せた。なぜルカ神父のためにそこまでするのか?と
そしてシャルルは何かに気づき冷羅に問いかける
シャルル「ボスもしかして···アナザー・オリジンを『破壊する気?』」
鬼月冷羅「でなきゃこんな場所来ん。ルカ神父のおかげでいい『きっかけ』になった」
鬼月冷羅「幽羅達とお前らで部隊を編成しろ、俺は単独で行く。必要とあれば陽動でもなんでもやってやる」
鬼月冷羅「10分待つ、それまでに俺に出したい指示と部隊編成を伝えろ」
そしてシャルルはフィリポ神父とシスター・アンブロジウスに指示をしながら、地図を開き考える
そして5分後···迷いなく的確にそれぞれにシャルルは作戦を伝える。その作戦は···
〇入場ゲート
オレゴン州 ポートランド 国立霊長類研究センター 入場ゲート前
警備員「Hey, who turned off the lights?(おいおい誰だよ電気消したヤツ)」
警備員「It's cold! The heating is off...(寒っ!暖房も消えてるし···)」
そうして男は手元を探りながらライトのスイッチを押すがすぐに異変に気づく
警備員「That light isn't on Did the breaker trip(あれ点かねぇな、ブレーカー落ちたか?)」
警備員「That's a pain...Should I tell Jake(メンドクセェ···ジェイクに言うか)」
そう言うと男は携帯を取りだし施設内にいる作業員に電話をする。すると···
警備員「Hey Jake, check out the breakers.(おいジェイク、ブレーカー見てきてくれ)」
警備員「Jake? Hey, are you even listening?(ジェイク?おい、聞いてんのか?)」
男は苛立ちながらふと外を見る。思えば暖房がついてないとはいえ異常な寒さだった
彼は直ぐに気づいた。『自分の失敗を』
鬼月冷羅「随分あっさり通れるな?大した場所じゃないのかもなここは」
警備員「Hey... Hyoutei! Wh, what !?(ひょ、氷帝!な、何で!?)」
そして冷羅はその問い答えず、まるで歩きながら壁を指でなぞる様に
警備員を凍らせ歩を進めた
〇個人の仕事部屋
国立霊長類研究センター A棟 センター長室
セルゲイ・ライノヴィッチ「Hey, what is it?(おう、なんだ?)」
セルゲイ・ライノヴィッチ「...Hyoutei? Okay, get started right away.(氷帝が?わかった、直ぐに取り掛かれ)」
電話を切るとセルゲイは体を起こし、監視カメラの映像を見始める
セルゲイ・ライノヴィッチ「まさか氷帝が釣れるとはな··· ··· ···まぁいい『恋はいつだって疑念的』だ、こうなることもあるだろ」
するとセルゲイは無線機を取り出し、部下であろう者に指示を出し始める
セルゲイ・ライノヴィッチ「Deploy all of Another's inventory(アナザーの在庫を全体配備しろ)」
セルゲイ・ライノヴィッチ「Another Origin too.Harry (アナザー・オリジンもだ。急げ)」
セルゲイ・ライノヴィッチ「And kill one of the hostages.(それと人質を1人殺せ)」
セルゲイ・ライノヴィッチ「Leave the body in the hallway of Building A.( 死体はA棟の廊下に放置しろ)」
セルゲイは無線を切ると引き続き監視カメラの映像を見始める
セルゲイ・ライノヴィッチ「さーて···どうせ氷帝は『陽動』だろ?今頃配管かダクト、もしくは監視カメラの死角とかだろう」
セルゲイ・ライノヴィッチ「氷帝を陽動に使って自分たちはステルスで侵入、その間に人質を見つけ救出し逃がしたらスイッチング(役割入れ替え)」
セルゲイ・ライノヴィッチ「今度は侵入組が陽動して、氷帝がアナザー・オリジンと戦いやすい環境を作るって流れか?『神速』のシャルルが考えたにしては」
セルゲイ・ライノヴィッチ「随分『荒い作戦』だな。それとも別に目的があるか···?例えば···」
セルゲイ・ライノヴィッチ「『貴方とか』」
そう言ってセルゲイは目線を向ける。目線の向こうには一人の男がいた
To Be Continued··· ··· ···