第八話 シャルリ夫人の策略(脚本)
〇貴族の部屋
アグネス姫「シャルリ夫人・・・変ねぇ居ないわ」
アレクサンダー王子「お母様・・・」
アグネス姫「あっ、アレクサンダー様」
アレクサンダー王子「アグネス姫、どうしてここに?」
アグネス姫「シャルリ夫人に呼ばれて、アレクサンダー様は?」
アレクサンダー王子「ううん、私も・・・」
アグネス姫「変ですわね・・・でも神も粋なお計らいをしてくださいますわ(顔が興奮して紅潮する)」
アレクサンダー王子「まぁ、いないならキャロラインの顔を見に会いに行くか(踵を返してドアに向かう)」
アグネス姫「あっ、待ってアレクサンダー・・・お話が」
アレクサンダー王子「何か」
アグネス姫「私、前回の政略結婚・・・凄く嬉しかった」
アレクサンダー王子「はぁ、母が仕組んだ件ですからあまり気になさらず良い殿御を見つけてお幸せになって下さい」
アグネス姫「(アレクサンダーに抱き着く)私今でも貴方様の事をお慕い申し上げておりますの」
アレクサンダー王子「それは痛み入ります。しかし私には貴方様の姉上であるキャロラインと既に結婚を・・・」
アグネス姫「いえ、まだ母君は承諾してないはずでしたわね」
アレクサンダー王子「とはいえ、既に事実上の夫婦ですし私はキャロラインを大切で私の人生に欠かせないパートナーだと思ってます」
アグネス姫「では一夜限りでもお情けを(服を脱ごうとする)」
アレクサンダー王子「お待ちください一国の主たるあなたがいけません(アグネスの手を振りほどく)」
アグネス姫「(泣き始める)アレクサンダー様・・・」
〇城の廊下
キャロライン「全く何処へ行ったハインリッヒ」
キャロライン「アレクサンダー!!」
アレクサンダー王子「や、キャロラインただいま」
キャロライン「(走ってアレクサンダーに抱き着く)お帰り―、いつ戻ったの?」
アレクサンダー王子「今さっきさ、手紙出さなくてゴメンな」
キャロライン「ううん、こうして帰って来ただけ幸せ」
アレクサンダー王子「僕もだよ」