夏のチーム合宿(その1)(脚本)
〇大きい研究所
合宿当日。
福島博士「時間通りだね」
博士夫人「それじゃあ、出発するわよ」
シャンシャン「では荷物を積み込んでください」
藍沢拓馬「俺は昨日レンタカー屋で車1台借りてきたんだ。来週返却だ」
博士夫人「じゃああなたたちの分の荷物を積めるだけのスペースがある車はあるのね」
藍沢拓馬「もちろんだ」
福島博士「じゃあ私たちは自分たちの車で行くよ。シャンシャンのパーツの予備や充電装置も積んだしな」
紅城憲夫(何とか学校の課題は終わらせたし、よかった)
山吹絵里奈「私もいずれはバイクの免許取る予定よ。私のいとこ、ツーリングが趣味なの」
常盤隆一郎「僕は、大学時代に車の免許を取ったんだ。就活の一環でね」
桜庭舞「救急道具も持ってきたから大丈夫ね」
メンバーは荷物を積み込んでいった。
紫藤翼(博士の親戚に会えるの、楽しみだな)
〇車内
藍沢拓馬「俺が慎重に運転するよ」
紫藤翼「職業柄だね」
紅城憲夫「荷物は足元に置いたほうがいいな。藍沢、おまえの荷物持っとくよ」
藍沢拓馬「悪いな」
常盤隆一郎「7人乗りだから、荷物も置けるし助かるよ」
桜庭舞「天気も晴れで助かったわ」
山吹絵里奈(バイトやサークルともブッキングしなくて助かったわ)
やがて一行は出発した。
藍沢拓馬「じゃ、行き先をカーナビにインプットするよ」
藍沢拓馬「それじゃあ出発だ!」
〇車内
福島博士「それじゃあ行くぞ!」
博士夫人「あなた、シャンシャンの予備電源、ある?」
福島博士「あるさ」
シャンシャン「なら安心です」
福島博士「ガソリンもちゃんと補充したし、大丈夫だ」
博士夫人「途中のサービスエリアに行く時間も確保してあるわよね?」
福島博士「もちろんだ。そこで昼食を摂るよ」
彼らは旅館へと車を走らせた。
〇道
しばらくして、面々は高速道路に入った。
藍沢拓馬「合宿の費用は博士が出すって言ってたし旅館の経営者も博士の親戚が経営してるそうだ」
常盤隆一郎「天気も良好だって言ってたしね」
紫藤翼「そうだといいね」
紅城憲夫「自然豊かな場所で合宿か。胸が躍る!」
山吹絵里奈「私もソフトボールサークルの合宿、楽しんだわ」
桜庭舞(この合宿で絆、深めたいわ)
〇田舎駅の駐車場
昼時となったので、面々はサービスエリアで休憩することに。
福島博士「私の車はEVだし、シャンシャンのバッテリーもフルだ」
博士夫人「それなら安心ね」
シャンシャン「車のカギもかけたし安心ですね」
紅城憲夫「俺たちも、大事なものを持ってきたしな」
紫藤翼「いつ攻め入ってくるかわかりませんしね」
藍沢拓馬(合宿中に攻め入る可能性も否定できないな)
常盤隆一郎「ここで昼食を摂れば何とか間に合うね、合宿先に」
山吹絵里奈「そうよね。たぶん博士がレクチャーするはずよ」
桜庭舞「この3日間の合宿でパワーを高めていきましょう」
〇ファミリーレストランの店内
福島博士「食券も出したしあとは向こうのモニターをチェックだ」
博士夫人「シャンシャンの充電、ちゃんと見てるわ」
シャンシャン「お願いします」
紫藤翼「僕も博士のもとで住み込みで働けて光栄ですよ。しかも合宿に行けるなんて!」
博士夫人「あなたは戦力になってくれて助かるわ」
常盤隆一郎「合宿中も、写真いっぱい撮影するからね」
藍沢拓馬「そういえば写真部入ってたんだよな?」
常盤隆一郎「小学生の時の写真展がきっかけだよ」
藍沢拓馬「俺は中学時代、高校時代はパソコン部入ってた。大学時代はパソコン研究サークルに入ってたんだ」
シャンシャン「驚きました」
紅城憲夫「へぇ、そうだったのか!俺なんて中学の時は手芸部だったぜ。いとこの影響なんだ。高校では天文部だ」
山吹絵里奈「意外!私は中学時代と高校時代は科学部入ってたのよ!」
紅城憲夫「それで理系の大学に行ってたんだ!」
山吹絵里奈「正解!」
