全てのセリフに絶対「ソウ」って入れる冒険者(脚本)
〇川沿いの原っぱ
ソウくん「よろソウ〜!🔥」
ソウくん「この世界のワクワクドキドキを求めて全世界を旅する冒険者、ソウだぜ!」
ソウくん「最近は街の平和を守ってそうな雰囲気も醸(かも)し出してるぜ」
ソウくん「そういう訳で今日も、颯爽(さっそう)と街のパトロールするぜ!」
〇街中の道路
ソウくん「街の喧騒(けんそう)をかき消す事件の予感!」
ソウくん「あれは現金輸送車──?」
ソウくん「俺の予想だと、悪者があれを襲う!」
ソウくん「そうは問屋がおろさないぜ」
〇スーパーマーケット
運転手「ちわー、商品の搬送に来ました」
ソウくん「ただの輸送トラックだったぜ・・・」
ソウくん「何か騒動が・・・!」
〇スーパーの店内
ソウくん「SO HAPPY! どうしましたか!」
店長「ハッピーじゃないっ!こっちは新装開店したばかりの店が大変だってのに!」
ソウくん「いや、そういうつもりじゃなく、ただの挨拶で・・・」
ソウくん「そ、それより何があったんですか!俺に相談してください!」
店長「急に物騒な連中が乗り込んできて、惣菜コーナーを破壊していったんです・・・」
店長「私はもう、この街でやっていく自信を喪失しました・・・」
悲壮感漂う店内──まるで葬式だ
ソウくん「店員さん達の悲しそうな顔──許せないぜ」
ソウくん「よ〜し、捜査開始だ!」
ソウくん「奴らはどっちに逃走したんですか!」
店長「わ、分かりませんが、そういえば何か落としていきました・・・」
ソウくん「予想外の方向できたな・・・何だこりゃ」
ソウくん「う〜ん、ここは奴を誘うか・・・」
〇渋谷スクランブルスクエア
この高層マンションの最上階に奴は住んでいる
〇マンションの共用廊下
ソウくん「よろソウ〜!🔥 邪魔するぜ」
???「いやいや、挨拶はそうじゃなくてさぁ・・・」
〇高級マンションの一室
???「そこは『ルカいるか〜?』でしょ、ソウ君」
こいつは情報屋のルカ──そう名乗っているが、恐らく本名じゃない
仮想世界で活躍する、12期生(しんしょう)と呼ばれる正義のハッカー集団の一人
ちなみに12期生(しんしょう)は総勢25人程いて、俺もそこに含まれる──らしい
・・・よく分からんが、そういう設定だ──
ルカくん「これ──イビルソウルのエンブレムだね」
ソウくん「イビルソウル?何だそりゃ」
ルカくん「最近、あちこちで騒動を起こしてる謎の集団だよ」
ルカくん「目的不明で、マフィアの抗争とか権力者のお家騒動とか、ネットでは論争になってる」
ソウくん「謎の集団──それじゃ、捜査は難航しそうだな・・・」
ルカくん「明日、コンサートホールで行われる演奏会を襲うって」
ソウくん「そうなの!? なんで分かるんだよ」
ルカくん「奴らが送信したメールをハックした」
ソウくん「そんな簡単そうに言われても・・・」
ルカくん「捜査依頼はしとくけど、警察の手に負える相手じゃない──ソウ君も手を引けば?」
ソウくん「──舗装された道よりも、鬱蒼とした森を切りひらき、果てない草原を疾走する」
ソウくん「それが冒険者ってもんだ──そうだろ?」
ルカくん「そうかなぁ?」
ルカくん「だって、その道を舗装してあげてるのは僕なんだから、そこを歩いて欲しいよね」
ルカくん「ソウ君は道から外れて迷走して粗相(そそう)するじゃん」
ルカくん「僕に後の掃除までしろって言うの?」
ソウくん「いえ、滅相もございません・・・」
