バッドエンドレディ~悪役令嬢がデスループから抜け出す方法~

桜海(おうみ)とあ

S2 13話#38 (脚本)

バッドエンドレディ~悪役令嬢がデスループから抜け出す方法~

桜海(おうみ)とあ

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〇黒
「何をするのです!!!!」

〇立派な洋館

〇華やかな裏庭
  最初からこうしてればよかったのよ
テオフィル・ベフトン「リアリナ様、どうかいたしましたか」
  テオのセリフも何度聞いたかしら
  いつだって隣にいてくれて、私のことを守ってくれた

〇華やかな裏庭
  無駄なのに

〇貴族の部屋
ツヴァイ「貴様・・・リアリナだな?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あなたの求める首はここにあるわ」

〇貴族の部屋
  何もしなければ
  永遠に血を流せば
  私ひとりが苦しめば
  誰も傷つかなかった
  誰の涙も見ないで済んだのに
  もう、たくさんよ
  もう
  何も見たくない
  誰の声も
  聞きたくない
  お願いだから
  誰か
  「私を殺して——」

〇荒廃した教会
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・て」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様」
リアリナ・シャルルド・グレイ「殺して、殺して、」
リアリナ・シャルルド・グレイ「殺してお願い、私を殺してよ」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様!」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様! 気を確かに!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「殺して、」
リアリナ・シャルルド・グレイ「殺して」
テオフィル・ベフトン「リアリナさ・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私の首を切り落として」
テオフィル・ベフトン「っく! リアリナ!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「お願い! 殺して!」
「・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・なっななんなななっ!!」
テオフィル・ベフトン「リアリナ・・・さま?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「テオ! あああなた、何を?!」
テオフィル・ベフトン「ほっ。やっと正気を取り戻されたのですね」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私・・・私・・・」
テオフィル・ベフトン「ゆっくり、息を吐きましょう」
リアリナ・シャルルド・グレイ「はあ・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・リュカを・・・殺したの?」
テオフィル・ベフトン「悪魔と化したリュカ様はとても強く、」
テオフィル・ベフトン「二人で倒せる相手では到底ございませんでした」
テオフィル・ベフトン「きっと、リュカ様は、」
テオフィル・ベフトン「悪魔としてリアリナ様を傷つけることよりも、」
テオフィル・ベフトン「死を・・・望まれたのです」
テオフィル・ベフトン「リュカ様が望んだ最期なのです」
テオフィル・ベフトン「あなたを守る為に、死んだのですよ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「そんなの要らないのよ 守らなくていいのに・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「守る価値なんてないのに・・・ どうして、どうしてみんな!!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私を庇って傷ついて、死んで!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「もうたくさんなの!」
テオフィル・ベフトン「守る価値がない?」
テオフィル・ベフトン「命の価値を決めるのは、あなたではない!」
テオフィル・ベフトン「あなたを守るかどうかも、あなたに命令されるからしているわけじゃない」
テオフィル・ベフトン「あなたを守りたいからです! あなたが大事だから! だからリュカ様は!」
テオフィル・ベフトン「リュカ様の想いを・・・」
テオフィル・ベフトン「お分かりにならないのですか」
リアリナ・シャルルド・グレイ「わかんないよ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「そんなの背負えないもの!」
テオフィル・ベフトン「ダメだ!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・テオ、 あなたの任を解くわ」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「お父様の命令じゃなくちゃきかないというなら、お父様に頼む」
リアリナ・シャルルド・グレイ「もう放っておいて!」
テオフィル・ベフトン「いやです」
リアリナ・シャルルド・グレイ「テオ!」
テオフィル・ベフトン「私は人形ではございません」
テオフィル・ベフトン「あなたにとっては、」
テオフィル・ベフトン「従者の一人でしかないでしょうが、」
テオフィル・ベフトン「私にとって」
テオフィル・ベフトン「あなたは特別なのです」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・いい加減にしてよ。 もうそういうの!いいんだってば!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「っきゃ!」
テオフィル・ベフトン「なんと言われようが、かまいません」
テオフィル・ベフトン「あなたの命を守ることこそが、私の存在意義なのです」
リアリナ・シャルルド・グレイ「離してよ!」
テオフィル・ベフトン「離しません!」
テオフィル・ベフトン「ご納得いただけるまで、ずっとこのままです」
リアリナ・シャルルド・グレイ「そんなの・・・」
テオフィル・ベフトン「男には、命を賭してでも守りたいものがあるのです」
テオフィル・ベフトン「悪魔に魂を売ってでも、あなたを守りたい」
テオフィル・ベフトン「自分の命など惜しくない」
テオフィル・ベフトン「そう思えるほどに、」
テオフィル・ベフトン「愛してやまない存在ができてしまったのです」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様がいない世界があるなんて、」
テオフィル・ベフトン「想像したくない」
テオフィル・ベフトン「あなたがいなければ、この世界に価値などないんです!」
テオフィル・ベフトン「そんなどうにもならない思いを背負った男の気持ちを。どうか・・・汲んでいただけますか」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・・ずるいわ」
テオフィル・ベフトン「どうか、もう死のうなど、思わないで」
テオフィル・ベフトン「生きて、生きてください!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・わかったわ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「受け入れる」
リアリナ・シャルルド・グレイ「この世界を。このエンディングを受け入れる」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私、リュカのこと大好きだから」
リアリナ・シャルルド・グレイ「だから、やり直さない」
リアリナ・シャルルド・グレイ「明日に、進むわ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「テオ・・・泣いてもいい?」
テオフィル・ベフトン「存分にお使いください」

〇教会

〇大聖堂

〇基地の廊下

〇怪しげな祭祀場

〇黒
  ──

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