〇宮殿の部屋
アナ「ルカちゃーん？行くよー？」
ルカ「あ、はい、今行きます」

〇海沿いの街
ブライア「わぁぁ...!!」
シスル？「綺麗ですね！」
ブライア「えぇ、！」

〇怪しい実験室
怪しい男「奴は必ず殺めてこい」
シスル？「はっ、この〇〇、必ずブライアを仕留めてきます」
怪しい男「失敗は許さんぞ。失敗したら...どうなるか分かってるな？」
シスル？「承知の上でございます」
怪しい男「それでいい」
シスル？「っ...」

〇海沿いの街
ブライア「わぁぁ...」
シスル？「殺るやら今しか...」
シスル？（あ、あれ...??ない、エーテルペンダントがない...）
ブライア「シスル？どうしたの？」
シスル？「いっ、いえ、なんでもないです」
シスル？（こんな優しい人を殺るなんてできないよ...）
ブライア「...」
ブライア「ウェルカム・ポータル！」
シスル？「ふ、ふぁっ?!」
シスル？「っ...!!」
ブライア「やっぱり...あなたシスルじゃなかったのね」
チャペット「...」
ブライア「はぁ...貴方名前は？」
チャペット「えっ...!?」
ブライア「いいから、教えなさい」
ブライア（確かこの子はゲーム中に出てくるシスルに化けてヒロインアリシアを殺そうとする魔獣）
ブライア（このままこの子を放っておいたらアリシアが危ない）
ブライア（何としてでもアリシアを守らなければ）
チャペット「ぼ、僕の名前はチャペット。シリアスにブライア。君を殺めるように命令されてきたんだ」
ブライア「シリアス...？」
チャペット「あぁ、シリアスはシリアスだ。"元"我らの御主人様」
ブライア「元、って今は貴方のご主人じゃないの？」
チャペット「あぁ、シリアスは僕らに命令ばっかする嫌味が多いご主人なんだ。それに嫌気が差した俺達は今回のミッションをクリアしたら、」
チャペット「必ずご主人から離れるって選択肢を取ったんだ」
ブライア「でもチャペット、貴方のその首輪、GPSじゃなくって？」
チャペット「えっ、首輪なんて....」
チャペット「なっ、これは...」
ブライア「チャペット、それ見せてもらってもいいかしら」
チャペット「あ、あぁ、別に良いけど」
ブライア「シ..リ...ア..ス...」
ブライア（やっぱりそのシリアスって人のものに違いないわね）
ブライア「ピロン？」
ブライア「なっ...これは...」
チャペット「時限爆弾だ!!ブライア、逃げろ！」
ブライア「で、でも貴方私を殺したいんじゃ...?!」
チャペット「いいから、お前は僕の手で必ず殺める!!こんな文明の利器に頼るもんか！」
ブライア「で、でもそれじゃあ貴方が...!!」
ブライア「...?!」
ブライア「いっ...た...」
シスル？「覚えてるんだぞ、ブライア！」
ブライア「...」
チャペット「な、なんで助け...」
ブライア「確かに貴方は救われるべき存在ではない」
チャペット「なら何故...」
ブライア「でも、残念ながら私は誰一人死なせない主義なんでね！」
チャペット「...」
アナ「ブライア様!!」
ブライア「ア、アナ!?」
アナ「はぁ、はぁ、やっと見つけたよ...」
ブライア「なんでここが...!?」
ルカ「これでございます」
ブライア「そ、それは...？」
チャペット「あ、ぼ、僕のエーテルペンダント!!」
ルカ「やはり貴方のでしたか」
ルカ「このペンダントは闇影族が持つペンダント。この匂いをたどりやってきたんです」
ブライア「闇影族...」
　　闇影族。闇影族とは暗闇や影を操る能力を持つ一族。
　　彼らは夜間に最も力を発揮し、敵を追い詰めるのに長けている。世界から最も恐れられている族だ。
チャペット「それはご主人にもらったんだ。それが闇影族の物だなんて知らなかったんだよ」
ルカ「...嘘をついている顔では無いですね」
チャペット「そう言ってんだろ！」
ブライア（チャペットを放っておいたらアリシアに危険が行くかも。ならいっそ...）
ブライア「チャペット」
チャペット「な、なんだよ」
ブライア「チャペット、貴方が悪い人だって事は分かっているわ。でも、心の芯全部が悪い人じゃない」
ブライア「それは今からでも直せるわ」
ブライア「チャペット、私の使い魔にならないかしら」
チャペット「なっ、ブライアの使い魔...!?」
ブライア「だめかしら」
チャペット「しょうがないな...ブライア一人は危なっかしいもんな。いいか、これは"しょうがなく"だぞ！」
ブライア「うふ、ありがとう」