ルカくん「じゃあ罰として女装して、僕とカップルを偽装して演奏会に潜入ね」
ソウくん「せ、せめて清掃員に変装して潜入とか──」
ルカくん「冗談だよ──ちゃんと正装して行かないとね、タキシード貸してあげるよ」
〇王宮の入口
〇コンサート会場
荘厳(そうごん)な雰囲気の中、演奏会が始まった
心地よい旋律が眠気を誘う──
〇地下倉庫
〇地下倉庫
ソウくん「な・・・何だここ・・・倉庫・・・?」
ソウくん「く、くそう、縛られてる──!」
???「爽快な目覚めだったかね?ソウ君とルカ君」
ゼロ面相「私はイビルソウルの一員、ゼロ面相」
ゼロ面相「あの演奏には脳波を操作する波長が含まれていてね、よく眠れただろう」
ゼロ面相「君達から12期生(しんしょう)の秘密を聞き出そうと思って、ここへ来てもらった」
ゼロ面相「総理大臣直属の組織だという噂は本当なのかね?」
ソウくん「そうなの!? 俺、ガチで何も知らないんすけど」
ルカくん「僕もさらわれたショックで記憶喪失になっちゃったんで、分かりませ〜ん」
ゼロ面相「フフ・・・あくまで理想に殉(じゅん)じるつもりかね」
ゼロ面相「喋らなければここで火葬にするまでだ」
ゼロ面相「言っておくがここの内装は電波を遮断する素材だ、助けは呼べないよ」
ゼロ面相「まあ二人でゆっくり身の振り方を相談するがいい──」
ルカくん「ソウ君、胸ポケットに相棒が入ってるでしょ?」
ソウくん「あ、あぁ、そうだ、ピエールなら胸ポケットにいるが・・・」
ルカくん「鳥の帰巣(きそう)本能を利用して家の方に飛ばせば、誰か気付いてくれるかも」
ソウくん「そうか!頼む、ピエール!」
〇地下倉庫
ゼロ面相「さぁ、時間だ──喋るか、ここに埋葬されるか、選びたまえ」
「ソウくーーん!」
ゼロ面相「な・・・!何だこの騒々しい声は──!」
〇港の倉庫
「ソウ君!どこだー!?」
「ピエールが必死の形相(ぎょうそう)で助けを求めてきたんだ!どこにいる!?」
〇地下倉庫
ソウくん「あ、あれはソウルメイト達の声──!」
ソウくん「皆の声が俺の中の、勇壮な心を呼び覚ます──!」
ソウくん「うおぉぉお!! ソウ無双モード!」
ソウくん「喰らえ!俺の最強装備」
ソウくん「ダイナモグレネード炸裂弾・バルカン掃射」
〇荒廃したショッピングモール
ソウくん「ゼロ面相の奴、逃走しやがったか・・・」
「ソウ君!」
ソウくん「ソウルメイト達! 助かったぜ!」
ソウくん「お、警察か。真相究明は任せるとするか」
ルカくん「ていうか、ちょっとやりすぎだけど・・・偽装工作頑張るか〜」
〇空
〇川沿いの原っぱ
ソウくん「おはソウ~!🔥 気分爽快な朝だぜ!!!」
ソウくん「さて、今日もパトロールでもして街の平和を守ってそうな雰囲気を──」
ルカくん「あ、ソウくん? こないだ倉庫壊したの、ごまかしきれなかった~」
ルカくん「ほとんど僕が仮想通貨の稼ぎで弁償しといたけど、残りはソウくんよろしくね」
ルカくん「請求書、郵送しといたから。じゃ、よろソウ~」
ソウくん「フッ・・・しばらく野草生活かな・・・」
ソウくん「おつソウ~!⚡」
それぞれのキャラクターがあまりにもらしすぎて爆笑でした🤣🤣🤣
澤井さんだからこそ書ける素敵な作品ですね! 愛が詰まってる~!✨
まさかソウ兄バージョンを創作されるなんて!👏🏻✨
ルカ君も登場👏🏻✨
かるのさんの熱い想いが伝わってきます!
どうか想いが届きますように🙏🏻🙏🏻🙏🏻
テキストもセリフも「そう」が必ず一つ以上は入っていたと思います👍🏻✨