3 変身空手部(脚本)
〇校長室
別の日。生徒会室。
桐島隼人「会長、部活の活動報告書、集まりました!」
櫻井綾香「あ、お疲れ様!後で確認するわ!」
桐島隼人「はい!それでは!」
櫻井綾香「・・・さてと、」
櫻井綾香「文学系はまぁ相変わらずとして、剣道部は本当凄いわね・・・まぁ、顧問があの暗森先生ならね・・・」
櫻井綾香「空手部は・・・前の大会で1回戦で失格扱い・・・理由は選手の一部が変身能力を使ったから・・・」
櫻井綾香「あぁ、こりゃ近い内に生徒会権限で廃部にした方が良いかもね・・・てかどうやって変身してるのよ?」
櫻井綾香「寄りに寄ってあの問題児2人だからね・・・問題児じゃ無きゃ変身出来ないとかある訳?」
櫻井綾香「まぁ、内の副会長も頭が馬だけど・・・」
桐島ハヤテ「会長!ただいま戻りました!」
櫻井綾香「あ、ハヤテ君にサヤカさん!お疲れ様!」
木島サヤカ「会長、何か渋い顔してませんでしたか?」
櫻井綾香「あぁ、見られちゃったか・・・いやね、部活の報告書を見たら、問題児共が変身なんかして失格だとかで・・・」
桐島ハヤテ「え?へ、変身?」
木島サヤカ「公式大会で何してるのよ・・・てか変身って何ですか?」
櫻井綾香「私が聞きたいわよ・・・本人達に聞いても答えが曖昧だし・・・」
櫻井綾香「あ、そう言えばさ、ハヤテ君のお兄さん、頭馬だけど、何とか出来ないの?」
桐島ハヤテ「え?兄さん?確かに馬ですが、兄さん曰く、あの姿の方が色々便利だとか・・・」
櫻井綾香「べ、便利て・・・何で誰も文句言わないのよ・・・」
木島サヤカ「そう言わないで下さいよ・・・一部のクラスは人外が担当してますし、生徒の中にはロボットだっていますから・・・」
櫻井綾香「そ、それよ!!」
桐島ハヤテ「え?会長?」
〇道場
所変わって空手部。
濱口俊樹「おらおらどうした!?暫くやって無いから訛っちまったか!?」
高木浩二「煩ぇ!テメェなんか余所見してても負けねぇよ!」
牧野ケイタ「う〜ん、2人共筋だけは良いんだけどなぁ・・・」
新井桃香「おっしゃ〜!行け行け〜!世界の派手までぶっ飛ばせ〜!!」
牧野ケイタ「あ、あのマネージャー?その応援のし方凄くサイコパスだよ?」
新井桃香「何言ってるんですか部長!相手を全力で殴ったり蹴ったり出来るんですよ!もう爽快じゃ無いですか!」
牧野ケイタ「いやいや!君、暴力と武術の区別着いてる?」
濱口俊樹「くそ!このままじゃ埒が明かねぇ!」
高木浩二「おぉ!本気出すのか!?」
濱口俊樹「あぁ!お望み通り見せてやるぜ!」
濱口俊樹(変身)「・・・・・・」
高木浩二「おぉ!やっぱこうで無くちゃな!なら俺も!」
高木浩二(変身)「さぁ、ショウタイムだ!」
牧野ケイタ「あぁ!あいつらまた変身なんかして!この前それで失格になったの忘れたのか!?」
新井桃香「おぉ!面白くなって来たわ!これなら火傷に吐血!何が見えるかな!!」
牧野ケイタ「い、いやいやいや!」
濱口俊樹(変身)「さぁ!掛かって来やがれ!」
高木浩二(変身)「おう!俺を本気で怒らせるなよ?行くぜ!」
「かはぁ!?」
朱鷺加奈子「あんた達!この前の大会で失格になったのにまだ懲りて無いのかい!?」
濱口俊樹(変身)「し、師範!?」
高木浩二(変身)「おい!いつからいたんだよ!?」
朱鷺加奈子「さっきからいたよ!あんた達は子供の喧嘩がやりたくて空手をやってるのかい?」
朱鷺加奈子「何であんた達が変身出来ると思ってるんだい?その能力は困ってる人を助ける為にあるんだよ!」
朱鷺加奈子「こんなしょうも無い事にしか使えないなら、本当に空手部を廃部にして貰うしか無いね・・・」
朱鷺加奈子「ケイタ・・・」
牧野ケイタ「あぁ!師範!」
新井桃香「な、何をするんですか!これから良い所だったのに!」
朱鷺加奈子「あんた達ももっと自覚を持ちな!何で自分達が失敗したのか分かるかい!?その道を行くならそれに対する責任を持ちな!」
牧野ケイタ「は、はい!」
朱鷺加奈子「全く、私もいつまでも保たないからね・・・こんな調子で外に出たらいつか路頭に迷うよ・・・」
牧野ケイタ「う〜ん、そうだよな・・・どう考えても俺の指揮能力が足りないせいだよな・・・もっとあいつらに言い聞かせないと・・・」
新井桃香「えぇ・・・別にこのままでも良く無いですか?殺伐とした方が刺激が良いですし・・・」
牧野ケイタ「ねぇマネージャー、君はどうしてそんな考えばかりなんだい?」
新井桃香「え?何言ってるんですか部長?人間の三大欲求って・・・暴力、権力、支配欲じゃ無いですか?」
牧野ケイタ「わ、分かった!君は一度病院行こう!それか一度裁かれよう!」
〇学校の廊下
数分後。
濱口俊樹「だぁ、また師範にワンパンされたよ・・・変身してパワーアップしてるってのに何で負けるんだ?」
高木浩二「なぁ、どっからどう見ても俺らの方があのばあちゃんより強いだろ?何で負けるの?」
濱口俊樹「んなもん俺が知りてぇよ・・・」
田中光太郎「あ、お前ら朝練終わったのか?」
濱口俊樹「あん?光太郎か・・・」
高木浩二「あぁ、また師範のばあちゃんにボコられたよ・・・変身してたのにな・・・お前は何してんだ?」
田中光太郎「あぁ、マルコシアス先生から次の授業で使うプリント運んでくれって頼まれてな・・・」
高木浩二「あぁ、授業やるのかったりぃな・・・責めてもっと暴れ散らかしたいし・・・」
田中光太郎「まぁそう言うなよ・・・授業ちゃんと受けてりゃ先生達も文句言わないしさ・・・暴れたきゃ俺も付き合うしよ・・・」
濱口俊樹「おぉ!そりゃ面白そうだな!変身しても大丈夫か!?」
田中光太郎「あぁ、良いぞ・・・」
高木浩二「おぉ!なら俄然やる気出て来た!早く行こうぜ!」
田中光太郎「あぁ、取り合えず行こうぜ・・・」