桜庭舞「あたしは中学は新聞部、高校は英語部だったわ。大学時代も英語部だったの。あたしの勤務する病院、外人スタッフもいるのよ」
紅城憲夫「確かに、いろんな場所で働く外国人もいるな」
山吹絵里奈「私のバイト先でも、外国人留学生が働いてるわ」
メンバーは食事をしながら楽しんだ。
〇開けた高速道路
昼食後、彼らは目的地へと急いだ。
福島博士「もうすぐ一般道だ。ETCもついてるから支払いも楽々だ」
〇田んぼ
一般道を走ること数分。
福島博士「もうすぐ目的地だ」
博士夫人「旅館が見えてきたわ」
〇温泉旅館
一行は旅館に着いた。
藍沢拓馬「到着だ」
博士夫人「この旅館が今回の合宿の拠点地よ」
福島博士「海も近くにあるから山と海での特訓もできるぞ」
シャンシャン「まずはオリエンテーションからです」
紫藤翼「この合宿でいっぱいチームの絆を深めたいね」
桜庭舞「そうこなくっちゃね」
常盤隆一郎「天気もいいし、思いっきりチームの絆を深めたいね」
山吹絵里奈「そうね」
紅城憲夫「この合宿はいい思い出になるぜ!」
〇旅館の受付
旅館の経営者「いらっしゃいませ。ご予約の福島様ですね?」
福島博士「はい、そうです」
旅館の経営者「では鍵をどうぞ」
福島博士「ありがとう、わがいとこよ」
旅館の経営者「ま、親戚だからな」
旅館の女将「しかし、博士のあなたが戦隊チームを作るとは驚きました」
博士夫人「ダークネス団と決別して歯向かう形で作ったんっですって」
旅館の経営者「お前らしいな」
旅館の従業員「じゃあ父さん、部屋に荷物持ってくよ」
旅館の従業員「私も手伝います」
従業員の先導で部屋に向かう面々。
〇旅館の和室
「ごゆっくりどうぞ」
福島博士「荷物を置いたら筆記用具をもって私の部屋に来ること」
紅城憲夫「オリエンテーションだね??」
福島博士「そうだよ」
紫藤翼「この合宿はかなり大切だよ」
別の部屋では。
藍沢拓馬「かなりこじんまりとした部屋だな」
常盤隆一郎「荷物は押し入れに入れとこうよ」
さらに別の部屋では。
山吹絵里奈「そろそろかしら?」
桜庭舞「行った方が良いわね」
一行は博士のいる部屋へ向かう。
〇畳敷きの大広間
休憩を終えたメンバーは多目的室に集まった。
シャンシャン「では、これより合宿に関するオリエンテーションを始めます」
博士夫人「今回の合宿では、チームの垣根をとり、結束力を深めることを目的としているの」
福島博士「この旅館に併設されているプールとこの旅館の近くの海でも実施するよ」
博士夫人「前にも話したように、私たちはダークネス団と決別して歯向かっているの」
福島博士「私たちは彼らと決別し、壊滅に向けて動いている。君たちも、今後チームの結束を強化すべきだ」
シャンシャン「そのためにもチームの連携を強化すべく、プログラムを作りました」
福島博士「この3日間の合宿で結束を強化すれば、よりダークネス団を倒せるはずだ」
博士夫人「まずは、旅館のプールでトレーニングよ」
シャンシャン「プールに行ったら水着に着替え、私の指示に従ってください」
紫藤翼(プールでの特訓って・・・?)
紅城憲夫「わかった。とにかく、水着持ってくよ」
藍沢拓馬「海での特訓も、楽しみだな」
常盤隆一郎(子供の時、学校のプールで好成績を残せたのはすごかったな)
山吹絵里奈「とりあえずアイテムは手元に置いといた方が良いわね」
桜庭舞「そうね。救急セットも置いておくわ」
一行はプールへと向かう。
〇スポーツクラブのプール
旅館の一角にあるプール。
シャンシャン「集まりましたね?ではこれよりプールでのトレーニングを始めます」
紫藤翼「わかりました!」
紅城憲夫(久しぶりのプールでよかった!)
藍沢拓馬「幸いダークネス団は来てないようだ」
常盤隆一郎「今日は過ごしやすくて助かったしね」
山吹絵里奈「もしもに備えてアイテムは、手元にあったほうがいいわね」
桜庭舞「そうね」
こうして、プールでの特訓が始まった。次回へ続く。